新体操WCタシケント大会2023 レポート1

報告者:新体操強化本部

4月14日 レポート①

4月14~16日、ウズベキスタン・タシケントにおいて、WCタシケント大会が開催され、個人44名、団体10チームが参加し、日本からは喜田未来乃選手が出場した。
喜田選手は先週末に行われたティエグランプリからの連戦となり、ティエでは1種目めのフープでは難度の精度も良く、29点代半ばまで得点を伸ばし、種目別決勝に進出したこともあり、30点代を視野に入れ、かつ 4種目をまとめるという目標を掲げ臨んだ。

1種目めのボールは緊張のためか少し硬さが見られたが、何とか落下ミスは防いだ。もぐり回転のリスクの3回目が背中キャッチに手間取り、タイミングが悪くなってしまったように感じたが、カウントはされているようであった。途中リスクで移動してキャッチする場面もあり、全体的に危なっかしい印象ではあったが、喜田選手の美しい動きを見せることが出来、28.50というまずまずの得点であった。

2種目めのフープは落ち着いて1つ1つしっかりと見せることが出来ていたが、ターンジャンプのリスクの投げが悪く、2回目3回目のジャンプのフォームは開脚度が見せられなかった。また最後の転がしを前方で投げ上げるリスクで、フープの面が曲がってしまい、蹴れずに空振りしてフープを追いかけるという大きなミスが出てしまった。結果Eの得点が6点代となってしまい、得点を伸ばすことが出来なかった。しかしながら、CSとギリシャのWCを経て、D得点を伸ばすため難度やリスクの内容を見直した結果、ティエグランプリと今大会ではD得点を13点代まで引き上げることが出来た。だが、トップは17点代…ローテーションの回転数を上げること、またリスクの価値点を上げることで更なるD得点のアップを狙いたいところだ。

フープ  D 13.10  A 7.25  E 6.70  27.05
ボール  D 13.30  A 7.55  E 7.75 (-0.1) 28.50

前半2種目合計でトップはイタリアのSofia RAFFAELI選手。これでもかという高難度な技に果敢に挑戦し、次々と技を繰り広げる中でも音楽と動きの調和を感じさせる演技で、ボールで1箇所の落下ミスはあったものの、トップを独走している。ドイツのMargarita KOLOSOV選手が安定感のある演技を2種目並べ2位につけ、3位には地元ウズベキスタンのTakhmina IKROMOVA選手が続いている。昨年の世界選手権銀メダリストであるドイツのDarja VARFOLOMEEV選手はボールで3箇所の落下ミスを侵すなど精彩を欠き、下位に沈んだ。

団体総合は日本は出場していないが、トップは中国でミスのないエネルギッシュな演技を披露し、会場を沸かせた。多少投げのタイミングなど、CRがノーカウントになったり、シリーズがカウント出来ないと思われる箇所があったが、34.45という高得点を叩き出した。中国は個人でもZilu WANG選手が4位につけているが、身体難度の伸びやかさや動きのしなやかさ、四肢の美しさが素晴らしく、5月のアジア選手権では団体・個人とも手強いライバルになることであろう。

明日は個人総合後半クラブ・リボンと、団体総合リボン&ボールが行われる。

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