カザフスタン新体操国際レポート

報告者:

1、日時 2008年7月19日、20日
2、場所 アスタナ(カザフスタン)
3、参加
 選手   日高 舞(東京女子体育大学)
 コーチ  安達 三保子
 審判   高橋 衣代
4、大会について
 オリンピックを目前に控えた重要な大会として、16カ国26名の参加で行われた。
ロシアのカナエバ選手とカザフスタンのユスポバ選手が良い仕上がりを見せていた。カプラノバ選手、セシナ選手はミスがあり不安定な部分があった。結果、個人総合は1位にカナエバ選手、2位にユスポバ選手、3位にカプラノバ選手という順位になった。
 日本の日高選手は総合でロープが試技順1番であったが、非常に安定した演技で、のびのあるミスのない演技を見せた。フープ、クラブの演技もよい出来栄えで世界の選手の中でも堂々とした実力を示したと思う。結果、個人総合では14位となった。特にクラブの演技では、巧妙な手具操作を正確にこなし、難度も実施でも確実に高得点を得ることができた。4種目中最高の16.300の得点で7位となり、オリンピック選手の韓国のスージー選手を抜いて種目別決勝に残ることができた。
 日高選手には横地選手、村田選手の引退後、日本のトップを引き継ぐ選手としてふさわしい良い選手であると各国の審判にも好評であった。また、関田史保子氏がFIGメンバーとして開会式でも挨拶してアジアの新体操の発展をアピールした。また、ポーランドのシスコフスカ氏とともに大会をリードしてくれたことが非常に心強く感じた。選手も安心して大会に臨めたと思う。私も審判として心強かったが、得点掲示が一切ない、ロシア語以外のインフォメーションがないので不安の中で審判した。審判は第2レベルと第3レベルの審判に限られていた。私は総合の2種目の芸術と種目別決勝のすべての種目の実施をすることができ、大変勉強になった。コーチの安達氏と通訳として参加された北出氏に深く感謝したい。
 この大会においてスタイルだけで判断せずに、日本の選手が演技の難度の価値や芸術も認められたことが今後の日本にとって成果であり、オリンピックに個人は出場できないが、次のオリンピックに向けて希望が見えたと思った。審判としても貴重な経験をさせていただき感謝したい。