W杯フランス国際現地レポート4

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 4月11日(日)、決勝競技が行われた。午前10時30分より女子跳馬、男子あん馬、女子平均台、男子跳馬の順に4種目が行われた。終了後約2時間の休憩が入り午後2時30分より男子ゆか、女子段違い平行棒、男子つり輪の3種目を行い、30分の休憩をはさみ男子平行棒、女子ゆか、男子鉄棒の順で競技を行った。概ね時間通りに進んだが全てのプログラムが終了したのは午後6時半であり非常に長い競技時間であった。
 決勝競技も予選同様にノーアップでの競技であった。会場のPalais Omnisports de Paris Bercyは、非常に大きな会場であったが2階席まで観客が入るほどの賑わいであった。その満場の観客がサッカーの応援のようにラッパや太鼓応援歌の合唱、ウェイブで大会を盛り上げた。地元選手の演技には耳を引き裂くほどの大歓声であり男女で合わせて4つの金メダルを獲得した。また、他国選手の素晴らしい演技にも惜しみない拍手で健闘を称えてくれた。開会式や表彰もとてもシンプルでスムーズな進行であった。
開会式の様子
 つり輪に出場した内村選手は、終末技の着地では小さく1歩出てしまったが力技を長く止めてアピールしEスコアを伸ばすことができ15.325を獲得して2位にはいった。
 鉄棒では先に演技をしたPegan選手(SLO)とZonderland選手(NED)が失敗をして得点が伸びなかった直後の演技であったが、4つの手放し技と着地を上手くまとめ15.700で後続の演技を待つこととなった。Horton選手(USA)や地元フランスのCucherat選手もきれいに演技をまとめてきたがEスコアの差を縮めることはできず、優勝することができた。
 中瀬選手は平行棒に出場したが途中のモリスエでゆがんでしまい得点を伸ばすことができなかった。各種目の優勝者(男子のみ)は下記の通りであった。
○ゆ か
Diego Hypolito(BRA)15.775
テンポ~後ろとびひねり屈身前方2回宙返り、後方宙返り3/2ひねり~前方宙返り5/2ひねり、後方宙返り5/2ひねり~前方宙返り2/1ひねり、十字倒立、トーマス転、後ろとびひねり前方伸身宙返り転、後方宙返り3/1
○あん馬
Cyril Tommasone(FRA)15.650
正交差ひねり倒立、逆交差ひねり倒立、Dコンバイン、Eフロップ、ウ・グォニアン、ロシアン転向1080°、マジャール、シバド、シュテクリA倒立3部分移動下り
○つり輪
Samir Ait Said(FRA)15.525
逆上がり中水平支持、後ろ振り上がり中水平支持、身腕伸身十字倒立、後ろ振り上がり十字倒立、後方車輪倒立、屈身ヤマワキ、後ろ振り上がり上水平支持、アザリアン、ナカヤマ、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り
○跳馬
Isaac Botella Perez(ESP)15.625
1本目 ドリッグス、 2本目 前転とび前方伸身宙返り2回ひねり
○平行棒
Hamilton Sabot(FRA)15.275
棒下宙返り単棒倒立、棒下宙返りひねり倒立、棒下宙返り倒立、ドミトリェンコ、ヒーリー、前振りひねり倒立、後方車輪、モイ、チッペルト、後方屈身2回宙返り下り
Aliaksandr Tsarevich(BLR)15.275
前振り上がり開脚抜き倒立、棒下宙返りひねり倒立、棒下宙返り倒立、後方車輪1回ひねり、後方車輪、ベーレ、ヒーリー、前振りひねり倒立、前振りひねり単棒倒立、単棒浮き腰上がり倒立、後方屈身2回宙返り下り
○鉄棒
内村航平(日本)
屈身コバチ、シュタルダーとび3/2ひねり、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、コバチ、コールマン、後方とび車輪1回ひねり、後方とび車輪3/2ひねり、エンドー、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り