第40回世界新体操選手権大会レポート①

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

【第40回世界新体操選手権大会】
2023年8月23日〜27日、スペイン、バレンシアにて、世界新体操選手権大会が開催され、個人82名、団体24ヶ国が参加する。
日本からは、個人 山田愛乃選手、喜田未来乃選手、団体はフェアリージャパンPOLA代表チームが出場する。
オリンピックの出場枠がかかった大変重要な試合となるため、今まで以上にプレッシャーがかかる一日、一本となることが予想される。その中においても動じることなく、力を発揮出来た選手、チームがメダルを手にすることとなる。

■8月23日 個人総合予選前半
個人総合予選(23日、24日)において、ベストスコア3種目合計点でオリンピック出場枠14枠が決まる。

【山田愛乃】
ボール:
試合前の仕上がりがとても良かったがゆえに本人の『決めたい』と言う欲が強くなり、本番フロアに入った瞬間に気持ちに迷いが生まれてしまったとのこと。それにより力みが強くなり、パンシェコンバイン中のDA、イタリアンフェッテ中のDAで落下、また2箇所Rにおいて回転不足となりノーカウント、前半部分でミスが続いてしまった。
ミスの後からは落ち着きを取り戻し実施することが出来ていただけに、フロアに入ってから一瞬たりとも自分自身に負ける瞬間があってはならないと強く感じた1本であった。

フープ:
ボールからの切り替えが難しい状態ではあったが、気持ちを強く持ち直し、最後まで諦めずやり切ることが出来た。
バランスのキープが甘くなってしまった部分やDAのベース不足による点数の取りこぼしにより、今一つDスコアを伸ばすことが出来なかったが、音に合った動きから強いエネルギーを感じられる演技であった。

ボール 23.350(DB5.90 DA4.40 A6.85 E6.50)
フープ 28.400(DB9.40 DA4.20 A7.30 E7.50)

【喜田未来乃】
ボール:
曲がなるまではとても緊張していたようだが、曲がなった瞬間いつも通りのポイントを思い出すことができ、滑らかな動き、ゆとりある表情で終始落ち着いた演技を披露した。
何箇所か両手受けになり、価値点を取り切れない部分があったものの、身体難度、技の実施が明確であり、1種目目から堂々した存在感を放つことが出来た。

フープ:
練習から安定していた種目だけに、臆することなく彼女の伸びやかな動きが存分に感じられる演技であった。
パンシェターンにて軸に乗り切れず、いつもより回転数が少なくなる場面はあったが、実施減点なくまとめることが出来た。

ボール 30.150(DB 9.20 DA 5.20 A 7.60 E 7.65)
フープ 30.050(DB 9.70 DA 4.80 A 7.80 E 7.75)

明日は個人総合予選後半戦が開催される。前半2種目終了時点。喜田未来乃選手28位、山田愛乃選手58位につけている。
最後の一瞬まで気を抜くことなく力を出し切りたい。

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