2015新体操コントロールシリーズ第2戦レポート

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世界選手権大会およびユニバーシアード大会の個人選手代表枠を賭けてコントロールシリーズ第2戦が国立スポーツ科学センター3F新体操練習場にて開催された。

前回の第1戦、今回の第2戦の結果を踏まえ4月に開催される決定競技会で代表選手が選考される。

コントロールシリーズ第2戦を制したのは河崎羽珠愛選手であった。4種目を通して安定した演技を披露した。
フープの演技では音楽の特徴を活かし情感豊かに演じた。昨年の全日本選手権大会で初優勝を遂げて女王の風格を感じる演技であった。難度の精度は昨年度より格段に上がっている。
ボールでは中盤のマステリーでミスがあったが大きな減点には繋がらない程度に抑えそつなくこなした。
クラブではリズミカルな音楽に乗せて軽快にフロアを舞う。
リボンの演技では新しい河崎選手の魅力を感じた。スキャット入りの音楽にのせ、表現力豊かに演じた。投げ受けが多少不安定な場面もあったが大きなミスなく纏めた。4種目合計64.550。ボールとリボンは新しいプログラムであり少し動きに硬さが見られたものの、大きなミスなく4種目を終えた河崎選手の努力を称えたい。4月の決定競技会でどのような演技を披露してくれるのか更なる飛躍を期待したい。

2位につけたのは猪又涼子選手であった。4種目を通して、難度要素が明確に見え、工夫されたマステリーが随所に見受けられた。基本に忠実な手具操作とスピード感あふれる切れのある演技を披露した。

3位は立澤孝菜選手。昨シーズンより動きの繋ぎが滑らかに感じられた。柔軟性に優れた体が表現するラインは美しく、見ているものを魅了する。動きにスピード感が増すと更に演技に幅が出るであろう。これからの成長が楽しみな選手である。

フェアリージャパンPOLAも2種目演技を披露した。
リボン5は大きなミスなく纏めたが、申告したものがきちんと評価されるまでの精度ではなく、D、Eとも得点が伸びなかった。交換や連携の後のリボンがさばききれていない箇所が目立った。
フープ&クラブではビートルズの音楽に乗せ軽快に演技が始まる。工夫されたコラボレーションを次々とこなしていったが、演技中盤からリズムが崩れ落下ミスの連続であった。次々と軽快なリズムに乗せて演技が繋がっているからこそ1つのミスが命取りとなる。この経験が試合への成功の糧になることを願う。
これから転戦が始まるが1つ1つが世界選手権に向けてのステップアップの場となり、更なる飛躍を願う。

閉会式では、FIG技術委員長ナタリア・クズミナ氏、FIG技術委員関田史保子氏より選手、指導者に向けて非常に勉強になる、また次の試合に向けての指標となるアドバイスを頂いた。4月19日には更なる飛躍を遂げた選手達に会えることを期待したい。

報告者 藤野朱美

結果

CS2-1

CS2-2