2015新体操W杯ブダペスト大会他レポート2

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現地8月8日、W杯ブダペスト大会は個人総合後半(クラブ、リボン)、団体総合後半(フープ2&クラブ6)、インターナショナルトーナメント・ジュニア後半(ボール、クラブ)が行われた。

<個人総合後半>
昨日、まずまずの出だしを見せた皆川夏穂は、クラブ、リボンとも最初のDERでつまづいた。さほど悪い投げではなかったが、クラブ、リボンともに落下してしまう。しかし、そこからは崩れることなく、難度もしっかりと見せることができた。試合へのアプローチをしっかりとしていくことで、4種目をきちんと揃えていくということもできるようになるであろう。

1位になったのはロシアのKudryavtseva。リボンはブーメランの返しをするときに、リボンの裾が体にまとわりつき、少々対処に手間取った。しかし、クラブはさまざまな難しい操作をいとも簡単にやってのけ、好調ぶりを見せつけた。

2位はロシアのMamun。Mamunも決して悪くないのであるが、Kudryavtsevaの演技と比較すると、若干の実施減点が入る。Kudryavtsevaがフープとボールの2種目で19点台に乗せたのに対し、Mamunは4種目とも18点台後半。Kudryavtsevaが崩れない限り、チャンピオンの座をつかむのは容易ではない。

3位にはベラルーシのStanioutaが入った。久しぶりにスカッとしたエネルギーのある演技をし、4種目を通して大きなミスはなかった。

皆川はクラブとリボンでミスが出たが、他の選手も、特にリボンでの落下ミスが多かったため、さほど順位を落とすことなく、13位で終了した。他の選手と比較しても、皆川の作品の内容は濃い。そのことを自分自身がしっかりと把握し、認め、自信を持って演技してほしい。

<団体総合後半>
試技順1番で登場した日本(フェアリージャパンPOLA)。
サンクトペテルブルグでの合宿で作品の中身を変えたが、新しく取り入れた出だしのリフトキャッチも成功させ、スムースな入りを見せた。しかし中盤の、フープの転がしを転回しながら足蹴りをする箇所で、フープが前に飛ぶ。それを移動してキャッチしたが、定位置に戻ったところで、次の足投げのフープが大きく飛んできたことで、落下。移動のある落下ミスが出てしまい、16.500。フープが前に飛んだのを察知した選手が、その位置に合わせるように足投げをしてしまったことが、かえって裏目に出たことになる。以前より、作品のコマ数が増え、連係が密に組まれているので、少しのリズムの狂いがミスを生む。順位を落として6位となったが、幸い、種目別決勝には2種目とも出場できるので、修正を図りたい。

1位はロシア。クラブの回転数が多いため、しゃがみながらのキャッチなど、不正確なキャッチは数多く見られたが、内容の濃さと、身体能力の高さで1位となった。

2位はイスラエル。連係でクラブの落下ミスはあったが、プログラムが壊れるほどではなく、2位に踏みとどまった。

3位はイタリア。大きなミスなく演技を終え、前日の4位から順位をひとつ上げて表彰台を捕まえた。

4位にはウズベキスタンが入った。このところグングンと力をつけているウズベキスタンであるが、今日も難易度の高い技を次々とこなした。

5位はベラルーシ。昨日は大きなミスが出たが、今日は流れのある美しい演技を見せて、日本を0.05の差でかわした。

前日6位のウクライナは交換で落下し、7位となった。

世界選手権まであと1ヶ月ほどとなったが、安定感があるのはイスラエル、ウズベキスタンあたりか。日本は作品の中身を変更したことでボリュームは出てきているので、熟練度をあげていきたいところである。

フープ2&クラブ6出場メンバー
杉本早裕吏/松原梨恵/畠山愛理/横田葵子/熨斗谷さくら

​<インターナショナルトーナメント・ジュニア後半>
柴山瑠莉子は、今日も落ち着いた試合運びをした。
ボールでは、ピルエットからのトーノーで軸がずれてしまい、アラベスクのローテーションも早めにかかとが床についてしまったが、ボールの転がしや片手キャッチなどはきっちりとていねいに行った。
クラブでは出だしの2本投げからの足キャッチで、クラブがこぼれてしまったが、ボールではうまくいかなかったピルエットからのトーノーを修正した。試合をやるたびに、課題をクリアし、学習している様子が見て取れる。

一方、喜田純鈴も、昨日より数段良いパフォーマンスをした。
特にボールでは難しい操作も決め、難度にも伸びやかさがあった。以前は動きや難度に詰まり感があったが、大きさが出てきたように思う。昨日は決まらなかったパンシェのローテーションもグルグルと決め、観客の拍手を集めた。
クラブもMでのわずかな落下などはあったが、観客を引きこむ魅力を持っている。

ジュニアは種目別決勝は行わないが、昨日と本日の試技がそのまま種目別の順位争いとなり、柴山はロープとクラブで、喜田はボールで銅メダルを獲得した(対象は各国1名)。

柴山は総合で6位、喜田は13位であったが、ロシアが4名、ベラルーシが4名出場している中でのこの結果は立派である。​
徐々に喜田、柴山の存在も各国の審判員に知られるようになってきており、今後がますます楽しみになってきた。

レポート 山﨑浩子