W杯サンクトペテルブルグ新体操国際現地レポート

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 4月3日、W杯サンクトペテルブルグ大会一日目が、ロシア・サンクトペテルブルグのオリンピック新体操センターで行われた。ここは日本チーム(フェアリー ジャパン POLA)が常日頃練習している場所。ほぼホームゲームのような形で、日本は試技順2番でフープから行った。
 前回のカラマタ大会の団体総合では大きなミスの連続で、まったくいいところが出せなかった日本であるが、今回のフープは前半、中盤まで非常に勢いがあり、投げの乱れもほとんどなかった。しかし後半、そりジャンプでのキャッチでキャッチミス。フープが場外に行ってしまい、直後の交換をやれなかった。そのあと、リスク系の連係でも投げが短くなり、落下はなかったが、連係は成り立っていない。すべりだしは良かっただけにもったいない感じであったが、最後までの集中力が足りなかったように思う。
 リボン&ロープは最初の3本投げがくっついてしまい、キャッチ時にリボンを落下。その後は投げの乱れはあったが、どうにかしのいだ。ただ曲の大きさやしなやかさに対して表現が甘く、今後、動きのダイナミズムというものを求めていかなければならない。
 1位になったのはベラルーシ。フープでは落下ミスがあったが、リボン&ロープでは投げのミスに対する対応の早さを感じた。対してロシアは、高い身体能力を生かしてフープではトップに立ったが、リボン&ロープの種目では中盤にリボンとロープがからまり、なかなかほどけない。やっとほどけても、そのあとの投げを幾度もミスして落下やからまりが続き、難度も、連係も、ほとんど見えない状態になった。2位にはドイツが入ったが、イスラエルのような安定感を感じた。
 ロシア、イタリア、ベラルーシの3強をのぞけば、中堅の力はほとんど同じ。まずは、この中堅の中でトップに立っていきたいところだが、そのためにはもっと音楽を感じ、「動く」のではなく「踊る」ということと、投げの安定性を求めていくこと。そして難度の精度を高めていきたい。
順位-国名-フープ-リボン&ロープ
1位ベラルーシ 24.900 27.450 52.350
2位ドイツ     25.900 25.700 51.600
3位日本     24.150 25.050 49.200
4位ポーランド  24.600 24.600 49.200
5位ロシア    28.275 20.700 48.975
6位フランス   24.975 23.900 48.875
7位オーストリア 23.575 22.750 46.325
8位USA      20.900 22.700 43.600
明日は種目別ファイナルが行われる。