第31回オリンピック競技大会・男子ゆか決勝

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内村航平 JPN 後方3回半~前方1回半ひねりで着地が右にずれて2歩動いてラインオーバー。それ以外は着地は安定していた。最後の後方3回ひねりはほぼ着地を止めた。15.241(ライン減点0.3)
HYPOLITO Diego BRA 後方1回半~前方2回半、かかえ込みアラビアン2回宙~前方1回ひねり、屈身アラビアン2回宙、十字倒立、後方2回半ひねり~前方2回ひねり(ひねり不足気味)、トーマス転、後方3回ひねり(ほぼ着地を止めた)。北京五輪で無念の失敗でメダルを逃しただけに、地元の大会でメダルを狙いたいところ。15.533で内村を上回った。
WHITLOCK Max GBR 前方1回ひねり~前方2回半ひねり、後方3回ひねり~前宙ひねり(着地とんる)、シュピンデル~ゴゴラーゼ、十字倒立、後方2回半ひねり~前方1回半ひねり、伸身トーマス転、後方3回ひねり(前に両足で小さく一歩)。15.633
THOMAS Kristian GBR テンポ宙~屈身アラビアン2回宙、前方2回ひねり~前方1回ひねり、後方2回半~前宙ひねり、タナカ、フェドルチェンコ、十字倒立、かかえ込みアラビアン2回宙。最後は着地を止めたが、Dスコアが6.2ということで得点は伸びず15.058
MARIANO Arthur BRA 屈身前方2回宙~かかえ込み前宙、前方2回ひねり~前方1回ひねり十字倒立~脚前挙経過伸肘倒立、心身トーマス転、後方2回ひねり屈身宙返り、後方2回半ひねり~前方1回ひねり、かかえ込み月面。着地をうまくまとめて15.433
DALTON Jacob USA タマヨ、テンポ~屈身アラビアン2回宙(着地前に大きく一歩)、後方1回半~前方2回ひねり(前に一歩)、十字倒立、後方2回半ひねり~前方1回ひねり、伸身トーマス転、後方3回ひねり(着地後ろに一歩)。着地の一歩が大きいのが目立った。15.133
白井健三 JPN リジョンソンは後ろに一歩弾む。そして、3本目の前方1回ひねり~前方3回ひねりでしりもちをつきかける。また、後方2回半ひねり~前方2回半ひねりも大きく前に2歩動いた。最後の4回ひねりは後ろに一歩。緊張感が出てしまった演技。15.366。惜しくもメダルを逃す!!
MIKULAK Samuel USA 前方2回半ひねり~前方2回宙(着地低くなる)、前方1回ひねり~前方2回半ひねり(ラインオーバー)、開脚旋回からエア、後方1回半ひねり~前方1回半ひねり(着地乱れる)、後方2回ひねり、伸身トーマス転、後方3回ひねり(前に一歩)。途中で「ブラジル、ブラジル」と大声援が起こり、相当やりにくい雰囲気である中、予選1位通過も決勝では14.333と最下位に終わった。
この結果、イギリスのWHITLOCKが嬉しい五輪初の金メダルを獲得。2位にはHYPOLITO、3位にはMARIANOとブラジル勢が二人メダル獲得となった。白井は南寧の世界選手権でもミスをした前方3回ひねり(シライ2)でのミスが響き、その後のタンブリング系にも影響してしまった。内村は腰を痛めている中、演技ができるかという不安が強まっていたが、構成も変えずに見事に演技を終えた。それぞれミスが出て残念な結果ではあったが、団体、個人と終えた後の状況の中での健闘を称えたい。
1位 WHITLOCK Max GBR Dスコア6.800 Eスコア8.833 15.633
2位 HYPOLITO Diego BRA Dスコア6.800 Eスコア8.733 15.533
3位 MARIANO Arthur BRA Dスコア6.700 Eスコア8.733 15.433
4位 白井健三 JPN Dスコア7.600 Eスコア7.766 15.366
5位 内村航平 JPN Dスコア6.900 Eスコア8.641 減点-0.3 15.241
6位 DALTON Jacob USA Dスコア6.700 Eスコア8.433 15.133
7位 THOMAS Kristian GBR Dスコア6.200 Eスコア8.858 15.058
8位 MIKULAK Samuel USA Dスコア6.600 Eスコア7.833 減点-0.1 14.333