2014ドイツ国際ジュニアチームカップ報告

報告者:

14gert4

期間:平成26年4月2日(水)~4月7日(月)(競技は4月5日)
場所:ベルリン(ドイツ)
■日本選手団
監督:堀出一夫(埼玉栄高校)
コーチ:笠松昭宏(笠松体操クラブ)、冨岡知之(トミオカ体操クラブ)、井澤翔平(市立船橋高校)
選手:前野風哉(市立船橋高校)、山川瑠都(埼玉栄高校)、迫 龍登(笠松体操クラブ)、石澤大翔(トミオカ体操クラブ)
■スケジュール
4月2日(水)伊丹空港・成田空港発ベルリン着(ルフトハンザ航空ストのため、笠松と迫は前泊)
4月3日(木)練習会場練習
4月4日(金)本会場練習
4月5日(土)競技
4月6日(日)ベルリン空港発
4月7日(月)成田空港、関西国際空港着
■大会参加国
22カ国(カナダCAN、アイスランドICE、ルクセンブルクLUX、リトアニアLIT、チェコCZE、オランダNED、ドイツGER、イスラエルISR、コロンビアCOL、イタリアITA、ベラルーシBEL、スイスSUI、ウクライナUKR、オーストリアAUT、ポーランドPOL、イギリスGBR、トルコTUR、ポルトガルPOR、ルーマニアROM、スペインESP、ベルギーBEL、日本JAP)31チーム
【96-97生まれ】72名【98-99生まれ】34名【2000生まれ以下】20名   計126名
■大会レポート
□4月2日 現地到着
現地の気候は、日本とさほど変わりなく、コーチ陣を安心させた。出発の前日にルフトハンザ航空のストライキにより、便の変更があり多少不安はあったものの、4/2(水)の午後6時頃、(現地時間)無事にベルリンに到着した。現地のホテルに到着したのは、午後7時近くで、成田空港からチューリッヒ経由でベルリンのため飛行時間は約14時間を超えており、ミーティングを行い、軽めの夕食をすませ早々に就寝した。
□4月3日 サブ会場練習
ホテルから徒歩(約10分ほど)で練習会場に到着した。そこから2時間ほどの軽めの1部練習を行い、午後から4時間ほどのフリー練習を行った。参加国が多いため、練習会場の混み具合が心配だったが、日本が入ったときにはほぼ貸し切りの状態に近く、自由にウォーミングアップや練習が行えた。練習会場は暖房がきいており、非常に動きやすく汗を流している選手もいた。練習会場の器具はスピース社製のもので、器具に慣れるまで各選手苦労していたようにみえる。ゆかフロアーの滑り具合やあん馬のポメルの合わなさ、つり輪のリングの弾み加減、跳馬のロイター板の調整、平行棒の乾燥のしやすさ、鉄棒の滑りやすさなどが悩まされたが、普段通りの練習をこころがけ不慣れな環境にも適応しようとする姿勢がみられた。
□4月4日 本会場練習
今日は昨日までの暖かさとは、打って変わり肌寒くなっていた。本会場の練習時間は決められており、13:00~16:00、16:00~19:00の2つのグループに分けられていた。日本の会場練習の時間は16:00~19:00であり、練習時間の2時間前には柔軟やウォーミングアップを行えるようにしたいため、早めに本会場に入り、第1グループの練習を観て本会場の様子を伺った。(本会場まではホテルから徒歩約5分)14チームが一度に練習を行うため、種目の混雑が予想されたが、比較的スムーズに各選手回ることができた。やはり平行棒は少々混雑したが、各選手ともしっかりと確認できていた。跳馬の練習が中学生用の125㎝と高校生用の135㎝で違うため、どちらの選手とも跳馬に入るタイミングを見計らい練習に臨んだ。そして21:00よりホテルでのリーダー会議に参加した。そこで、2チームで1種目のため、競技前のアップの事や順番が入れ替わるのかを確認した。日本はイギリスと同じ種目。
(イギリスアップ後、競技、そのあと日本アップ後、競技の流れで次の種目での入れ替えは無し。そのまま固定。)
□4月5日 大会当日
大会当日は、日本の班の公式練習が16:30からということで、それまで時間が空いてしまうため、選手の緊張を和らげるためにもサブ会場に行き、柔軟やトランポリンなどで各自身体に刺激を与えていた。そこから昼食をすませ、本会場に向かった。会場では、すでに2班の選手が試合を行っている最中で、得点の出方や試合の雰囲気を味わった。試合は時間通りに進んでいた。80分の練習時間を終え、入場準備。そして入場し、先にイギリスが2分間のアップを行い、競技。その間日本は選手待機席。

第1ローテーション(つり輪)
石澤;脚上挙、振り倒立、ほん転、ジョナサン-ヤマワキ、振り開脚前挙、シンピ、伸身ダブル(着地を決める)(Dスコア4.2)得点12.85
迫;振開脚上水平、ほん転、ジョナサン-ヤマワキ、サルト(着地を決める)(Dスコア4.6)得点12.95
山川;振り上、ほん転、後ろ倒立、ジョナサン-ヤマワキ、開脚前拳、シンピ、車輪、サルトハーフ(着地わずかに一歩)(Dスコア4.8)得点13.30
前野;ホンマ十字、振開脚上水平、ジョナサン‐振十字、伸身サルト(大きく前に一歩)(Dスコア5.1)得点13.25
〇チーム得点 迫+山川+前野;39.50

第2ローテーション(跳馬)
石澤;伸身カサマツ(Dスコア4.4) 得点13.05
迫;ユルチェンコ1回ひねり(Dスコア4.4) 得点13.15
前野;アカピアン 着地決める(Dスコア5.2) 得点14.40
山川;ドリックス 雄大な実施で、わずかに着地動く(Dスコア5.6) 得点15.00
〇チーム得点 迫+前野+山川;42.55
皆、非常に良い実施で、チームの雰囲気もさらに良くなった。

第3ローテーション(平行棒)
石澤;シンピ、振り倒立、車輪、モイ、チッペ(器具上落下)、ツイスト、ダブル(転倒)(Dスコア4.3)得点11.60
迫;ツイスト、車輪、モイ、チッペルト(器具上落下)、屈身ダブル(Dスコア4.4)得点12.15
山川;ピンコ、ホンマ、シンピ、棒下倒立、車輪、ツイスト、ディアミ、屈身ダブル(Dスコア4.9)得点13.80 全体的によくまとめた演技。
前野;ホンマ、ヒーリー、棒下倒立、車輪、モイ、チッペルト、Dツイスト、屈身ダブル(Dスコア5.5)得点13.40 着地で手をついてしまう。
〇チーム得点 迫+山川+前野;39.35

第4ローテーション(鉄棒)
石澤;シート、シートツイスト、アドラー、大逆手、エンド―、エンド―1回片大逆手、サルト(Dスコア3.9)得点12.95 着地大きく一歩。
迫;トカチェフ、(エンド―につなげられず)、シュタルダー1/2、アドラー、ルドルフ(着地わずかに一歩)(Dスコア4.4)得点12.95
前野;ヤマワキ、アドラー1/2、ホップ、シュタルダー1/2、大逆手エンド―、伸身サルト(Dスコア5.0)得点14.15 ほぼ完璧な実施で着地も決める。
山川;ヤマワキ、エンド―(わずかに乱れる)、アドラーハーフ、ホップ、シートひねり大逆手、大逆手エンド―、車輪1回ひねり片逆手、ルドルフ(若干着地でつまる)(Dスコア5.2)得点13.55
〇チーム得点 迫+前野+山川;40.65

第5ローテーション(ゆか)
石澤;後方ダブル(回転がつきすぎてしまい、後ろに尻もち)、前方伸身宙返り~前方伸身宙返り2/1ひねり(尻もち)、前方1回半(手をつく)、マンナしんぴ倒立、シンピ、ダイブ、後ろ2回ひねり(Dスコア4.9)得点10.05 失敗が続く演技となってしまった。
迫;後方伸身宙返り2回半~前方宙返りひねり、前方宙返り1回ひねり~前方伸身宙返り1回半、脚上挙、シンピ、側1/1、後ろ2回ひねり(Dスコア4.8)得点13.65
前野;前方宙返り1回~前2回(横に一歩)、後2回半~前方宙返りひねり、後ろ2回、十字倒立、ダイブ、後ろ3回(わずかに着地動く)(Dスコア5.2)得点13.95
山川;前2回~前1回、ダイブドッペル、後2、後2半~前方ひねり、シンピ、後3回(Dスコア5.3)得点14.20 途中ラインオーバーやシンピで姿勢が崩れるも、全体的に宙返りが高く、ラストの着地は決める。
〇チーム得点 迫+前野+山川;41.80

第6ローテーション(あん馬)
石澤;セアーひねり、Bバック、開脚シュピンデル、縦移動、シバド(落下)、Bシテ、フクガ、終末技E(Dスコア4.7)得点12.15 開脚シュピンデルを入れるも、シバドの落下が悔やまれる。
迫;Dフロップ、マジャール、シバド、Bシテ、フクガ、終末技D(Dスコア4.7)得点13.65 きれいな実施で全体的に良くまとめた演技。
山川;セアー、Dフロ、Dコンバ、前とび移動、シバド、Bシテ、終末技D(Dスコア4.9)得点13.00 途中シバドで若干つまるもののラストまでしっかりとつなげる。
前野;セアー倒立、Eフロップ、Dコンバイン、マジャール、シバド、終末技(ひねりきれず転倒)(Dスコア4.6)得点12.25 途中まで良い実施であったが、下りの失敗で終末技が不成立と判定された。
〇チーム得点 迫+山川+前野;38.90

■日本の大会成績
団体総合 日本3位(242.750)
個人総合 グループ1【96-97生まれ】 山川2位(82.850)、前野5位(81.400)
グループ3【2000生まれ以下】 迫優勝(78.500)、石澤4位(72.650)
【総括】
4-4-3制で争われた団体戦としてのチームは、失敗が目立つ試合となってしまった。しかし、次の種目から立て直すという強い気持ちで、選手、コーチ陣が一丸となり、良い雰囲気をつくり、最後まで粘りのある試合であった。失敗はあるものの結果として、日本は3位であったが、1位のイギリスとは4.65差で目標であった団体優勝を逃してしまったが、失敗がなくてもはたして優勝できたか疑問である。今大会では、Dスコアが表示されないため、詳細はわからないが、優勝したイギリスチームは、多少実施に乱れはあったものの、Dスコアがかなり高く、今後日本にとって手強い存在になるであろう。また、他国のあん馬の旋回の質の高さにも驚かされた。つり輪に関しても倒立の姿勢、強さ(輪の返し)が印象に残っている。旋回の質、つり輪の倒立とジュニア世代から更に強化する必要があると強く感じた。その中で、2000年生まれ以下での迫選手の個人優勝は大変すばらしいものである。迫選手の非常に線の出る演技が審判に好印象を与えたのではないかと考える。
日本選手は慣れないスピース社の器具での調整に一番苦労したようにみえた。また、時差や言葉といった慣れない環境に加え、器具に対応する能力も高める必要があると感じた。2020年の東京オリンピックのためにも、海外試合の経験とより高いレベルでの基本技の習得が問題解決の一つになる。最後に、このような機会を与えていただいた日本体操協会並びに、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

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