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2017リューキン国際招待報告

Category : レポート  |  Date : 2017/12/11 20:19

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■期間    平成29年12月6日(水)~12月11日(月) 
■場所    アメリカ テキサス州・フリスコ/WOGA GYMNASTICS
■競技会場  WOGA‐Frisco GYM
■宿泊    Hilton Garden Inn HOTELS FRISCO
■選手団
 監督    梅本英貴(清風高校 / U18部員)
 コーチ   大竹秀一(市立船橋高校 / U18部員)、森川勝俊(埼玉栄高校 / U18部員)
 選手    村山覚人(市立船橋高校)、三輪哲平(清風高校)、鈴木茂斗(市立船橋高校)、豊澤鉄平(埼玉栄高校)
■スケジュール
12月6日(水)成田空港発・ダラス到着 ・本会場練習/12月7日(木)本会場練習/
12月8日(金)練習会場練習/ 12月9日(土)競技(団体・個人総合・種目別)/
12月10日(日)ダラス空港発(機内泊)/12月11日(火)成田空港着

■大会概要
リューキン国際大会は、各レベル・年代別で競技クラスが分けられており、今年のエリートクラス(シニアの部)には開催国となるアメリカ(複数クラブ)に加え、日本、ウクライナ、ロシア、カナダ、メキシコ、プエルトリコ、ドイツ、ニュージーランドからの9カ国33名が出場した。エリートクラスには、各国のナショナル選手やジュニアナショナル選手が参加しているため、毎年レベルの高い大会となっている。
日本チームはアジアジュニア選手権・全日本ジュニア個人総合優勝の村山、高校選抜個人総合優勝の鈴木、国際ジュニア個人総合優勝の三輪、インターハイ個人総合2位となった豊澤の4名を派遣した。高校上位選手でチームを構成し、団体総合優勝を最大の目標とした。
競技方法は、団体総合(4-4-2制) ならびに個人総合と種目別を1日で競う。

■ 現地でのトレーニング・コンディショニング
□12月6日(水)【本会場練習】
10:00に成田空港に合流し、約11時間の移動を経て予定通り8:30(現地時刻)にダラス・フォートワース空港へ到着。空港にはリューキンカップ関係者の出迎えがあり、ホテルまで車で送迎していただいた。近くのマーケットで朝食を買い、ホテルで休憩を取った後、12:00に試合会場となる“WOGA-Frisco”に移動した。
この日の練習内容は、長時間の移動や時差による疲労や競技器具(AAI)環境を考慮し、3時間程度のフリー練習を行った。会場練習は比較的ゆとりをもった練習を行うことができた。

□12月7日(木) 【本会場練習】
スタート種目のつり輪から試合形式の1本通し練習を行った。ミスはあったものの前日よりも調子が上がってまずまずの仕上がりをみせた。全習後に各自課題練習を行い、修正箇所の確認を行った。

□12月8日(金) 【練習会場練習】
練習会場WOGA‐Planoにて3時間程度のフリー練習を行った。WOGA‐Planoでは、男子の競技用器具が使用しにくい面があり、基本的な技術の確認を行った選手が多かった。

■競技会の報告
□12月9日(土) 【競技】
朝8:30からホテルの周りをランニング、体操、ストレッチを行った。各選手は18;15からの試合に備えつつ、午前中は比較的時間にゆとりをもって過ごした。ホテルを15:30に出発して“WOGA-Frisco”に移動した。16;30よりオープンストレッチ、その後1時間のフリー練習であったが、平行棒のみ各班10分ずつの割り当て練習で行われた。また、演技順はチームであっても繰り上げ方式であった。

【第1ローテーション つり輪】
1.豊澤;振り中 アザリ ホンテン クーゲル ヤマワキ ホンマ十 プレス 車輪経過 ルドルフ(得点 13.8)
2.村山:け上がり脚前挙 ホンマ十 ホンテン クーゲル ジョナサン ヤマワキ 脚前挙 シンピ 車輪経過 伸サルト(得点 13.7)
3.鈴木:け上がり脚前挙 上水平 ホンテン クーゲル ジョナサン ヤマワキ シンピ 経過 サルh (得点13.2)
4.三輪;振り閉脚上水平 アザリ ホンマ十 ホンテン ジョナサン ヤマワキ クーゲル 車輪経過 ルドルフ (得点 13.25)
スタート種目としては全員まずまずの出来。村山、三輪が着地を止める。全体的に静止時間に厳しい採点であったように感じた。

【第2ローテーション 跳馬】
1.村山:ドリックス (得点 15.0)
2.鈴木:ドリックス(得点 14.3)
3.三輪:ドリックス(得点 14.95)
4.豊澤:ドリックス(得点 14.5)

つり輪に続き、村山、三輪が着地までほぼ止める素晴らしい実施。鈴木のダイレクトラインオーバーが悔やまれた。いい実施にはEスコアが国内より非常に甘い採点であった。

【第3ローテーション 平行棒】
1.村山:ホンマ ヒーリ 棒下 車輪 チッペ ツイスト ディアミ バクダン 屈ダブル (得点 10.0)
2.豊澤;ホンマ ヒーリ ディアミ バクダン モイ ハラダ ツイスト 前ダブル(得点 12、65 )
3.鈴木:ホンマ ヒーリ 棒下 車輪 ハラダ ツイスト ディアミ バクダン 屈伸ダブル(得点 13.1)
4.三輪;ホンマ マクーツ ヒーリ 棒下h 棒下 ベーレ バブサー チッペ ツイスト 屈伸ダブル(得点 13.45)

ここまでトップを走る村山がホンマとディアミで大過失2つを出し決定点10、0の痛恨のミス。鈴木・三輪・豊澤も大過失こそなかったものの中過失を多く出し、得点が伸びなかった。

【第4ローテーション 鉄棒】

1.鈴木:コスミック リューキン アドh 伸トカ ホップ シュタルダ シュタルダh エンド 伸サルト(得点 14.45)
2.三輪;コスミック コル 伸トカ トカ ホップ シュタルダ エンド1方逆 アド エンド 伸ルド(得点 14.5)
3.村山:コスミック エンド アド1両逆 コール ホップ シュタルダホップh 
アドh 伸ルド(得点 14.9)
4.豊澤;ヤマワキ カッシーナ コール ホップh アド1両逆手 アドh シュタルダ ホップ 伸ルド( 得点 13.9 )

鈴木がリューキン氏の前でリューキンを成功。村山も平行棒の失敗を引きずることなく素晴らしい実施で着地も止める。三輪も同じく素晴らしい実施で着地を止める。豊澤もコールマンの処理で乱れはしたが、持ち前の修正力でしっかりまとめる。

【第5ローテーションゆか】
1.三輪:前ダブル R3.5 R3/2〜3/2 R2 プロペラ 十字倒立 R5/2〜伸2/1 R3(得点 13.65)
2.豊澤;前1〜5/2 Rサル R5/2〜3/2 フェドル 前1〜伸身 R2 R3(得点 14.5)
3.村山:Rルドルフ R3.5~1/2 R3/2~2 十字倒立 脚上挙 R5/2~伸1 R3 
(得点 15.1)
4.鈴木:前ダブル 前1~前5/2 R3/2~2 R5/2~1/2 プロペラ R2 R3
(得点 14.4)

トップを走る三輪が前方ダブルで尻もちの手痛いミス。他3名はしっかりと着地をまとめる良い実施であった。とくに村山が鉄棒に続き15点オーバーのハイスコアを叩き出す。

【第6ローテーション あん馬】
1.豊澤;バックセア倒立 Eフロ Dコンバ ロス P とび前 シバド C倒立おり(得点12.9)
2.村山:バックセア倒立 Eフロ Dコンバ P とび前 シバド 1/2前 D倒立おり(得点 13.4)
3.鈴木:バックセア倒立 Eフロ Dコンバ ウゴニ ロス トンフィ マジャール シバド C倒立おり (得点 13.25)
4.三輪;フロントセア倒立 バックセア倒立 Eフロ Dコンバ ロス とび前 シバド Bシュテ フクガ C倒立おり(得点 12.35)

疲労が蓄積されてきた上に、最終種目があん馬ということでミスが立て続けに出た。1、2番手の村山、豊澤は中過失を出すが、なんとかこらえて通し切る。3番手はあん馬が非常に得意な鈴木であったが、セア倒立で手を出して力を使い、終末技が微妙に上がりきらず。最終演技者の三輪も終末技が上がらずやり直した。

【大会成績】
団体総合 優勝
個人総合 2位 鈴木(82.7) 3位 豊澤(82.25) 4位 三輪(82.15) 5位 村山(82.1)
種目別  ゆか優勝 村山 3位 豊澤
あん馬3位 村山
平行棒3位 三輪
鉄棒優勝 村山 3位 三輪

■総評
チーム選手権において、日本チームは目標としていた団体優勝を成し遂げた。
また、個人総合ではミスが響き優勝こそ逃したものの、鈴木の2位にはじまり5位まで日本選手が独占した。種目別では床と鉄棒で村山が優勝。3位までに多数種目で日本選手がメダルを獲得した。(跳馬に関しては、2本を跳躍した日本選手がいなかったためメダルを獲得することができなかった。)
鈴木は今大会、会場練習から調子があがらず苦しんだが、3年生の意地をみせ個人総合2位を勝ち取る。同じく3年生の豊澤が、国際大会初出場ながら大過失なく6種目をやりきり3位でフィニッシュ。2年生の三輪は後半種目で大過失があり、悔しい結果ではあるが4位に食い込んだ。そして同じく2年生の村山は中盤の平行棒に2つの大過失があったものの、強い精神力で立て直し5位入賞をはたした。
シニアの選手がメインの今大会で、全員が一丸となり団体優勝という結果を残せたことは今後の選手にとって大きな自信になったと思われる。しかしそれと同時に、個人総合では上位のカテゴリーやレベルに行けば行くほど1つのミスが致命的となることも身をもって経験した。どちらの経験も、彼らが今後世界の舞台で戦う上で貴重な体験であったと感じる。今大会に参加した4名の選手には、日本の伝統である美しい体操に磨きをかけ、シニア選手たちと渡り合えるDスコア向上を目指し、そしてどのような場面でも動じないタフな精神力を練習・試合を通して培っていってほしいと願う。
最後に本遠征にあたり、日本体操協会、日本スポーツ振興センター、JOC並びにWOGA STAFFをはじめ、多くの関係各位に心より感謝申し上げ報告とさせていただきます。
Liukine2017