イタリア新体操国際現地レポート

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3月25日、W杯ペサロ大会1日目がイタリア・ペサロで開催された。日本からは団体競技(フェアリージャパンPOLA)のみ参加。
参加国は団体17ヶ国。
ロシア、イタリア、ベラルーシの3強のほかに、ブルガリア、イスラエル、アゼルバイジャン、フランス、ドイツ、ウクライナ、スイスなど、中堅国がずらりと顔を揃えた。
本日はボール5が行われたが、2番目に登場したフランスは美しい線を見せ、ほぼミスのない演技であった。続くイスラエルやブルガリア、スイスもエネルギッシュな演技で、仕上がりの良さを見せた。
特にブルガリアは後半の盛り上がりがすばらしく、会場からも大きな拍手がわいた。
ロシアは小さなミスが出たが、ずば抜けた身体能力の高さで、この日1位をキープした。
10番目に登場した日本。電光掲示板にJAPANの文字が躍ると、まだ選手たちは登場していないのに、会場から手拍子がおきた。そして選手が登場すると、拍手は鳴り止むことがなかった。
その日本は、前半は小さな落下ミスが2度。それでも難度の精度や美しさは他の国にひけをとらず、十分戦える状態にあった。しかし、後半のリフトがらみのリスクで、投げあげられたボールを3人の足でキャッチする場面で息が合わず、押し出されたボールが大きく場外をしてしまった。
直後のピルエットに間に合わず、そのあとの交換にはどうにか入ったが、しかそりジャンプの交換とはならず、ただの後ろ投げの交換になった。
全体的には難度の良さが目立つだけに、悔しいミスであった。(現在9位)
演技を終えると、会場からはまたも大きな拍手。地震や原発のことは、他の国の大きな関心となっており、大変な状況の中参加した日本チームに対しての、本当に温かな拍手であった。
地元イタリアは相変わらず、複雑な連係を見せた。他国が行っている技にプラス1があると言う感じで、曲ともマッチした演技であった。
しかし、全体的には難度の精度が悪いという印象であった。(現在2位)
印象が薄かったのはベラルーシ。これまでのシンクロナイズされたエネルギーは影を潜め、3強と呼ぶには抵抗があるような感じさえあった。(現在3位)
とにもかくにも中堅国でミスをした日本、ドイツ、アゼルバイジャンは下位に沈み、ほぼミスのなかったフランス、イスラエル、ブルガリアは上位に位置している。
日本は、ミスの大きさの割には得点も高く、伸びしろはまだまだあるが、他の国と比較すると実施面の精度が低い。
こうして応援してくれる観客の思いに応えるためにも、今後ますます鍛練を重ねていきたい。
26日は団体総合2日目リボン&フープが行われる。
結果