第48回NHK杯1日目レポート

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 4月に行われた全日本個人総合選手権を勝ち抜いた、男子は36選手、女子は1名が棄権して23選手によって1日目の競技が行われた。
<男子>
 持ち点1位の内村航平(日本体育大学)は、6種目を大きなミス無くこなし、この日も断トツトップの得点を獲得。通算得点で2位に2.450差をつけて2日目に臨むこととなり、世界選手権日本代表の座に1歩近づいた感がある。
 2位以下は途中順位の変動が見られましたが、6種目終了してみると、持ち点2位の田中和仁手(徳洲会体操クラブ)がこの日もほぼノーミスの演技を続け、2位の座をキープしている。
 3位以下は、大きなミスのある無しが明暗をわけた。
 持ち点3位の山室光史(日本体育大学)は、跳馬でロペスに果敢に挑戦したが転倒。持ち点4位の関口栄一(KONAMI)は、得意の鉄棒で落下。持ち点5位の坂本功貴(セントラルスポーツ)は、平行棒のチッペルトでかついでしまい、さらにゆかの第2節:前方伸身宙返り2回ひねりでしりもち。3人ともミスが響き、それぞれ6位、7位、9位と順位を下げた。
 対して、ほぼノーミスだった中瀬卓也(徳洲会体操クラブ)、水鳥寿思(徳洲会体操クラブ)、渡邊恭一(順天堂大学)、星陽輔(セントラルスポーツ)が順位を上げた。
 中瀬は苦手のあん馬を無難にまとめ、鉄棒ではG難度の伸身コールマンを成功させるなど、やはりノーミスの演技で持ち点7位から順位を上げ3位に。
 やはり鉄棒でG難度の伸身コールマンを成功させ6種目ほぼノーミスだった水鳥が持ち点6位から4位に。
 持ち点7位の渡邊も6種目すべてを手堅くまとめ5位まで順位を上げてきた。
 星も際だって高得点を上げた種目はなく、あん馬ではウーグォニアンで脚を開いてしまうミスはあったものの、跳馬の伸身ユルチェンコ2回ひねりの着地を決めるなど大きなミス無く6種目を終え、持ち点11位から8位まで順位を上げてきた。
 最終日(6月7日)の競技が終了した時点で個人総合通算得点上位2名と、種目別ポイントによる4名が代表の座を獲得するが、内村、田中が逃げ切るか、それとも中瀬あるいは水鳥が代表枠に食い込むのか。また、種目ポイントによる代表はが誰になるのか、2日目の最終演技まで目が離せない。
■1位通過の内村選手のコメント
 今日は一応ノーミスでできたので良かったと思います。ただ、いつもの練習からすると7割くらいの出来だったので、明日もノーミスで、今日動いてしまった着地もしっかり止められるように、実力の8~9割くらいの出来を目指したいと思います。
 世界選手権については、まだ2日目が残っているので、確実に代表入りできるようにしっかりがんばりたいと思っています。
<女子>
 女子トップは、鶴見虹子(朝日生命体操クラブ)だが、この日は精彩を欠いた。少し力を抑えて演技したことが反省点と本人が口にしたが、得意の段違い平行棒で勢いが止まり不安定な実施により13.600。ゆか、跳馬でも着地が安定しなかった。
 それに対して持ち点2位で同点だった新竹優子(羽衣学園高等学校)、田中理恵(日本体育大学)はともに56.750で同点に。さらに上村美揮(朝日生命体操クラブ)は56.850をあげて個人総合上位2枠争いに加わってきた。
 種目別での代表争いは予選となる4日間を通じて当該種目1位の選手がいなくなったため、2種目以上でポイントを獲得し、4日間のうち、1種目は1位を獲得した選手による争いに絞られた。
大会結果