第45回世界体操競技選手権現地レポート 女子予選第7班

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■ドイツ
 段違い平行棒。SCHAEFER、下移動ひねり倒立足が割れる。SCHEDER、フット倒立ひねりで倒立にはまらずあきらめて落下。BUI、フット1回ひねり~ギンガー、イエガー~パクを決める、け上がり倒立でバランスを崩し膝を曲げる、月面着地止める。HILL、シュタルダーシャポ、パク、フット1回ひねり~マロニー~ほん転ひねり~ほん転1回ひねり~ギンガー、月面ほぼ着地止める。15.100。SEITZ、デフで落下。この種目だけ出場のエースが貢献できず。チームとして2人の大過失を出してしまう。
 平均台。SCHEDER、少し動きが硬いが、宙返りを決めていく、側宙1/4ひねりで落下。段違い平行棒に続いての大過失を出す。SCHAEFER、片足上2回ターンで落下。振り上げかかえ込み前宙1/4ひねり横向き立ちの新技は決める。BUI、ロンダートスワン上がり~スワン決める、後転とび~宙返り、その場とび1回半ひねり!かかえ込み側宙、後方屈身2回宙着地弾むがしっかり通す。AKYOL、片足前水平上げ1回ターンで大きくふらつき、開脚前宙で落下。HILL、後転とび連続~スワンでゆがむがこらえる、最後後方宙2回ひねり着地後ろにとぶ。チームとして3人の落下により得点を伸ばせず。
 ゆか。SCHEDER、着地を止めきれなかったが、大過失なく最初の演技者の務めを果たす。AKYOL、屈身月面、テンポ連続~後転とび~後方かかえ込み2回宙、後方宙1回半ひねり~伸身前宙、後方屈身2回宙、それぞれ着地は止めきれず。SCHAEFER、後方伸身2回宙着地1歩、前方かかえ込み2回宙着地で数歩後ろに後ずさる、後方屈身2回宙着地弾む。BUI、後方伸身2回宙1歩前に、テンポ~後方かかえ込み2回宙で後ろに転倒、後方宙2回半ひねり~前宙、後方屈身2回宙着地前に1歩。HILL、最後後方かかえ込み2回宙着地で数歩下がりライン減点。3種目ともにカバーできず。
 跳馬。AKYOL、ユルチェンコ1回ひねり着地後ろにとぶ。HILL、ユルチェンコ1回ひねり着地をほぼ止める。SCHEDER、ユルチェンコ1回ひねり着地で弾む。KIM、前転とび前方伸身宙ひねり後半腰の曲げが早い、着地後ろにとぶ。SCHAEFER、前転とび前方伸身宙ひねり着地その場で弾む。
 ドイツはエースSEITZのけがによるチームへの影響は大きく、大過失によりチーム力がさらに下げたが、216.969を獲得し、現時点で3位に。
■北朝鮮
 北朝鮮はアジア大会で日本を上回っただけに注目される。そして、得意の跳馬からスタートであった。2人目に北京五輪金メダリストのHONGがアマナールを跳んで、非常に余裕のある実施で15.833という高得点をマーク。4人目のRIはユルチェンコ2回ひねりで14.625。他の3人はユルチェンコ1回ひねり。この種目の合計が57.958となり、抜群のスタートを切った。
 段違い平行棒は一人目のKIMが前振りひねり低棒倒立でやや前にバランスを崩し冷やりとしたものの立て直して最後まで何とかまとめた。しかし、HONGが最初の振り上げ倒立で前に倒れてそのまま落下。その後パク宙返りでマットに足を擦り、更に振りとび高棒移動も合わずにやり直す状態。続くKANGはシュタルダー1回ひねり~トカチェフ~パク宙返りは非常にいい流れで決めていたが、低棒倒立移行の際にやや前にバランスを崩してしまった。しかし最後の伸身ダブルはピタリと止めた。このまま何とかいい流れにしたかったがJONGがシュタルダー1回ひねりで回りきらずに半分ひねりのところで落下。その後も倒立の角度が大分甘くなった状態が続いて、最後の月面も大きく前一歩。そして最後のKIM Sまでも前振りひねり低棒倒立で前に倒れて落下。イエーガーもやや詰まってしまい、最後の伸身ダブルの着地を止めたものの落下が響いた演技。結局この種目で48.565(12.15平均)という得点しか出せず、跳馬の貯金を早くも使い果たした状態。
 平均台でも苦戦は続き、一人目のRIは側宙1/4ひねり~後方開脚宙で落下。他にもかかえ込み前宙、ジョンソン、交差とび半ひねりでふらつきがあり、いいスタートを切れず。続くKIMもかかえ込み前宙や交差とび~かかえ込み側宙といったところは綺麗に決めたがRIと同様に側宙1/4ひねり~後方開脚宙で落下。3人目のKIM Uはベテランらしく、そして、アジア大会でこの種目の金メダルを取っているだけに落ち着いた演技を見せて、ロンダード~後方伸身宙返りやかかえ込み前宙をピタリと止めた(アジア大会決勝で見せた伸身1回ひねりは見せず)。交差輪とびや交差とび半ひねりも決めて13.566。しかし4人目のHONGはロンダード~後方伸身宙返りで落下し、最後の後方3回ひねり下りもひねり不足で前に崩れた着地となった。最後のKANGは落下こそなかったが、後半の開脚前宙やフルターンでふらつきがあり、屈身ダブル下りでも前に大きく一歩出てしまった。北朝鮮はこの種目も3人が落下ということで、決勝進出に向けてかなり厳しくなった。
最後のゆかでは、KIM Sが2本目の後方かかえ込み2回宙で後ろに2歩動いてしまった以外は無難に演技をまとめたが、2人目のKANGは同じく2本目の後方かかえ込み2回宙の着地で後ろに弾かれてラインオーバー。またも悪い流れになったが、3人目のHONGが落ち着いた演技をして、一本目の後方1回半ひねり~後方3回ひねり即かかえ込み前宙を決め、テンポ連続~後方屈身2回宙もピタリと止めるなどして盛り上げた。しかし、4人目のKIM Uは3本目が前転~前方屈身宙返りとなっているなどして難度が低い構成で、最後の屈身ダブルも前に崩れてしまった。最後のRI次第では24位のラインも厳しくなるところ。しかし、体操系の捌きが雑な面があったものの、テンポ連続~後方2回半ひねり、かかえ込み月面といった難しい技をうまくまとめた。しかしEスコアが6点台となり得点が伸びず。
北朝鮮は205.853という団体得点に留まり、暫定14位となった。