第13回アジアジュニア新体操選手権大会レポート①

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2月21日~24日マレーシア(クアラルンプール)にて、第13回アジアジュニア新体操選手権大会が行われた。 この大会は、8月16日~28日中国で開催される、ユースオリンピックの予選を兼ねているため、ユースオリンピック出場対象年齢である1999年生まれの若きエースたちによる、華やかで熱い戦いが幕を開ける。

◆21日、22日 団体総合

*1位UZB(ウズベキスタン) HOOP 14.25 CLUB 14.517 合計28.767

1日目HOOPでは、不確実な受けや操作など細かいミスがやや気になったが、身体難度が見やすくミスを感じさせない力強い演技で首位にたった。 続く2日目のCLUBでは、マイケルジャクソンのメドレーに合わせリズミカルに、そしてパワフルに踊り切った。一人一人を見るとまだ洗練されていない部分があるのは否めないが、5人の勢いが何倍もの力となり、見事にそろったダンスステップはこれぞ団体というパフォーマンスであった。

*2位CHN(中国) HOOP 14.117 CLUB 14.033  合計28.150

時間をかけ強化しているのが分かるほどに磨き上げられた作品は、オリジナリティーに溢れており会場中の注目を集めた。身体難度の説得力がややかけるものの、選手5人のスタイルの良さはどの国にも勝るものがある。これはただ単に細いということだけではなく、選手一人一人の手先足先まで綺麗に・・・という研ぎ澄まされた意識が常にあるからだろう。 2種目共にノーミスでまとめ上げた精神力も、圧巻であった。

*3位KAZ(カザフスタン) HOOP 14.00 CLUB 13.983 合計27.983

1日目HOOP前半において、足が手具にひっかかり連係に乱れが見えた。しかし、最初から最後まで選手たちの踊り切るという強い意志が失われることはなかった。 落ち着きを取り戻したように見えた2日目CLUBでは、曲調を生かした振付がふんだんに入っており、体全体で踊る姿はとても力強くジュニアということを忘れるほど大きく見えた。

*4位JPN HOOP 12.800 CLUB 13.833  合計26.633

HOOPでは、DER(投げ技)や交換で大きく移動する部分が何か所かあったものの、大きな落下ミスを防ぎまとめ上げた。 CLUBUでは一瞬手から手具が滑り落ちる場面があったものの、交換、連係ともに安定した実施で2、3位の国と変わらないE得点をたたき出した。国際試合経験のない選手たちであったが、緊張と戦いながらも両種目精一杯踊り切り、4位という成績を収めることが出来た。

日本チームは、24日に行われる種目別決勝に両種目とも出場する。

◆21日、22日 国別対抗 (個人予選)・・・ 国別対抗は、12演技を3~4人の選手で行い、各国に記録された得点の高い順から10演技までを合計し順位が決定される。 日本からは、鈴木歩佳選手(4種目)、立澤孝菜選手(4種目)、五十嵐遥菜選手(3種目)、植松桃加選手(1種目)が出場した。

*1位UZB 合計140.350

どの選手も柔軟性があるのは勿論のこと、柔らかさの中にも力強さが備わっており、上半身の滑らかさと下半身の力強さのバランスが絶妙であったように思う。また、身体難度を確実にこなすとともに、シニア顔負けの表現力で他国とのレベルの差を感じさせた。

*2位KAZ(カザフスタン) 合計137.050

3種目合計でトップにたったMANINOVSKAYA選手が、チームに大きく貢献する形となった。この選手はシンプルな身体難度が多いものの、確実に、また見やすく実施するため、作品全体を通し実施減点も少なく流れの良さが際立っていた。

*3位JPN(日本) 合計134.500

★鈴木選手★ 4種目とも大きなミスはなかったが、緊張からか下半身が甘くなる場面があり、身体難度の精細さを欠いた。しかし、彼女にしか出せない世界観は今大会でもきっちり披露することが出来たように思う。これに難度の正確さ、力強さが備われば更に上位を目指せるだろう。

★立澤選手 ★4人の中で一番コンスタントにやれていたが、全体的にローテーション(ピボット)難度の甘さが目立ったのが惜しかった。 しかし、4種目とも臆することなく踊り切った姿は晴れ晴れとしており、ここ何か月かで著しい成長を遂げたように感じる。

★五十嵐選手 ★あと一歩、ジャンプ、バランスの開脚度がほしいところだが、3種目を通し最後まで堂々と演技する本番強さは誰よりも輝いていたように思う。以前から表情が乏しいと言われていたのだが、この大会を迎えるにあたり必死で表情を作ろうと努力している姿を見てきた。今回結果につながったことで更なる成長が期待できるだろう。

★植松選手 ★ボールの演技において、一つ目のDERで場外してしまったが、その後は吹っ切れた様子でとても丁寧に安定した演技を披露した。彼女の綺麗な動きは海外でも評価されており、落下-0.7減点のミスがあっても実施の評価は高い(7.4点)。今後試合で力を発揮出来るようになれば、上位が狙える楽しみな選手である。

代表が決まってからの数か月間、合宿や試合を共にしてきた個人選手たちは、私たちコーチが思う以上に固い団結力で結ばれており、メダル獲得が決まった瞬間皆で抱き合い泣いている姿が印象的であった。 プレッシャーと戦いながら皆で勝ち得たこのメダルと貴重な経験を糧に、更なる成長を遂げてくれることを、また日本のユース世代を牽引してくれることを期待したい。

23日の個人総合には立澤選手、鈴木選手が、24日の種目別決勝には両選手に加え五十嵐選手が出場する。(訂正2月24日

報告:村田由香里

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左から:五十嵐遥菜、立澤孝菜、鈴木歩佳、植松桃加