2016新体操アジアジュニア・アジア選手権コントロールレポート

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第14回アジアジュニア・第8回アジア新体操選手権大会コントロールが国立スポーツ科学センターにて行われた。
皆川夏穂選手は左足怪我のため、喜田純鈴選手は体調不良のため欠場であった。
コントロールは団体1チーム(ジュニア)個人9名で行われた。短時間で4演技を纏め上げるのは至難の業である。各選手まだミスは目立ったものの、ジュニア選手、シニア選手共に予選よりも難度の精度が上がっている印象を受けた。ジュニア団体も大きなミスなく演技を纏め上げていた。この調子で本番に臨んで欲しい。
 中でも目を引いたのが、3年間のロシア留学で成長を遂げた早川さくら選手の演技であった。得意の膝を曲げたパンシェピボットを見事に決め、4種目を通して動きの繋ぎが滑らかであり、大きさとスピード感が増していた。各種目にストーリー性を感じ動きの1つ1つに説得力があった。クラブで落下ミスがあったものの堂々とした演じ方に風格を感じた。アジア新体操選手権が非常に楽しみである。皆川選手も一刻も早い怪我からの復活と活躍を期待したい。リオデジャネイロオリンピック代表1枠を早川選手、皆川選手で残りのグランプリシリーズを戦っていく。どちらが選考されても悔いのない戦いを見せて欲しい。そんなライバルである2人であるが、3年間の苦楽を共にした信頼関係は非常に強い。メディアからのインタビューでは自分の意思をはっきり主張しつつも、2人の中の良さが随所にうかがえた。言葉では表すことの出来ないほどの試練を乗り越えてきた2人であるからこそ人を感動させることが出来る演技者となっていることを改めて感じた。
 アジアジュニアは今月末からカザフスタンで、アジア新体操選手権は5月にウズベキスタンにて開催される。更に技の精度を上げ、表現力に磨きをかけミスのない演技で試合に臨んで欲しい。日本選手団の活躍に期待したい。