第63回全日本体操競技団体・種目別選手権大会 女子種目別予選レポート

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 11月20日、女子種目別予選が行われ、跳馬12名、段違い平行棒21名、平均台21名、ゆか20名が決勝進出の8名枠を目指し、しのぎを削った。
 世界選手権で43年ぶりにメダルを獲得した鶴見虹子(朝日生命体操クラブ)は、跳馬以外の3種目に出場。最初の種目段違い平行棒は、前振りひねり下移動後にリズムを崩すミスを出した。帰国後の練習不足とその影響からか、大きな緊張を伴っていたようだが、平均台、ゆかでは演技をまとめ、出場3種目すべてで決勝進出を果たした。
跳馬
 永井美津穂(東海テレビ東名体操クラブ)が、1本目に「ユルチェンコ2回ひねり」をまとめ、2本目は伸身姿勢を表現したのびやかな「前転とび前方屈身宙返り1/2ひねり」で13.800をマーク。トップで予選を通過した。
 また古西里咲(OSTC大泉スワロー体育クラブ)は伸身ツカハラとび2回ひねり(D6.0)を成功させ、2本目は「前転とび前方屈身宙返り1/2ひねり」で2位通過。
 世界選手権代表の上村美揮(朝日生命体操クラブ)は2本目の「ロンダート後ろとびひねり前転とび前方宙返り」で尻もちをついたが8位で予選通過を果たした。
 また、国内最高となるDスコア6.5の「ユルチェンコ2回半ひねり」を持つ鈴木聖羅(朝日生命体操クラブ)は、ロンダートの部分でミスして跳馬をとび越えられず0点となり、2本目を棄権した。
段違い平行棒
 新竹優子(羽衣学園高校)がシュタルダー1回ひねり~ギンガー、エンドー1回ひねり~イエガー、前方2回宙返りひねり下りをまとめトップ通過。鶴見もミスを出したが同点でトップ通過を果たした。
 3位通過は美濃部ゆう(朝日生命体操クラブ)。片手軸1回半ひねり~トカチェフ、片手軸1回ひねり~イエガーなどDスコアを伸ばし、14.050を獲得した。
平均台
 鶴見と新竹の世界選手権組が演技をまとめて1、2位通過。3位は、ロンダート~後方閉脚伸身宙返りの着台をピタリと決めるなど張りのある演技を披露した美濃部ゆう。村上茉愛(池谷幸雄体操倶楽部・むらかみまい・13歳)が後転とび連続~後方閉脚伸身宙返り、後方伸身宙返り3回ひねり下りをまとめ、Dスコア6.4を獲得して4位となった。
ゆか
 大島杏子(朝日生命体操クラブ)がトップ通過。全種目に出場したが、世界選手権での失敗を払しょくするすべての種目において前向きな演技を披露し、唯一、全種目で予選通過を果たした。2位通過は鶴見。3位通過は新月面、屈身2回宙、前宙1回ひねり~前宙1回半ひねり、後方宙3回ひねりをまとめた村上が入った。