ホーム > 新体操 > レポート > 第32回世界新体操選手権現地レポート5

第32回世界新体操選手権現地レポート5

Category : レポート  |  Date : 2013/09/02 10:02

9月1日、世界新体操選手権キエフ大会最終日は団体種目別決勝が行われた。まずクラブの種目から。

試技順1番はスペイン。若干のキャッチ移動はあったが、エネルギーのある演技であった。17.350

2番の中国もほぼミスのない演技で、16.800。

3番目はドイツ。足でキャッチする場面でわずかな落下。そして連係でも落下してしまったが、全体的には勢い、同時性もあった。15.850。

イタリアは落下ミスはなく、17.300だったが、私の感想は非常にラフであるということ。難度もパンシェのFIXがなかったり、ローテーションでは1回転もしないうちにかかとがついたり、また全体的な姿勢欠点が目立ったが、実施はほぼ完璧な演技を見せたスペインと一緒。わずかな差でスペインが上に立ったが、出来としてはずいぶん差があるように感じた。

続いてロシアが登場。団体総合ではミスが相次ぎ、優勝どころかメダルすら獲得できなかった。種目別では絶対に金メダルを獲らなければならないと、入場するときにもどこか悲壮感が漂っていた。演技は、昨日ミスをした上体を反らしたジャンプターンの箇所をクリア。しかし、その後落下があり、二つの交換でも落下。16.200で、種目別クラブでもメダルを獲得できなかった。

そして日本(フェアリージャパンPOLA)。前半から大きなミスもなく演技していたが、一箇所交換で落下。印象としては移動も少なく良い演技であったが、やはり落下すると減点が大きい。15.666。

ウクライナは昨日のボール&リボンで大きなミスを犯し、15位に沈んだが、種目別決勝ではほぼミスのない演技をした。大きさや伸びやかさもあり、17.208。イタリアにわずかに及ばなかったが、この時点で3位。最終演技チームのベラルーシの出来を待つこととなった。

そのベラルーシは、キャッチの移動が多く、また後半落下が続いて、16.033。

1位はスペイン、2位はイタリア、3位にウクライナが入った。日本は8位。

ボール&リボンの種目の試技順1番はアゼルバイジャン。キャッチの移動やリボンのたるみが見られ、リボンに結び目ができた。すぐにほどいたが、後半でもキャッチの移動が多く、徐々にリズムが狂って終了時間が来たため、最後の連係を行うことができなかった。15.300

ブルガリアは交換で二人が不正確なキャッチ(リボン)となり、難度も崩れ、幾度も不正確な操作が続いた。16.066

ベラルーシは連係に少し乱れがあったが、全体的にはまとまりのある演技で17.550。

中国はDERで不正確な受けとなったが、そのほかは安定感のある演技だった。16.008

ロシアは、メダル獲得のための最後のチャンス。前半はキャッチするたびに、観ている方がヒヤヒヤするような緊張感があった。が、徐々に調子を取り戻し、最後まで落下することなくやりきった。演技を終え、観客に手を振りながら、涙が止まらない。キッス&クライでも選手たちは大粒の涙を流していた。18.183の高得点で、メダルは確定。スペインとイタリアを残しているが、いまの両国の力ではロシアを越すことはできないだろう。優勝を確信してまた涙。金メダルを獲ることはこんなに大変なことなのかと、初めて感じた大会であったろう。

スペインは交換のキャッチに移動があったが、落下ミスはなく17.166。

イタリアも落下ミスなくこなしたが、リボンの端が場外に出たのか、0.3のペナルティがあり16.708。この種目もやはり難度の荒さや、実施の荒さが目立った。昨年までのイタリアなら、誰もが「イタリアはすごい!」と力を認めていた。しかし、中心となって活躍していた選手たちが引退。メンバーもずいぶん替わったためか、以前のような輝きはなく、観客の反応も悪かった。

そして大トリは日本。前半からほとんど移動もなく、交換や連係を決めていく。ラストのリボンの投げが、スティックがリボンを巻き込む形となったために、終了間際に惜しいミスが出てしまったが、全体的にはよくやったと言えよう。16.000

1位はロシア、2位はベラルーシ、3位はスペインで、イタリアは4位に沈んだ。日本は順位をひとつ上げて7位となった。

こうして第32回世界新体操選手権キエフ大会が幕を閉じたが、日本は団体総合8位、団体種目別決勝クラブ8位、ボール&リボン7位で、どうにか目標を達成できた。出来としても及第点をあげられるものであったと思うし、まずはリオオリンピックに向けて、良いスタートが切れたと言っていいだろう。しかし、まだまだ身体の作り込みも足らず、全体的なエネルギーも不足する。伸びしろはかなりあるので、身体をつくり、技を磨き、構成にも力を入れていけばもっと上にいくのだと信じて、がんばっていかなければならない。今回ミスをした国々もテコ入れをしてくるだろうし、厳しい戦いは続いていく。

山﨑浩子
Hiroko Yamasaki