2018世界体操男子ポディウム2日目レポート

報告者:遠藤幸一

男子ポディウム練習2日目レポート
 本日で男子はすべての選手によるポディウム練習が終了しました。東京オリンピックを目指す体操選手たち、それを支える人たちの取り組みを生で観戦し、感じることができて刺激を受けました。男子競技は現地8月25日から。注目よろしくお願いします。では2日目のレポートをお送りします。

【6班】
 日本が登場!谷川航、ファーストタッチで通し。順調な仕上がりを見せる。白井、萱ともに正確な演技、着地は止めきれず。内村、着地追加マットを入れて通し。力強さに磨きをかけ実施。田中、簡単な技の確認。谷川翔も通して順調な仕上がりをアピールした。跳馬は萱、1本目のドリッグス着地で少し乱れるが2本目の確認でしっかりまとめる。白井、シライキムヒフン2本目で着地を止める。ドリッグスの着地も止めて周囲がどよめく。航、ブラニクでしりもち。田中アカピアン、翔ドリッグス、内村練習をせず、助走して跳躍板を踏み切り跳馬に飛び乗ってマットに飛び降りのみ。平行棒、白井、萱演技をまとめる。田中と航、棒下ひねりで手を滑らせる。内村、正確な演技、着地は追加マットを入れ、後ろにわざと転がる。その後、スタンド宙返りで着地の確認。鉄棒、萱、アップから引き締まった演技でいい集中。白井、コールマンで落下し終了。航、モズニクなど手放し技を安定して行うが、順手背面からの抜き倒立で前に倒れて中断。田中、素晴らしい仕上がり。伸身月面の着地を止める。内村も同様に安定した演技を披露。着地はわざと後ろに転倒。白井、コールマン成功、屈身コバチで落下。その後、技の確認。コールマンが近づき逆向きになるが屈身コバチは決める。ゆか、田中、大技なく1つ1つ丁寧な演技。白井、シライ3を伸身新月面に換えて演技。リジョンソンで転倒し中断。その後、通して確認。航、膝にテーピングを施してけりの確認。萱、前宙連続部分でミス。その後の練習でしっかり成功させて確認をとる。内村はロンダートの確認のみ。あん馬、航、内村、萱といい流れで通す。白井マジャールで落下、その後しっかり確認。翔、最後に丁寧な技さばきで練習を終える。練習後、内村個人総合断念の決定を水鳥本部長から受けるが、それぞれがその試練を次の力に変えられるよう前を向いている。
 同じ班のアメリカは、MikulakとMoldauerが好調さをアピール。Modi、平行棒でカトウヒロユキの着地を止める。鉄棒では2名が落下。あん馬は全員がミスを出す内容でアメリカにとってポイントとなる種目になるだろう。
 その他、コロンビアのCalvo、あん馬、両把手上馬背下向き1080転向~下向き転向~ウゴニアン~ロス…ユニークだがミスばかり。鉄棒のリューキン、伸身トカチェフ、コールマン、コバチ、リバルコなど相変わらず軽やかにこなす。
【7班】
 キューバから目が離せない。Larduetは相変わらずしなやかな技さばきを披露。鉄棒、モズニク、アドラーひねり~トカチェフ~リンチ、ヤマワキ、最後のフェドルチェンコは本当に素晴らしい。相棒のLeruも鉄棒の演技は見逃せない。リューキン~トカチェフ!これは必見!モズニク、アドラーひねり、伸身トカチェフ~リンチ、伸身新月面。Larduetのゆか、伸身新月面、前宙2回ひねり~前方2回宙、前方屈身2回宙、前方かかえ込み2回宙ひねり、後方宙2回半ひねり~前宙1回ひねり、アラビア2回宙ひねり…ところが以降の種目の演技を実施していない。台湾のLee Chih Kaiが両把手をはさんだシュピンデルなど得意種目で魅せる。チームとしてミスなく終えればいい位置に来るか。オーストラリア、平行棒でリチャードのうまい選手あり。メキシコにつり輪の強い選手あり。チリのGonzalez、ゆかで相変わらずの演技、着地までしっかりまとめる習熟度をアピール。
【8班】
 韓国とドイツに注目。鉄棒スタートの韓国は小さなミスもあるが、カッシーナやコールマンを構成して演技に迫力がある。ゆかも仕上がりが順調で2名が最後の後方宙3回ひねりの着地を止めてきた。あん馬は2名が続けて落下し不安を見せたが、全体的にみて決勝進出を狙えるだけの選手は揃えていると感じた。一方、ドイツは最初のあん馬からミスが目立ち、勢いが感じられない。チームはBretschneiderの欠場でNguyenが一人で引っ張る様相。つり輪の世界チャンピオン、ギリシャのPetrouniasはつり輪を分習で実施。(デスロ~ほん転倒立、振り上がり上水平、ナカヤマ十字/ホンマ十字、屈身ヤマワキ~振り上がり倒立、新月面)
【9班】
 イギリスが順調な仕上がり。ただし団体メダル争いをするにはWilsonを欠いた点が気になる。リオ五輪の金メダリストWhitlockはゆかとあん馬で貢献。跳馬はかかえ込みツカハラ宙、ロンダート、後ろとびひねり着手伸身前宙2回ひねり、シライキムヒフンを揃えてきた。鉄棒ではコールマンなど攻めの演技構成で盛り上がりを見せた。しかし、つり輪と平行棒で少し競技力を落としている。イタリアはチームとしては選手が不足している。そんな中、つり輪でLodadioがいい演技を披露。懸垂から引き上げて上水平、後転中水平、振り上がり中水平、ヤマワキ~屈身ヤマワキ、ホンマ十字、振り上がり上水平、アザリアン十字、振り上がり倒立、新月面。
【10班】
中国が登場。跳馬は全員がロペスに挑戦。一人目がしりもちをついたが、スピードのある助走からしっかりと着手につなげ、安定した着地を示す。平行棒、ZouJingyaunの素晴らしい平行棒の演技に魅了される。減点をさせない思いの詰まった演技。各選手ともに自信あふれる演技。鉄棒、反応のいいトカチェフを軸に演技構成。Xiaoヤマワキ後に振動で戻ってしまうが、大きなミスなく迫力ある演技を続ける。ゆかは、これまでの種目と比較して物足りなさを感じるが、大きなミスを出すことなくまとめる。あん馬では、平行棒で素晴らしい演技をしたZouJingyaunが演技。Xiao、Linはよかったが他で落下が目立った。つり輪はDengが演技をまとめたがミスや習熟度の低い実施が目立った。全種目をみて中国が団体優勝候補筆頭といった感じを受けた。
ブラジル、やはりZanettiのつり輪は力強い。鉄棒でトカチェフ~伸身トカチェフ~リンチの珍しい組み合わせを実施する選手がいた。

以上、男子ポディウム練習レポートを終え、明日から女子ポディウム練習レポートへ。