第38回世界体操競技選手権大会レポート
具志堅幸司
(web掲載 05.11.25)
個人総合表彰式
世界体操競技選手権大会現地レポート・男子個人総合決勝
体操日本! ONE TWO Finish 1位冨田選手 2位水鳥選手
11月24日現地時間午後7時半より男子個人総合決勝が行われた。日本からは予選1位通過の冨田選手と 2位通過の水鳥選手が出場した。
もしも日本選手で1位2位の成績を残すことができれば、今から35年前の第17回リュブリアナ大会以来、実に 35年ぶりの快挙となる。一方、個人総合だけをみた場合でも第18回大会ぶりであり、これも31年前のことになる。
期待を胸に、個人総合決勝という舞台で戦った両選手の足跡を簡単ではあるが下記に追ってみることにする。
《冨田洋之選手》
ゆかからのスタート。アナハイム世界選手権、アテネオリンピックにおいても最初でつまづいてきた種目であるため、 心配していたが、ラインオーバーをしたものの得点9.137に食い止め、1種目終了時点10位とまずまずのスタートを 切ることができた。
次のあん馬では今年に入りこれまで落下が何回かあったこと、また、前の演技者が立て続けに落下したこともあり、 少し不安に思っていたが、その心配を吹き飛ばすような完璧な実施で得点9.612を獲得した。そして順位も10位から 2位に一気に上げた。
続くつり輪では着地減点はあったが、内容的には素晴らしいできで得点も9.562と高得点を出し、3種目終了時点で 1位に躍り出た。
4種目目の跳馬も着地減点はあったが、この種目も無難にまとめ9.500。
次の平行棒では棒下ひねり倒立でバランスを崩す姿勢が見られたが、演技価値点は10.00であり結果点も9.550であった。 そして5種目終了時点で2位とは1点以上の差があり最終種目へと繋いだ。
最後の鉄棒では着地で大きく前に1歩出たものの得点9.550をマークし、トータル56.698で堂々の個人総合チャンピオンに 輝いた。実に31年ぶりの快挙である。まずは祝福とねぎらいの言葉をかけたい。本当におめでとう!
《水鳥寿思選手》
大会1日目の結果から、水鳥選手もゆかからスタートした。この種目は予選よりはるかに出来がよく着地も 決まり9.437の高得点を取って上々のスタートを切った。
しかし次のあん馬では通称メリーゴーランドのE難度がA難度に格下げとなったため、FIGに質問状を提出したが、 残念ながら認められなかった。FIGの見解では肩が360度移動していないためE難度としては認めることが出来ない というのが理由であった。したがって演技価値点も9.600となり結果点8.325と順位も10位に落としてしまった。 全体的にも実施そのものがいつものようなスピードに乗っておらず、価値点まで落とすといったダブルパンチにより、 動揺した。
3種目目のつり輪は、予選より力静止技の時間も長く、さらに落ち着いて着地を決めて9.325をマークし、7位に順位を上げた。
次の跳馬では見事に着地を決めて9.637を獲得し、この時点で3位に大きく浮上した。
平行棒では終末技を後方かかえ込み2回宙返り下り(本来は屈身)に変更して実施したが、得点9.325を取り3位から2位へ 順位を一つ上げた。
最終種目、鉄棒でも安定した演技を披露して得点9.337をマークし、冨田選手に次いで2位で個人総合を終了した。
これまで大怪我をしては立ち直ってきた水鳥選手。今回は、試合展開の中で思わぬピンチが訪れてきたが、 決してあきらめずに最善を尽くした。水鳥選手の日ごろの体操への取り組みを知っているだけに、改めて今回の 結果は、冨田選手以上に素晴らしいものがあった。まさにあきらめない姿勢が彼の強さであることを実感した。
▼
結果
▼
フォトギャラリー
Copyright(C)2005 Japan Gymnastic Association All rights reserved.