第49回NHK杯女子1日目レポート

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 6月12日、女子1日目が行われ、鶴見虹子(朝日生命体操クラブ)が安定した演技でトップを維持し、2位に谷口佳乃(戸田市スポーツセンター)、3位に田中理恵(日本体育大学大学院)が入った。以下、主だった競技の流れをレポートする。
 1種目め1班跳馬、谷口がユルチェンコ2回ひねりの2本目の跳躍の着地を見事に決めて15.125を獲得。幸先のよいスタートを切る。2班段違い平行棒の大島杏子(朝日生命)は、片手軸1回ひねり~屈身イエガーを決めたが、下移動ひねり倒立でバランスを崩しけ上がりで処理する。最後前方かかえ込み2回宙返りの着地では回転が不足し尻もちをつく。
 2種目め1班段違い平行棒、笹田夏実(大泉スワロー体育クラブ)、谷口ともに停滞の過失。鶴見は危なげない演技でまとめ、15.100を獲得。田中は大きな振動を生かしたシャポシニコワで入り、パク宙返り、シュタルダー1回ひねり、イエガーなど決め、後方伸身2回宙返り下りの着地1歩でまとめる。
 3種目め1班平均台。鶴見は後方宙2回半ひねり下りの着地を決められなかったが15.025を獲得。新竹優子(羽衣国際大学)は交差ジャンプ~宙返りでバランスを崩し、最後の後方屈身2回宙返りで着地数歩動き13.600と不本意な得点。田中、オノディを決めるが、開脚前宙で少し間をおいて開脚後転とび~後方開脚宙で少しふらつく。後方屈身2回宙で着地動く。笹田、ロンダート後方伸身宙返り1回ひねり上がりで落下。大島、ゆかにおいて後方宙1回半ひねり~前宙1回ひねりで手をつくミス、最後の後方屈身2回宙で回転が不足してつぶれる大過失を出し得意のゆかで得点も種目別ポイントも伸ばせず。
 最終種目1班ゆか、佐藤亜季穂(朝日生命体操クラブ)、片足上3回ターン、後方宙3回ひねり着地1歩、最後、後方屈身2回宙の着地をまとめる。曲と動きが洗練されてきた。田中、前半の動きはよかったが、最後の後方屈身2回宙で前のめりになり数歩前に動く。谷口、月面の着地を決め、後方宙3回ひねり、後方屈身2回宙をまとめる。笹田、新月面、後方屈身2回宙をまとめる。鶴見、月面、後方宙2回半ひねり~伸身前宙、後方屈身2回宙の着地で少し弾む。小沢茂々子(戸田市体操協会)、本日最初で最後の演技跳馬に臨み、ユルチェンコ2回ひねりをまとめ、14.800を獲得し、永井美津穂(東海テレビ東名体操クラブ)の14.600を上回る。
 大過失を出した選手が順位を落とし、大過失のない選手が順位を上げるという当たり前の結果となった今回。大過失を出した選手が明日出さなければ単純に考えて1回につき1点成績を上げることができ、その逆では1点下げることになる。結局、最後まであきらめない姿勢が代表の扉を開くことになるであろう。