2015新体操代表決定競技会レポート

報告者:

第34回世界新体操選手権大会/第7回アジア新体操選手権大会日本代表選考会

第28回ユニバーシアード競技大会新体操日本代表決定競技会 レポート

 

2015年4月19日(日)栃木県立県南体育館にて第34回世界新体操選手権大会/第7回アジア新体操選手権大会日本代表選考会、第28回ユニバーシアード競技大会新体操日本代表決定競技会が開催された。

 

今大会は、特別強化選手でありロシア留学中の早川さくら選手と皆川夏穂選手、そしてフェアリージャパンポーラも参加し非常に見応えのある大会となった。

第34回世界新体操選手権大会/第7回アジア新体操選手権大会日本代表の座を勝ち取ったのは早川さくら選手(イオン/日本女子体育大学)、皆川夏穂選手(イオン/大原学園高等学校)、河崎羽珠愛選手(イオン)であった。特別強化選手の早川選手、皆川選手の代表は既に決定していたので、残り1枠を河崎選手が勝ち取った。

ワールドカップシリーズを転戦し今大会に臨んだ特別強化選手2名の躍進ぶりは目を見張るものがあった。

早川選手フープの演技はヴォーカル入りの音楽にのせて情感豊かに踊る。表現力に磨きがかかり、徒手難度の精度も上がっている。表現力については表情のみならず身体を伸びやかに使い全身で音楽を表現しているように感じられた。中盤のマステリーで落下があったものの直ぐに取戻す。難度要素を行う際の手具操作とフォームが明確で、ジャンプやバランスの開脚度と伸びやかさは群を抜いていた。

D8.550/E8.400 得点16.950。

ボールでは壮大な音楽にのせて伸びやかに演じる。1つ1つの難度の形を明確に魅せる。中盤ややバランスを崩す場面もあったが大きなミスには繋がらず、最後のマステリーを見事成功させ演技を纏める。D8.500/E8.650 得点17.150。

クラブはタンゴにのせて表現力豊かに演じる。びくともしない軸でアチチュードターン3回転をきちんと回りきる。見事であった。他の種目同様に各徒手難度の実施が非常に明確で、関節の可動域が広く十分に難度要素の形が見える。これらもロシア留学で培われた成果である。選曲に合わせた振付とステップで表現力豊かに観客を魅了した。

リボンでは冒頭のDERを成功させ、軽快なリズムにのせて演じる。中盤のマステリーの処理がもたつきリボンが体に触れる場面もあったが大きなミスなく4種目を纏めた。

D8.550/E8.400 得点16.950。4種目合計68.100と圧巻であった。

皆川夏穂選手の躍進ぶりも目を見張るものがあった。徒手難度とマステリーの組み合わせや、DERの難易度の高さ、演技構成内容が非常に難易度の高い技の組み合わせとなっている。一つタイミングがずれるとリズムを取り戻すことは容易ではない。今大会では手具のもちかえ時に落下してしまうなどケアレスミスが目立った。後半2種目ではミスが目立ちリボンは最後場外となる。4種目を皆川選手がプログラム通りにこなすことが出来れば非常に楽しみな結果に繋がるであろう。挑戦し続けることが成功への道であると共に、試合で確実に実施できるメンタルと体力を鍛え上げることも世界で上位に食い込むためには乗り越えなければならない壁である。

見事代表入りを果たした河崎選手は、クラブで落下ミスがあったものの、4種目を通して安定した演技を披露した。コントロールシリーズを経て演技面、精神面の成長が見られる。各種目多様なジャンルの選曲でそれぞれの演技を表現力豊かに演じた。更に動きの大きさと伸びやかさを身に着け、難度の精度を上げ世界の舞台で飛躍してほしい。

ユニバーシアード代表の座に輝いたのは、早川さくら選手(イオン/日本女子体育大学)と三上真穂選手(東京女子体育大学)であった。

三上選手のフープの演技。本大会の1番目の試技者であり、会場が緊張感に包まれた中、プレッシャーを跳ねのけマステリーやDERを次々と成功させる。大きなミスなく纏めた。

他の種目も随所にマステリーを取り入れ、ローテーション難度も軸が取れていて見事な出来栄えであった。演技中投げ技やマステリーをこなす潔さは気持ちがいい。4種目大きなミスなくまとめ上げた。更に難度の精度を高めD/Eスコアがもう一息伸びるように本番まで頑張ってほしい。

 

団体では、世界選手権大会、アジア選手権大会の代表が決定しているフェアリージャパンポーラが2種目とも最初に登場した。前回のコントロールシリーズと比較すると大幅に演技の精度が上がっていた。リボンもよく描かれており、交換も移動が少なく行われていた。

所々危ない場面は見受けられたが大きなミスには繋がらずまとめ上げた。

フープ&クラブはビートルズの音楽にのせて軽快に演じた。序盤コラボレーションリスクで乱れたがすぐに取り戻す。DERは1名の選手が不成立であったがあとはうまくまとめ上げた。リボン16.700、フープ&クラブ16.600。世界の舞台で戦うまでに更に演技の精度を高め世界にフェアリージャパンポーラらしい演技をアピールしてほしい。

ユニバーシアード代表の座を獲得したチームは東京女子体育大学であった。リボン、フープ&クラブ両種目ともにメリハリのある力強い演技で会場を沸かせた。交換では移動があり危ない場面もあったが大きなミスには繋がらず踏ん張った。団体同時性を感じる勢いのある演技であった。本大会までに更に難度の精度を上げてミスのない演技を目指してほしい。

 

代表に決定した選手たちは喜びを感じると共に、日の丸をつける重さを感じることであろう。プレッシャーに打ち勝つ強靭な心と体を鍛え上げ、それぞれの大会に臨んでほしい。

報告者

藤野朱美

◆第34回世界新体操選手権大会・第7回アジア新体操選手権大会日本代表選手・チーム
左から河崎羽珠愛、皆川夏穂、早川さくら、フェアリー ジャパン POLA
0419RimakoTakeuchi  wc

◆第28回ユニバーシアード競技大会新体操日本代表選手・チーム
左から三上真穂、早川さくら、東京女子体育大学団体
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