第37回世界新体操選手権レポート4

報告者:山﨑浩子

現地9月18日、世界新体操選手権バクー大会3日目は個人総合予選の後半戦に入った。
初日から国別対抗戦も兼ねて行われているが、フープ2演技、ボール2演技、クラブ3演技、リボン3演技の10演技中、ベスト8演技の合計で国別対抗は競われる。
クラブの種目には、皆川夏穂、大岩千未来に加えて喜田純鈴が演技を行った。

まずは喜田から。
出だしから落ち着いており、中盤のR(リスク=手具を投げ上げ、2回転以上の転回を行う)で投げの軌道がずれたが、冷静に対処した。
パンシェローテーションも5回を数え、AD(加点対象となる手具操作)の欠けも少なく、以前よりエネルギーのある演技ができていた。
D1(BD身体難度、Sステップ)4.6
D3(AD、R)7.3
E(実施)7.275 計19.175

喜田は練習から集中して実施できていて、こうして良い練習が積み重なっていけばもっと強くなっていけるであろう。

2番手は大岩。
出だしのパンシェローテーションは喜田と同じく、クリアにそしてスピード感のあるローテーションが行えた。やっと大岩本来の持ち味が出せた感じである。
Rの軌道が乱れた箇所も対処。1箇所、Rのキャッチの時に落下が出てしまったが、徐々に良くなってきていると言えよう。
D1 5.0
D3 7.2
E  7.100 計19.300

最後に皆川。
出だしの転がしのADで、背中からクラブが落ちそうになりヒヤッとさせたが、なんとか落下を防いだ。
あとは比較的落ち着いて演技できていた。
D1 4.3
D3 7.8
E  8.350 計20.450

個人総合予選は3種目の合計点で競われるが、今日までの3種目合計で皆川は61.700で現在10位。
大岩は58.300で17位。

1位はロシアのDina AVERINA
2位はイスラエルのASHRAM
3位はウクライナのNIKOLCHENKO
4位はベラルーシのHALKINA
5位はブルガリアのKALEAN
6位はUSAのGRISKENAS
7位はイタリアのBALDASSARRI
8位はUSAのZENG
9位はイスラエルのZELIKMAN
10位に皆川

BALDASSARRIとZELIKMANは、今日は比較的点数が出ずらいリボンの種目であったため、明日クラブの種目を行うことにより、もう少し上に浮上することが予想される。

皆川は10位であるが、ベラルーシとロシアの選手がまだ3種目を終えていないため、実質現在12位。また皆川の下位に位置している
13位イタリアのAGIURGIUCULESEも今日はリボンの種目であったため、皆川を上回る可能性がある。

大岩も現在17位であるが、プラス2で19位。
大岩の下位に位置している選手で明日大岩を上回る可能性があるのは、
ギリシャのKELAIDITI、
アゼルバイジャンのAGHAMIROVA
フランスのMOUSTAFAEVA
ラトビアの POLSTJANAJA
中国のZHAO
あたりか。
まさに個人総合決勝に進むギリギリのラインにいると言えよう。

明日は個人総合予選の最終日。
日本はリボンの種目を行う。

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