第69回全日本体操団体選手権 男子予選

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男子
第1ローテーション
福岡大学の安里圭亮、鈴田佳祐の2選手がリセグァンを実施、安里選手は惜しくも尻もち、鈴田選手は前に小さく1歩にまとめる。鈴田選手の得点は驚異の15.900。
仙台大学の古谷嘉章選手は、得意のあん馬だったがブスナリで惜しくも落下。
鹿屋体育大学は平行棒で金田浩斗、前野風哉の2選手が素晴らしい実施でそろって15.000の高得点。
筑波大学は星野力維選手が得意のゆか、手堅い演技で15.150の高得点。
市立船橋高校は、高校生としては得点の取りにくいつり輪を順調にこなしまずまずのスタートを切る。
朝日生命の岡村康宏選手は平行棒、ドミトリエンコなどを取り入れた価値点の高い演技構成だったが、途中ダブルスウィング、さらに着地でしりもちをついてしまう。
関税高校の柚木健太朗選手はドリッグスを雄大にまとめる。
朝日生命の桑原俊選手は得意の平行棒で、開脚前宙屈腕支持などを丁寧に決め15.150の高得点。
清風高校田中樹選手はつり輪、丁寧な実施で後方かかえこみ2回宙返り1回半ひねりの着地をわずかな動きでまとめる。
山本翔一、屈身ベーレ、バブサーなど順調演技だったが、大きなミスがあり得点を伸ばせず。
第2ローテーション
清風高等学校、跳馬で2番手春木三憲選手がロペス、3番手長谷川瑞樹選手がヨーⅡを見事な実施で成功。
早稲田大学はつり輪で、跳馬のスペシャリストの印象の強い小倉佳祐選手が力強い実施で14.650。
朝日生命の鉄棒は桑原俊選手はがカッシーナ、コールマンなどを大きなミスなくさばき、山本翔一選手も素晴らしい実施で2人続けて14点台後半を連発。
ジュニア選抜の小畠廉生選は着地で詰まる場面もあったが、ゆかのスペシャリストの本領を発揮し15.000を獲。
筑波大学の宮地秀亨選手はあん馬でロス、ウーグォニアンなどを入れた構成を安定した実施でと押し切る。
市立船橋高校の跳馬は3選手全員がドリッグス、着地の乱れはあったが大きなミスなくまとめる。
鹿屋体育大学の金田浩斗選手は鉄棒で、非常に高さがあり姿勢の美しいヤマワキ、手幅の狭い大逆手系の技を美しい実施で捌き、後方伸身2回宙返1回ひねりの着地も止める。
第3ローテーション
ジュニア選抜の北郁弥選手のあん馬、フロップ、コンバイン、マジャール、シバドなど美しい実施でこなすが終末技で若干バラをくずす。
中川将径選手もロス、マジャール、シバドなど順調にこなしていたがシュテクリBで少しバラをくずす。荒屋響貴選手は交差倒立で入り、マジャールシュピンデル、フロップ、ロスなどを無難にこなす。途中詰まる場面があったが、大きなミスなくまとめる。
市立船橋高校が平行棒で谷川、湯浅の2名が安定した素晴らしい演技を見せ、谷川選手は棒下宙、バブザー、ティッペルトをしっかりと決めて、湯浅選手はティッペルト、開脚前宙腕支持を決め。それぞれ着地は後方屈身2回宙で僅かに動く程度に留め、15点近くまで点数を伸ばした。早稲田大学は跳馬でポイントゲッターの小倉選手がロペスで右に崩れマットからも出る大過失を出してしまい、得点を伸ばせず。平行棒でも清風高校の田中選手が棒下宙で一歩動き、バブザーでは足がバーに当たり、終末技の前方かかえ込み2回宙で尻もちと不本意な演技。関西高校は柚木選手がコールマンを雄大に決めてしっかりとまとめ、堀内選手もヤマワキできれいな伸身姿勢を見せて演技をまとめ高得点を出した。
第4ローテーション
朝日生命はゆか、長野託也、岩槻万里の2選手がまずまずの実施で演技をまとめ、3番手の山本翔一選手も後方宙返り3回半ひねり~前方宙返りひねりの着地を止めるなど丁寧な実施で演技をまとめ15.150の高得点を獲得。
相好体操クラの佐藤亘選はつり輪で丁寧な実施、現時点でこの種目トップとなる14.800を獲得。
朝日生命はあん馬、1番手岡村康宏選手が交差倒立で入り、ウーグォニアンなども無難にこなしトップバッターの重責を果たす。
2番手小林亮介選手は、途中コンバインで足をぶつけバランスをくずす場面があったが大事に至らずスケールの大きな美しい旋回で通しきる。
3番手山本翔一選手は、2つの交差倒立で入り、途中フロップでバランスをくずしあわや落下という場面があったがこらえる。その後立て直し、ウーグォニアンなど美しく捌き通しきる。
相好体操クラの跳馬、宗像陸選はドリッグスをまずまずの実施でまとめる。
鹿屋体育大学はあん馬、1番手塚元淳貴選手はミクラックで入り、Eコンバイン、コニシなどを入れた構成。若干慎重な実施に見えた大きなミスなく通しきる。
2番手前野風哉選手は、交差倒立で入り、フロップ、ロスなどを入れた構成。後半の下向き天候で少しバラをくずしたが、向きの正確な移動など大きなミスなく通しきる。
3番手杉の史尭選手も、途中動の詰まる場面はあったが、大きなミスなくE難度の終末技でまとめる。
筑波大学は跳、1番手星野力維選手はドリッグスを正確な実施でまとめる。
相好体操クラブは中嶋選手が着地で足を痛める様子も見せたがその後の宗像選手がしっかりとドリッグスを決めた。清風高校は田中選手が平行棒のミスを挽回するいい演技を見せた。早稲田大学は仙台大学は最後の山川選手が前半に構成した棒下系でバランスを崩し、車輪ディアミドフで落下と得点を落としたが、古谷選手が15.100と高得点をマーク。市立船橋高校の鉄棒は大きなミスなくまとめて、鈴木、湯浅と得点を伸ばした。
第5ローテーション
市立船橋高校はゆか、1番手相原弘樹は丁寧で雄大な実施で演技をまとめる。
2番手柏木寅治も丁寧な実施で演技をまとめる。
3番手谷川翔は、最後の後方宙返り3回ひねりで若干着地ではじかれたが、非常に勢いのあるシャープな実施で演技をまとめた。
ジュニア選抜の跳馬、3番手の寺地祐次選手がローチェの着地を少しの動きでまとめる。膝の閉じた姿勢のきれいな跳躍だった。
関西高校はあん馬、1番手堀内柊澄選手は2つの交差倒立で入る、2つめの逆交差倒立で足が戻るが、美しい実施で通しきる。
3番手の内田隼人選手はブスナリを成功、その後も大きなミスなく通しきる。
朝日生命はつり輪、3番手岡村康宏選はバランディンで入り、振りあがり中水平~十倒立、振りあがり倒立、屈身ヤマワキ~ホンマ十字懸垂~中水平、ほんてん十字倒立、ほんてん倒立、後方車輪~後方伸身2回宙返2回ひねり下り、力強く正確な実施で着地も止める。得点は15.700
筑波大は檜野が落下、宮地選手も数か所に亘って大きくバランスを崩すミスが出たが、最後の星の選手が素晴らしい演技を見せた。同じく平行棒の相好体操クラブは二人目の小泉選手がバブザーでバータッチがあり終末技の後方屈身2回宙でも前に大きく一歩出てしまった。鉄棒では仙台大学が古橋選手こそカッシーナで落下があったが、丁子、古谷と素晴らしい演技を見せた。特に古谷選手はカッシーナ、コールマン、コバチと手放し技の美しさが際立った。早稲田大学も3名が安定した演技を見せ、得点を伸ばした。ジュニア選抜は中川選手がドリッグスで右に大きく動いてマットから出てしまい、小畠選手も予定した演技にならず。得点を稼ぎたいところで点が伸びなかった。
第6ローテーション
早稲田大学はゆか、1番手は小倉佳祐選手、途中中水平を入れるなユニークなアピール。若干着地が乱れる場面が多かったが大きなミスなくまとめる。
2番手藤原昇平選手、3番手浅野佑樹選手も良い実施で演技をまとめ、チームメイトから大きな拍手と歓声が上がった。
清風高校はあん馬、1番手松見一希選手が美しい旋回での演技だったが途中落下。
2番手金山大和選手も途中バランスをkくずす場面をこらえ腰高の美しい旋回で終末技までこぎつけたが、終末技で大きくバランスをくずす。
3番手田中樹選手も美しい雄大な旋回での実施だったが、途中フロップで落下。
清風高校は最終種目で大きく得点を落とししまう。
仙台大学はゆか
市立船橋高校はあん馬、1番手谷川翔選手がブスナリを安定した捌きで成功、その後もフロップ、マジャールシバドなど美しい実施でまとめ、終末技はE難度。
2番手鈴木茂斗選は、安定感のある美し旋回でフロップ、コンバインなど丁寧に捌き、終末技はC安堵だったが大きなミスなく通しきる。
3番手湯浅賢哉選手は、最初の交差倒立で1歩、リズムに乗れないまま演技を進め、フロップのあと落下、その後は無難にまとめた。
福岡大学はつ、安里圭亮選手が後方し伸身2回宙返り2回ひねり下りで着地をほぼ止める。
鈴田佳祐選手は力静止技を輪を握らずに捌くなど力強さをアピール。後方伸身2回宙返り1回ひへねり下りの着地は大きく動く。
朝日生命は岩槻選手にラインオーバーのミスがあったものの(着地は止めた)、長野、岡村の両選手がドリッグスでうまくまとめてトップをキープ。相好体操クラブは一人目の中嶋選手が終末技の伸身新月面の着地で前に手を着くミスがあったものの、小泉、尾崎とノーミスの演技で最後を締めくくった。ジュニア選抜の平行棒は北村選手がホンマで肘が曲がったのが悔やまれるところであるが府殿選手の捌きの美しい演技と荒屋敷選手の安定した演技でチーム得点としてもトップの点を出した。筑波大は鉄棒で素晴らしい演技を続けて最後に点数を伸ばした。また、鹿屋体育大は二人目の中野選手こそドリッグスでラインオーバーがあったが、それ以外は無難に演技をまとめて朝日生命に続く2位を確保した。
男子予選順位
1位 朝日生命 262.600
2位 鹿屋体育大学 257.450
3位 早稲田大学 256.950
4位 筑波大学 255.550
5位 船橋市立船橋高等学校 254.550