第31回世界新体操選手権モンペリエ大会現地レポート3

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 現地9月21日、第31回世界新体操選手権モンペリエ大会3日目、個人総合予選3日目が終了した。上位陣は安定した力を見せていたが、ベラルーシのスタニュータはリボンの落下や、足にリボンが絡まるなどのミスが出て、現在10位。
 12位には韓国のSONがつけている。どの種目も非常に安定しており、難度、動き、手具操作が明確。フロアーの中で実に気持ちよさそうに演技しているのが印象的である。クラブの種目では27.200と、すばらしい得点を得た。
 日本勢はクラブの種目。
 山口留奈は出だしのフェッテバランスからの投げが前方に行き、果敢にリスクに挑んだが、足でキャッチしたクラブがこぼれるミス。その後もリスク時の投げが真上に上がり、リスクができないミスが出た。相変わらず身体の難度はきちんとできているが、投げの安定性を欠き、実施が8.2。痛いミスが出てトータル25.350。
 大貫友梨亜は、手のひらでのまわしのときにクラブが滑り落ちたが、フェッテピボットの勢いや軸の乗りも良く、3日目にしてようやく本来のエネルギーが出てきたよう感じで、25.625。
 中津裕美は出だしのバランスのコンビネーションでかかとがつき、ピボットも1回転になる箇所があった。また小円時に勢い余ってクラブを落下させるミスも出て、25.150
 ここまでの3種目合計は
 山口が76.600で25位。
 大貫が75.700で28位。
 中津が75.125で30位。
ベスト2で計算すると
 山口が51.250。
 大貫が50.850。
 中津が50.550。
 個人総合決勝24位内に食い込むには、24位近辺にいる選手たちの動向が気になるが、昨日まで山口より下位にいたルーマニアのPISCUPESCUが、クラブで25.850を出し、トータル76.800で23位に浮上。ベスト2でも51.900で、山口との点差が0.65。
 アゼルバイジャンのGURBANOVAにもクラブでミスが出たが25.500。トータルでは76.625で山口より一つ上にいったが、ベスト2では51.125で山口より下位にいる。
 イタリアのFEBBOは、リボンの種目をミスなくこなし、25.450。トータルは76.200。ベスト2は50.875。
 USAのZETLINはリボンの種目でミスが続き、23.850。トータル74.775で31位とだいぶ下位に落ちた印象があるが、ベスト2だと50.925。山口と大差がなくなる。
 また現在46位のドイツのJUNG Laura。初日のボールで大きなミスをして21.775という得点だったために、この位置にいるが、フープは25.850、リボンも25.625と得点を上げてきており、ベスト2は51.475と、山口より上にいる形になる。
 つまり、4種目総合点ではなく、ベスト3種目の合計で競われる個人総合予選では、1種目大きなミスをして下位にいても、明日の最終種目の出来によっては、突然上位に浮上してくる可能性もある。
 現在25位の山口が、現在46位のJUNG Lauraより上に行くためには、明日の種目で「JUNG Lauraの得点より+0.225点が必要」ということである。
 残り1種目。しびれるような戦いが続いている。