新体操WCパライオファリオ大会2023 レポート2

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

大会2日目(3月18日)

●個人総合 後半戦

【喜田未来乃】
一種目目リボンでは、黒鳥の曲に合わせ彼女の高身長を生かした、力強い踊りを見せることが出来た。中盤DAキャッチにて、キャッチの瞬間にリボンが揺れ対応が間に合わず落下となった。今後、黒鳥がフロアを舞うように、緩急あるエネルギーに満ちた演技が出来ることを期待したい。
リボン 25.600 (D11.500 A 7.600  E6.500)

昨年と同じ曲で挑んだクラブ。昨年は曲を表現しきれず、どこか他人の服を着せられたかのように感じられていたが、少しずつ喜田選手らしい魅力が垣間見られる演技へと成長している。しかし、海外の中に入るとまだまだ物足りなさを感じるため、より際立つ表現力、動きが必要である。演技全体を通し、身体難度、投げ技が次々に決まり、今大会自己ベストを出すことが出来た。
クラブ 28.400 (D13.200 A 7.600  E7.600)
個人総合 27位

年始より股関節の痛みを抱えており、身体難度を抜かしての練習が続いていたこともあり、可動域の甘さ、スピード感に欠けていることから、全体的にDBの精度を上げていくことは必須課題である。以前よりも、作品に対しどのように演技したいかが色濃くなってきた今、その思いを大切にし計画的に強化を進めていきたいと思う。

●団体総合 ボール2・リボン3
出だしから息のあった演技で、一つひとつ確実に技をこなし、見せ場の連係では会場を沸かせる場面もあった。しかし、大技である複数投げにて大きく場外に出すミスをしてから、なんとか持ち堪え終盤をむかえたが、Rにて再びミスをし、続く連係にまで響く結果となった。
昨年に続き、この種目ではどのチームもミスに苦しむ場面が見られていただけに、確実に技を決め高得点を獲得したかったが、日本もミスに泣く結果となった。
ボール2リボン3 25.650 (D12.700 A 7.450 E5.800 減点-0.3)
団体総合 9位

<出場選手:鈴木歩佳、竹中七海、稲木李菜子、西本愛実、田口久乃>

昨年よりもDA、DBともに難しい技、身体難度に挑戦し、高得点獲得に向け練習を続けてきたが、演技全体を通し魅せ切るレベルまで到達出来ていなかったことを痛感している。

他国においては、最小限のミスでとどめていることはもちろんのこと、観ているものに世界観が伝わるレベルにまで仕上がっている。ミスをしないことは絶対条件ではあるが、そのことに追われていては本末転倒である。日本が魅せたい世界観、こだわりを磨く中で、身体、手具技術もレベルアップしていく必要がある。

メダル常連国であってもミスをすれば公平に評価される現ルールにおいて、どの国も闘志が燃えている状況である。戦いは始まったばかりだが、決して後れを取ることなく明確なビジョンを描き挑戦し続けたい。

次の大会は、一週間後のWCソフィア大会。この期間で作品の見直しや細かい技術の再調整を行い、確実にメダル圏内に入れるよう練習を詰めていきたい。

【大会リザルト】
個人総合 後半戦
http://aphroditecup.com/wp-content/uploads/2023/03/WC2023_RGIS_AA_Clubs_Ribbon_simplified-V3.pdf

団体総合
http://aphroditecup.com/wp-content/uploads/2023/03/WC2023_Groups_Group-A_32-1.pdf

ボール2リボン3
http://aphroditecup.com/wp-content/uploads/2023/03/WC2023_Groups_Group-A_32-1.pdf

 

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