Chacott CHAMPIONSHIPS第32回全日本ジュニア新体操女子レポート①

報告者:

女子個人前半種目〈フープ・ボール〉
第32回全日本ジュニア新体操選手権大会が代々木第一体育館にて、本日より3日間に渡り開催される。
大会初日は個人競技前半種目が行われた。
初日、前半2種目を終えて同点トップに立ったのは、立澤孝菜選手と昨年の覇者喜多純鈴選手であった。先に演技を終えたのは喜多選手。名前がコールされ堂々と入場してくる姿は小柄であるが、音楽が流れ動き始めた姿はその何倍にも大きく見えた。シニア顔負けの難度の精度と豊かな表現力で会場を魅了した。中でもローテーション難度のスピード感は目を見張るものがあった。両種目ともにマステリーが随所に取り入れられた演技は、見応えがあった。フープの演技では14.433と本日の最高得点を叩き出した。ボールの演技では中盤やや乱れた個所があったが大きな欠点にはならず結果13.683。昨年より表現力と動きの大きさ、安定感が増した喜多選手の演技であった。
そして、ユースオリンピック出場経験を経て躍進を遂げた立澤選手の演技も目を見張るものがあった。持ち前の美しい演技に強さが加わった。無理のない動きが心地よく感じ、難度の精度や丁寧な動きの美しさは群を抜いていた。落下ミスや大きなミスが命取りとなる現行のルールである。立澤選手は2種目ともに非常に落ち着いた美しい演技を披露し、大きなミスなく終えた。結果フープでは14.283と14点台を叩き出し、ボールでは13.833とボールの最高得点をマークした。これからが非常に楽しみな選手である。
3位に付けているのは小林秀圭選手である。身体能力の高さと伸びやかな演技には定評があり、昨年度まではミスに泣いてきた。ボールでは落下ミスがあったものの、フープでは持ち味を十分に活かした演技で13点後半をマークした。動きの繋ぎが自然で難度の精度が高い。そして、今期は表現力もアップしている。結果フープ13.733、ボール12.683。
4種目の合計得点で明日の個人総合の覇者が決定する。1つのミスが大きな減点に繋がる現行ルールである。それ故に上位入賞のためにはミスのない演技が不可欠である。
明日の勝負の行方が楽しみである。
大会結果