新体操WCタシケント大会2025レポート③

報告者:帯同コーチ 秋山エリカ、藤綱江津子

4月27日 個人種目別ファイナル

【鈴木菜巴】 3日目
●クラブ D11.0 A 7.75 E 7.45 合計26.20  第7位
練習でも昨日までと変わらず、むしろこれまで以上に力むことなく落ち着いて確認ができた。1種目のみということで、時間を見ながらリズムを整え、試技時間を迎えた。
出だしから丁寧にこなし、足受けのリスクは、毎回迷うところではあるが、できる範囲の軌道だと判断し実施(成功)。その後のジャンプもこれまで以上に大きさを見せることができた。昨日出来なかった、前転のシリーズもやりきり、この場でも実施度の高い演技ができたことは、大いに評価できる。

ワールドカップのファイナルという絞られた選手の中でみるからこそ、見えてくるものがある。身体的な大きさは、見栄えという点ではかなわない。ただ、大事なのは、動きの中でどうカバーし、人の予想を超えていけるか。また、手具の技術についても、ひとつひとつの要素は確かに高い。その上で、その組み合わせ方や、実施後の処理の仕方、方法やテンポ等、加えて技術が必要である。これはDの加点ではない。けれどもその違いが、ここではクオリティーの差となることを感じた。このクオリティーの差はこの場に並べて見なければ見えてこなかっただろう。
『正しく、丁寧に』これは確かに大事ではあるが、それだけでは演技として伝わりきらないこともある。そのベースの上で、表情や振付の見せ方などには、圧倒する豪快さも必要と感じた。

新体操WCタシケント大会2025情報

(右から2人目:松坂玲奈選手、右から3人目:鈴木菜巴選手)