第73回全日本個人個人総合選手権・女子決勝

報告者:広報委員会 藤井俊明

第1ローテーション

跳馬

畠田 瞳(セントラルスポーツ)
ユルチェンコ1回半ひねり。高さも姿勢もまずまず。うまく着地もまとめて前に一歩。14.133

村上 茉愛(日体クラブ)
ユルチェンコ2回ひねり。流石の高さと飛距離。着地もわずかに後ろに一歩動いただけ。14.700

寺本 明日香(ミキハウス/レジックスポーツ)
チュソビチナ。後ろに一歩。ワールドカップと同様に会心の演技。14.900

坂口 彩夏(ジム・ネット体操教室)
ユルチェンコ2回ひねり。着手の際にやや押し切れず高さ不足で前一歩。14.366
伸身ツカハラ1回ひねり。足割れがあり着地も一歩後ろに動いた。

杉原 愛子(武庫川女子大学)
ユルチェンコ1回半ひねり。前に一歩。非常に軸のきれいなひねりを見せた。14.166

畠田 千愛(セントラルスポーツ)
ユルチェンコ1回半ひねり。高さはもう一息といったところで着地姿勢もやや低め。14.000

段違い平行棒

湯元 ゆりか(ならわ体操クラブ/中京大学)
シャポシュニコワの後のギンガーでやや詰まる。車輪ひねり〜閉脚イエーガーはしっかり決めた。最後はかかえ込み月面で前に一歩でまとめた。12.733

佐野 亜里紗(日本体育大学)
マロニー〜パク、フット〜マロニーハーフ、閉脚イエーガーと続けた。前振り1/2ひねり低棒倒立で角度不足か。最後は後方屈身2回宙で前一歩。13.033

 

第2ローテーション

段違い平行棒

村上 茉愛(日体クラブ)
フット〜マロニー〜ギンガーで始まり、閉脚イエーガー、イエーガーときれいに決めたが、最後のかかえ込み月面で左斜め前に宙返りが流れて前に大きく一歩動く。13.566

寺本 明日香(ミキハウス/レジックスポーツ)
閉脚イエーガー、リチナ、ギンガー、イエーガーと4つの手放し技を決めて、最後のかかえ込み月面もほぼ着地を止めたが足を上げてバランスを取ってしまった。14.000

坂口 彩夏(ジム・ネット体操教室)
車輪ひねり〜ホルキナは実施で少し乱れてしまった。シュタルダー1回ひねりも少し堅さが見られた。12.200

杉原 愛子(武庫川女子大学)
フットひねり〜閉脚イエーガーを決めた後に、フット1回ひねり〜前振り1/2ひねり低棒倒立で1前に反ってしまった。月面宙返りの着地も胸が落ちて低い着地。13.266

畠田 千愛(セントラルスポーツ)
マロニーハーフの後、シュタルダー1回ひねりで少し停滞気味。イエーガー、前振り1/2ひねり低棒倒立までまとめた。フット1回ひねり〜かかえ込み月面は高さのある着地。12.466

畠田 瞳(セントラルスポーツ)
マロニーハーフの捌きは他の選手よりも高さも余裕もあった。閉脚イエーガーの後、リチナも成功。前振り1/2ひねり低棒倒立は左に歪んだが立て直した。最後はかかえ込み月面の着地を見事に止めた。

 

第3ローテーション

平均台

寺本 明日香(ミキハウス/レジックスポーツ)
交差とび上がり、2回ターン、前方開脚宙〜前後開脚ジャンプ〜左右開脚ジャンプ、オノディと前半の実施は素晴らしかった。後転とび〜後方開脚宙で少しだけ決めが甘くなったが大きなミスではなく、最後は後方2回半ひねりでしっかりとまとめた。13.566

坂口 彩夏(ジム・ネット体操教室)
交差輪とびをしっかりと決めて、前後開脚ジャンプ1回ひねりもふらつきなく止めた。その後、側宙でバランスを崩しかけたのが悔やまれる。12.666

杉原 愛子(武庫川女子大学)
座の2回ターンの途中でバランスを崩し、台にしがみついて落下は免れたもの大きなミスを出した。交差輪とびでも乱れた。11.366

畠田 千愛(セントラルスポーツ)
後転とび〜後方伸身宙、交差輪とび〜後方かかえ込み宙をきれいに決めた。側宙、交差輪とびなども落ち着いて決めて、後方2回ひねりの着地はピタリと止めた。13.133

畠田 瞳(セントラルスポーツ)
交差とび上がりから始まり、側宙、かかえ込み側宙、交差とびひねり、後転とび〜後方開脚伸身宙とふらつきをほぼ見せずに決めた。最後は後方屈身2回宙を高さ出して見事に決めた。13.233

村上 茉愛(日体クラブ)
大きなふらつきこそなかったが、前方開脚宙の後、ジャンプのシリーズに直接繋げることができなかった。前方屈身宙でも少しだけふらつきがあった。最後の後方屈身2回宙は大きく後ろに一歩動いた。13.500

第4ローテーション

ゆか

坂口 彩夏(ジム・ネット体操教室)
後方3回ひねりはしっかりとひねり切った美しい実施であった。3回ターンでひねり不足となったのが悔やまれる。最後の2回半ひねりも着地を止めてタンブリング系の実施は良かった。12.666

杉原 愛子(武庫川女子大学)
ワールドカップから構成を変えて、最初に後方3回ひねりからスタート。後方2回半〜かかえ込み前宙が少し低くなった。メメル、フェラーリは素晴らしい実施。最後は後方かかえ込み2回宙。13.200

畠田 千愛(セントラルスポーツ)
かかえ込み月面は後ろ一歩。ムスタフィナに挑んだがひねり不足が大きかった。後方3回ひねりも右前に一歩出てひねり不足気味。最後の2回半ひねり〜かかえ込み前宙は着地を止めた。13.433

畠田 瞳(セントラルスポーツ)
最初に見せた座の2回ターンはバランスを崩し気味であった。交差とび1回ひねり、カデット1回ひねりとジャンプ系でも高難度の技に挑んだ。後方2回半ひねり〜伸身前宙1回ひねり、後方屈身2回宙で一歩ずつ着地が動いた。13.200

村上 茉愛(日体クラブ)
3回ターンは落ち着いて回り、シリバス、後方伸身2回宙、後方2回半ひねり〜前方伸身1回ひねり、交差輪とび〜カデット1回ひねりとほぼミスなく、片足水平上げ2回ターンも減点を見せない実施。最後は後方屈身2回宙で見事にまとめた。14.200

寺本 明日香(ミキハウス/レジックスポーツ)
テンポ連続〜後方3回ひねり、後方1回半〜後方2回半と最初の2本は高さもスピードもある良い実施。座のターンは少しスピードが足らず。交差とび1回ひねりもギリギリひねり切れたか?最後は後方屈身2回宙で着地が低くなり前に一歩。13.533


この結果、2日間共にトップのスコアをマークした寺本明日香選手が見事に4年ぶり2回目の優勝。4連覇を狙った村上茉愛選手は予選での出遅れが響き、1.167差の2位となった。3位には昨年に続き畠田瞳選手が入った。

最終順位

1位 寺本 明日香(ミキハウス/レジックスポーツ) 111.998
2位 村上 茉愛(日体クラブ) 110.831
3位 畠田 瞳(セントラルスポーツ) 109.398
4位 畠田 千愛(セントラルスポーツ)106.897
5位 杉原 愛子(武庫川女子大学)105.664
6位 松村朱里(ジム・ネット体操教室)104.964
7位 坂口 彩夏(ジム・ネット体操教室)104.963
8位 山田千遥(朝日生命)104.430
9位 渡部葉月(中京ジムナスティッククラブ)104.398
10位 湯元ゆりか(ならわ体操クラブ/中京大学)103.832