2009リューキンカップ報告

報告者:

[ 期 間 ]平成21年12月9日(水)~12月15日(火)
[ 場 所 ]アメリカ / テキサス州・ダラス
[ 監 督 ]芳村猛(洛南高校)
[ コーチ ]山﨑芳文(創成館クラブ)、蒲原彰吾(市立船橋高校)
[ 選 手 ]綿崎啓太(洛南高校)、垣谷拓斗(洛南高校)、久永将太(市立船橋高校)、北川隼太(創成館クラブ)
[競技会場]本会場 WOGA-Frisco GYM
[大会概要]
 今大会は8カ国から64名の参加であった。その中には、北京五輪やワールドカップ種目別ファイナリストも出場しており、国際大会初出場の4名には大変貴重な経験となることが予想された。
競技は団体(ベスト2)、個人総合、種目別で行われた。
[大会レポート]
□12/9(水)成田出発
 乗り換えもスムーズにでき、長時間の移動であったが無事到着することができた。尚、ダラス空港から宿舎までは送迎してもらうことができた。明日からの練習に備え、早めに就寝し1日目を終えた。
□12/10(木) 2日目 本会場練習 WOGA-Frisco GYM
 この日は本会場、練習会場共に1日中使用できたので午前中を各自調整時間とし、昼食後13:00に宿舎出発。本会場 WOGA-Frisco GYM にて、3時間程度のフリー練習を行った。本会場を使用できるのはこの日だけなので、6種目の器具慣らしと共に不安箇所の確認等を行った。不慣れな器具にも無難に対応することができた。
□12/11(金) 3日目 サブ会場練習 WOGA-Plano GYM
 この日はサブ会場 WOGA-Plano GYM にて練習時間の指定がなかったので昨日同様、午後より練習を行った。4選手とも大変調子がよく順調な仕上がりを見せた。
□12/12(土) 4日目 大会当日
 競技 → 18:30~22:30 その後、表彰式
 夕方からの本会場練習の前にサブ会場にて、2時間程度の調整練習を行った。尚、本会場練習は1時間であったが64選手が一斉にアップする為、なかなか器具に触れない状況であった。さらに、アップ中に競技方法が変更になった。1グループ12名(4チーム)で各種目、チームごとにスタートが繰り上がる。また、チーム関係無しに前半6名演技した後、後半6名が3分アップ後競技方法の為、待ち時間が長く緊張感を保つことが難しいと予想された。
【第1ローテーション ゆか】28.75
 予定していたコンビネーションを実施できずにDスコアを下げてしまうなどはあったものの大きな失敗がなく、無難な立ち上がりとなった。
(北川)予定していた後方2回半ひねり~前方1回半ひねりが1/2ひねりになってしまいDスコアを下げる。14.45
(綿崎)前方2回半ひねりで着地が少し乱れる。14.15
(久永)前方2回ひねり~前方1ひねりが1/2ひねりになってしまいDスコアを下げる。14.10
(垣谷)大きな着地の乱れもなく、見事な実施であった。14.30
【第2ローテーション あん馬】28.50
 1名落下があったものの、残りの3選手でカバーすることが出来た。
(北川)シバドで落下してしまったが、立て直し失敗を最小限で留めた。11.85
(綿崎)良い出来であったが、最後の下りで少し停滞してしまった。13.35
(久永)良い出来であったが、終末技がひねれず、Dスコアを下げる。13.60(種目別6位)
(垣谷)完璧な演技で、チームの流れを作ることが出来た。14.90(種目別2位)
【第3ローテーション つり輪】29.60
 あん馬に続き、1名着地で転倒があったものの残り3名でカバーでき、チーム得点を下げることはなかった。
(北川)終末技の抱え込み2回宙返り1回半ひねりで後ろに転倒してしまった。13.05
(綿崎)力技や倒立の決めまで、見事な実施であった。14.35
(久永)上水平で多少揺れる場面もあったが、残りを完璧に実施し高得点を獲得した。14.80
(垣谷)着地まで収めた完璧な実施で高得点を獲得した。14.80
【第4ローテーション 跳馬】31.30
 トップが転倒してしまったものの、残り3名が見事な実施でカバーすることができた。
 (北川)伸身カサマツ跳びを実施したが、後ろに転倒してしまった。13.95
(綿崎)アカピアンを実施したが、後ろに2歩動いてしまった。15.30
(久永)アカピアンを実施し、後ろに小さく1歩でまとめ、全体のトップとなる高得点を出した。16.00
(垣谷)伸身カサマツ跳びを実施し、後ろに小さく1歩でまとめた。15.30
【第5ローテーション 平行棒】29.75
 全員失敗することなく実施できた。また、北川選手は14.95の高得点を出しチームに勢いをもたらす演技であった。
(北川)着地までまとめた、見事な実施であった。14.95(種目別4位)
(綿崎)着地までまとめたすばらしい実施であった。14.65
(久永)ティッペルトで大きく肘を曲げてしまった。13.90
(垣谷)バーのセッティングが上手くいかず、危ない場面もあったが失敗は出さずに最終種目へ望みをつなげた。14.80(種目別5位)
【第6ローテーション鉄棒】29.55
 全員失敗せずにすばらしい実施で、最終種目を終えることができた。
(北川)すばらしい実施であったが、着地が少し前に動いてしまった。14.20
(綿崎)丁寧な演技で14点台をキープした。14.00
(久永)伸身トカチェフ、開脚トカチェフ2つの放れ技を成功させ高得点を獲得した。
14.75(種目別5位)
(垣谷)全演技の最終演技者であったが、落ち着いて実施し、高得点で試合を終えた。
14.80(種目別4位)
□12/14(月) 6日目
 成田着 → 16:30
[ 総 評 ]
 今大会は、失敗はあったもののチームとしてまとまりのある大変すばらしい内容であった。惜しくも目標であった優勝には届かなかったが、競技時間4時間という長い中、集中力を切らさず最後まで日本の代表として戦い切ったことは、選手・コーチともに大変貴重な経験となった。また、美しく正確な日本の体操は世界で戦うことの出来る武器であることが改めて認識できた。同時に、他国の選手のような雄大でダイナミックな演技は日本に欠けている部分であり、今後強化していかなければいけない部分であると痛感した。今回の遠征で感じ経験した事を日本のジュニア強化の現場に持ち帰り、今後の強化に反映させたい。
 最後に、本遠征に派遣していただいた日本体操協会に感謝申し上げ報告とさせていただきます。
[日本結果]
 団体総合 2位 177.45
 個人総合 3位 垣谷拓斗 88.90
      7位 久永将太 87.15
      9位 綿崎啓太 85.80
     21位 北川隼太 82.45
あん馬  2位 垣谷拓斗 14.90