2016新体操モスクワ・グランプリレポート1

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大会情報・結果
 現地2016年2月19日、ロシアにてモスクワグランプリ(個人、団体)とインターナショナルトーナメント(シニア個人、ジュニア個人)が開幕した。リオオリンピックに向けていよいよ本格的なシーズンインとなるが、この日行われたのは、それぞれのカテゴリーの前半戦である。
 グランプリ個人には、基本的に国から1名しか参加できないため、昨年の世界選手権でオリンピック出場枠を獲得した皆川夏穂がグランプリに、早川さくらはインターナショナル部門に出場した。
〈グランプリ個人前半・フープ、ボール〉
 皆川はボールの種目から。この作品は、DERのキャッチの仕方などにマイナーチェンジはあるものの昨年のものとほぼ変更のない演技であるが、より深みが増した演技で、素晴らしい演技を見せていた。しかし、?足蹴りからのDERで若干投げすぎ、そのキャッチに迷いがあり、落下、場外。動きになめらかさと大きさが出ていただけに、残念な結果となった。16.000
2種目めはフープ。伴奏音楽を変更し、よりエレガントに見える作品となった。1種目めに大きなミスが出て、どう立て直すかに注目したが、皆川は見事に切り替えてきた。終始落ち着いており、難度の終末までていねいに演技。実施ミスも少なく、17.666と、高得点をたたきだした。
ボールのミスが響いて現在18位であるが、ミスした箇所は修正できるものであり、全体的には成長が見えるものであった。また、皆川はフープで種目別決勝にも残り、大きな収穫があった。
前半1位はロシアのSoldatova。2種目とも大きなミスは回避し、ダイナミックな演技を繰り広げた。2位は、双子の姉妹のDina(ロシア)。3位は韓国のSon。
ロシアのMamunは、体に吸い付くようなボールの操作を見せ、哀愁漂う曲を見事に表現したが、フープでは背面での操作を誤り、場外。現在4位に位置している。ベラルーシのStanioutaは5位で、ふたりともメダル獲得のために巻き返しを図る。
〈団体前半・リボン5〉
団体はロシア、ブルガリア、イスラエルなど強豪、中堅国が9チーム参加(内ロシアは2チーム)。日本からはフェアリージャパンPOLAが出場した。2種目とも作品を変え、より複雑な連係に挑戦しているが、それだけにミスが出たときのつなぎも難しく、どういった演技になるのか不安と楽しみが入り交じった状況であった。
試技順2番で登場した日本は、ショパンの幻想協奏曲66番をジャズ調にアレンジした曲で、スピーディーな演技を見せた。中盤で、3本をリボンでからめ取り、リボンで投げ返す3本投げが成功すると、会場内からも大きな拍手がわいた。この部分は昨年の4本投げから1本少ない形ではあるが、その分、リボンを投げ返すときにリボンの重みを感じるのが難しく、またキャッチして即座にバランスの難度に入るため、昨年より難しい技となっている。
リフトを利用した連係でキャッチが不正確となったり、交換の投げが不安定になったりと、まだまだ実施は荒いが、初戦としては良い出来であった。17.150
前半1位はブルガリア。相変わらず重量感のある演技で大きなミスもなく17.700
2位はロシアとイスラエル。イスラエルは交換に大きな移動があったが、演技の中身はしっかりと見え、17.600。
ロシアはリボンを倒れ込みながらキャッチし、そのあとの交換でリボン同士が空中で接触。2本が落下して、直後のパンシェターンも崩れ、イスラエルと同点の2位。
日本は4位に位置している。
出場メンバー
杉本早裕吏
松原梨恵
畠山愛理
横田葵子
熨斗谷さくら
<インターナショナルトーナメント・シニア>
早川さくらは4種目とも作品を変えて、今大会に挑んでいる。
まずボールの種目から。しっとりとしなやかに演技し、以前より自信があふれているように見えた。よどみのない演技で17.716。早川も17点台中盤をあっさりと超えてきた。
続くフープでは前半のダンスステップコンビネーションの操作がうまく行かず、なんとかごまかして先に進めた。が、バックルのパンシェターンがうまくはまらず、少しずつ曲の先を行く形となり、ラストに曲があまってしまった。大きなミスには至らなかったが、しっくりとはいかず17.133。少しもたつきはあったが、両種目とも伸びやかに演技した。
皆川、早川とも、しのぎを削って成長している状況が見え、頼もしさを感じた。
〈インターナショナル・ジュニア〉
ジュニア部門には喜田純鈴が出場。ロシアで短期留学を始めて1ヶ月となるが、1種目めのフープは緊張感もありながら大きなミスなく演技を終えた。各エレメントの終末も美しく、14.850
2種目めのロープでも、前半の足投げDERで多少投げすぎた感はあったが、落ち着いて対処。いくつかわずかにロープの操作にもたつきがあったが、全体的には冷静な演技であった。手具を遠くで操作する、難度の終末をきちんと納めるなど、正確な演技ができているので、今後、もう少し演技に慣れてくれば、もっともっと伸びやかさも出てくるであろう。
喜田は2種目ともファイナルに出場する。
?明日は、各カテゴリーの後半戦が行われる。?