2013カナダ国際報告

報告者:

■期間 3月5~12日
■選手団<コーチ>中山孝人、内山玲子、速見佑斗、林啓太
<選手>内山由綺(スマイル体操クラブ)、河崎真理菜(とらい体操クラブ)、
宮川紗江(セインツ体操クラブ)、平岩優奈(三菱養和体操クラブ)
■会場 カナダ・モントリオール/COMPLEXE SPORTIF
■参加国 カナダ・ロシア・ルーマニア・フランス・ベルギー・日本
■報告
3月5日(火)出発・移動、日本→カナダ モントリオール
 選手団コーチ4名、選手4名は、成田空港に集合し、エアーカナダにてトロント経由モントリオールに向け出発。12時間後トロントに到着。乗り継ぎしてモントリオールに現地時間18:30到着。若干の疲れはあるが現地の案内でシャトルバスに乗り、ホテル到着後ミーティングと食事をし、明日の練習に備える。
3月6日(水)
 初日の練習は午前10:30~13:00にサブ会場で行われる。30分のウォーミングアップ後22.5分という変則的な時間のローテーション練習に入る。ゆかからのスタートで時差により万全の体調ではないが大会仕様であるジムノバの器具合わせを中心に練習を行った。
午後の練習はメイン会場で15:30~18:00まで30分のアップ後、平均台からスタートで、アップ・通しという形を取る。器具の違いから失敗が多かったが慣れれば通常のパフォーマンスが可能と感じ取った。20:00から監督会議が行われ、大会歓迎・注意点等を確認した。
3月7日(木)
 午前中の練習は9:00~11:00にサブ会場で行われトレーニング中心のメニューとし、器具に関しては合わせ程度にとどめて午後の練習に備えた。
午後の練習は15:15~17:45、メイン会場のポディウム練習で参加8チーム4グループに分かれ種目の練習に入る。日本チームは1種目目跳馬からのスタートで30分のウォーミングアップの後、予定されているオーダーで演技を行った。練習2日目で器具慣れも出来、各選手8~9割の内容になってきた。(ロシア・ルーマニア等世界のトップ国との練習で選手は少し緊張した面持ちだった)
3月8日(金)
 大会前日の練習は12:00~15:00とあり、ホテルにて朝食をとり現地ホテル周辺を散歩し、体を整えながら練習へと向かう。12:00から30分のウォーミングアップの後、跳馬からのスタートとなった。大会前日で軽めの調整予定で、前日フリー練習との通達があったので各選手、各コーチの元で練習を行うはずであったが、現地にて当日変更がありベルギーチームと合同で18分間のローテーション練習を行った。ゆか以外は各種目1本通しののち、確認練習を行った。各選手調子は良く怪我もなく明日の本番をむかえられそうである。
3月9日(土)
 大会当日で、本日は団体決勝・個人総合決勝・種目別予選が行われた。日本チームは跳馬からのスタートで1番手は平岩選手ロンダートからの1回ひねり本番で着地も止まり14.133の高得点でスタートがきれた。2番手河崎選手伸身の塚原跳び1回ひねり着地でライン減点するも14.000の高得点。3番手内山選手もロンダートからの1回ひねり着地も決まり14.200。4番手宮川選手ロンダートからの1回ひねり着地ミスで13.300となった。1種目目終了時、日本はカナダに次ぐ2位スタートとなった。
2種目目段違い平行棒1番手河崎選手シュタルダー1回ひねりの前の倒立で落下10.800、2番手平岩選手イエガ―宙返りで落下し、パク宙返りで2度目の過失により8.066、3番手宮川選手、無難な演技でミスなく11.766。ラスト内山選手ノーミスの良い出来で13.633の高得点。
3種目目平均台1番手河崎選手ノーミスの良い出来で13.000。2番手宮川選手ノーミスで12.733。3番手平岩選手、最高の出来で13.966の高得点。ラスト内山選手片足からの前宙で落下12.300。
ラスト4種目目ロシアが1位でカナダが2位で3位がフランスで演技を終え日本はゆかで順位が決まる。1番手河崎選手ノーミスで12.266、2番手宮川選手ノーミスではあったが得点が伸びず11.766、3番手平岩選手ノーミスで12.633.この時点でモニターには日本チームが2位にランキングされ1位は逃したものの2位を確保できたとほっとし、最終内山選手の演技を安心して見ていられた。得点は12.866でゆかの得点がとても厳しかった。
表彰式にて2位の思いで待っていたが3位で呼ばれ状況が把握できず困った。その後、モニターを確認すると地元カナダチームが日本に0.1差で2位に変っていた。得点の操作があったのか間違えが見つかったのか分からないが気持ち的には納得できる状況ではなかった。個人総合で内山選手が3位に入りいい結果となった。ただ、あすも種目別の決勝が残っているので気持ちを切り替え望みたい。
3月10日(日)
 本日は種目別決勝があり平行棒に内山選手、平均台に河崎選手・平岩選手、ゆかに内山選手・平岩選手がエントリーしている。
段違い平行棒の演技から内山選手、前日の団体決勝より良い出来で13.900の高得点で優勝。続く平均台は河崎選手、側宙の難度認定がされず12.566。続く平岩選手はオノディで落下し点が伸びず12.600。結果、平岩6位、河崎7位であった。最終ゆかは内山選手。前日入れられなかった後方1回半~前方1回ひねりが入り13.600の高得点。平岩選手はノーミスの出来で12.800。結果、内山選手3位、平岩選手5位の結果であった。全体的ミスは出たが内容的には次回へつながる良い結果だと感じられた。夜、参加チームの選手とコーチ、カナダ運営スタッフとの懇親会があり、国を超えての友好がとれ良かったと思う。
3月11日(月)
 朝7:00にホテルを出発しモントリオール~トロント経由で成田へと帰国した。成田には12日(火曜日)14:30ごろ到着解散し全日程終了した。
■目的と成果
 4年に1度のルール改正の基、新ルールで行われるカナダ国際体操競技大会に日本女子ジュニアナショナル強化指定選手を派遣し現状での日本選手の評価およびロシアを始め諸外国選手の動向新ルールへの対応を確認する事を目的とし大会に参加した。
 実際に会場での練習から諸外国選手の動向を探ってみたが日本選手と変わらず手探りの状態で大会に参加していたように見受けられた。実際に大会での日本チームは団体3位でホーム国のカナダとは0.1差優勝のロシアとも2点と日本チームにミスが無ければ勝つ事が出来た大会であった
 日本チームは参加4名中3名が国際大会初出場で演技内容的にはミスがあったものの次回に期待が持てる大会となった。
■今後の課題
 今回は大会4日前に現地のモントリオール入り調整を行えた事が良かったと感じられた。団体3位には入賞したがミスがチーム合計6回とまだまだ勝つための練習が出来ていないと痛感させられた。海外遠征も機会があれば出来るだけ参加しどの場所どの器具でも対応できる力を今後の練習で養っていきたい。
 日本人の特徴(恥ずかしがり)なのか演技を全身でアピールする事が(ゆか・平均台)まだまだ足りず、自信を持った演技内容がどのような状態でもできるように指導していきたい。4年後を見据えた選手作りを日本チーム一丸となって取り組んでいきたい。世界の中でメダル争いが出来るチームになる要素は多分にあると感じた。
 最後になりますがこのような機会を与えて下さった日本体操協会ならびに関係者の皆様には大変感謝御礼申し上げます。