2023新体操コントロールシリーズ レポート

報告者:広報委員会 藤野朱美

新体操コントロールシリーズ第2戦が、町田市立総合体育館で開催された。

オープン参加として、FISUワールドユニバーシティゲームズ代表内定している東京女子体育大学団体チーム、パリオリンピック出場権獲得を目指すフェアリージャパン POLA、U-12強化選手より岡田心佑選手、井上結愛選手も参加した。
コントロールシリーズ2戦を終え代表に内定・決定したのは以下の選手達であった。

◆FISUワールドユニバーシティゲームズ(2021/成都)新体操個人日本代表 内定選手
松坂 玲奈 (東京女子体育大学/ヴェニエラRG )
鈴木 菜巴 (兵庫大学附属須磨ノ浦高等学校/アリシエ兵庫)

◆第19回アジア競技大会(2022/杭州)新体操日本代表 内定選手
海保 結愛 (イオン)
松坂 玲奈 (東京女子体育大学/ヴェニエラRG )
鶴田 芽生 (名女大Jr新体操クラブ/名古屋女子大学高等学校 )

◆第19回アジアジュニア新体操選手権大会(フィリピン・マニラ)個人日本代表選手
丸山 莉奈 (イオン)
山下ゆり紗 (仙台ジュニア体育研究所 )

◆第2回世界ジュニア新体操選手権大会(ルーマニア・クルジュナポカ)個人日本代表選手
丸山 莉奈 (イオン)

U-12、ジュニア、シニアの選手と通常の大会では観られない、異なる年齢層の選手達の演技を観戦することが出来、次世代の選手達の成長を感じる場でもあった。

<シニア>
・松坂選手は4種目を通し、持ち前のダイナミックな演技で観客を沸かせた。所々落下ミスが生じたがすぐに取り戻し、大きなミスには繋がらなかった。手具の操作はとても自然で、熟練度を感じる身のこなしであった。4種目それぞれの「個性」に挑戦している演技構成と選曲であった。更に精度をあげて本戦に向かって欲しい。

・鈴木選手、クラブの演技は会心の出来栄えであった。しかし、そのほかの種目ではミスが目立ってしまった。昨年より表現力に磨きがかかり、落下ミス以外は完成度の高い演技を披露しただけにミスが惜しまれる。着実に力を伸ばしている鈴木選手の今後が楽しみである。

・海保選手は1種目目のフープで大きなミスが生じた。大きなミス以外はとても丁寧に演じた。スピード感と力強さ、そして情熱的な演技は人を惹き付ける力がある。最終種目のリボンではミスを忘れさせるような会心の出来栄えで28点台をマークした。

・鶴田選手は初の代表入り。ダイナミックな投げ技は迫力があり、クラブの落下ミス以外は安定した演技を披露した。一つ一つの技の実施が丁寧で、とても明確。世界の舞台で経験を積み、更に表現力に磨きがかかると演技の幅が広がるであろう。今後がとても楽しみな選手の1人である。

<ジュニア>
個人代表に選出された丸山選手。4種目を通して、軸が決まり回転難度の精度が高かった。
ミスは生じたが、昨年よりも演技に安定感を感じた。表現力にも磨きがかかり、今シーズンの活躍が楽しみである。

山下選手。昨年の全日本ジュニア選手権から大躍進を遂げている。演技はまだ粗削りであるが、とても伸びしろを感じる選手。試合後、ほっとした表情でインタビューを受けている彼女の輝いた笑顔が印象的であった。今後、多くの舞台を経験し、着実に力をつけていくであろう。

<オープン参加>
東京女子体育大学は2種目を通してダイナミックで迫力のある演技を披露した。最後の最後までドキドキする構成で観客を沸かせた。ワールドユニバーシティゲームズに賭ける意気込みを感じる演技であった。本戦まで練習や試合を重ねて、更に精度をあげて臨んで欲しい。

フェアリージャパン POLA団体も2種目演技を披露した。フープの「ボレロ」では新生フェアリージャパンPOLAの世界観を感じた。ミスがあり表現でない場面もあったが全体を通してコンセプトが明確に伝わる演技であった。両種目とも工夫されたコラボレーションが組み込まれ、完成度の高い演技を観るのが楽しみである。ワールドカップシリーズ、そして世界選手権に向けて、今年の最大の目標である「パリオリンピック出場権獲得」を目指し活躍を期待したい。

閉会式の前に、昨年12月で現役引退発表をした喜田純鈴さんの引退式が行われた。
彼女の挨拶の言葉には、沢山の感謝の気持ちが込められていた。世界選手権、オリンピックと大舞台で活躍した経験が、今後の人生に活かされるよう、更に飛躍して欲しいと感じた。
喜田純鈴さん、長い間、日本代表選手として日本の新体操を牽引して頂きありがとうございました。

今後は有観客での試合が増えることを願いたい。選手にとって観客の方々の応援は何よりもの力となります。今後も新体操が多くの方々に興味を持っていただき、多くの方々に愛される競技となることを願います。

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