第60回全日本学生新体操選手権大会レポート 【男子】

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9月4日に海老名運動公園総合体育館で開会式を迎えた第60回全日本学生新体操選手権大会(以下、インカレ)。
9月5日は、個人種目前半2種目(スティック、リング)が行われた。
〔スティック〕
9.400点以上の選手が10人もいるという、大混戦の様相を呈したスティック。
2008年西日本インカレ個人総合優勝の北村将嗣(花園大・2年生)は、完成度の高い演技で9.600点という高得点を叩き出す。
また、その北村と昨年の西日本インカレで種目別の優勝を分かち合った谷本竜也(花園大・2年生)も、キレを増した演技で9.500点。
強いインパクトを残したのは9.525点を出した2位につけた出来田和哉(国士舘大・4年生)。
東日本インカレでは負傷した足を引きずりながら演技していたのだから、驚異の復活と言っていい。
〔リング〕
こちらも、ハイレベルな争いになった。
トップに躍り出たのは、チームメイトの北村を抑え、9.550点を出した木村功(花園大・3年生)。
終末動作まで目が離せない隙のない構成が光る。
続いて北村が9.475点、出来田が9.425点、2008年東日本インカレ個人総合優勝の春日克之(青森大・3年生)ら5人が9.400点で4位となり明日9月7日に行われる種目別の決勝に進出した。
大会2日目は、個人後半2種目(ロープ・クラブ)が行われた。
個人総合の順位と大会最終日の9月7日に行われる種目別決勝の進出者が決まるという重要な一日だ。
[ロープ] ロープの1位は谷本竜也(花園大・2年生)。技の精度、難度ともに高く申し分のない演技で9.550点をマークした。
同じく花園大の北村も、スピード感のある演技で9.525点と僅差につけるがあと一歩が及ばず。
また、鈴木一世(花園大・3年生)も昨年のプログラムにより一層磨きをかけたキレのある演技で9.500点と高得点をあげた。
[クラブ] クラブでは、大舌恭平(青森大・2年生)が高校時代からの使用曲で圧倒的な出来ばえを見せ9.550点で1位に。
そして花園大学の木村が、これまた隙のない完璧な演技で同点首位に並んだ。
それまでトップ集団にいた藤田朋輝(青森大・3年生)と出来田は、この種目で痛恨の落下ミスをしてしまい涙を呑んだ。
一度のミスで順位が激しく入れ替わるという競技の厳しさと、奥の深さを痛感する瞬間である。
〔個人総合〕
6位までの結果は以下の通り。
花園が目立つ顔ぶれだが、種目別のロープで3位の奥 雄太(国士舘大・4年生)も大いに存在感を見せ、気を吐いた。
1位 北村将嗣(花園大・2年生)/38.125点
2位 木村功(花園大・3年生)、谷本竜也(花園大・2年生)/37.950点 
4位 鈴木一世(花園大・2年生)/37.800点
5位 奥 雄太(国士舘大・4年生)/37.750点
6位 春日克之(青森大・3年生)/37.725点
明日9月7日の大会最終日は、各種目の6位までの選手が種目別選手権の決勝に出場する。