W杯ロシア新体操国際1日目現地レポート

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 23日、W杯ニジニノボゴロド(ロシア)大会一日目、団体総合が開催された。参加国は10ヶ国。ロシアのほかに、ドイツ、イスラエル、アゼルバイジャン、スイスなど、中堅国が多数参加した。
 日本は最初の種目ボールでは、若干動きの堅さや、難度がしっかりとはまらない箇所、キャッチでの移動があったものの、落下ミスはなかった。得点も26.050でチームを組んで初の26点超えを果たした。
 リボン&フープは構成を変えた箇所が数カ所ある。交換のたびに空中接触などをしていた箇所や、技が成功しても実施減点が大きい箇所の変更であるが、かえってスピード感や動きを感じ、以前よりよくなっていると思う。
 交換時の移動もほぼなく、ボールと比較すると身体の動きや難度のはまりも良かった。1カ所、座での交換でその場に落ちる落下ミスがあったが、全体的には洗練されたものを表現できたと言えよう。得点は26.425で、26点が出せるチームとして印象づけられたように思う。
トータル52.475。
1位はロシア。
 ボールでは、足転がしであやうく場外するかと思う場面もあったが、どうにか食い止めた。小さな落下が2度あったが、全体的な大きさは相変わらずである。
 リボン&フープは少しばたついている印象があったが、28.275と高得点をたたき出した。
トータル56.000。
2位はイスラエル。
 ボールでは交換の際、投げが乱れてもぐり回転をやらない選手がいたり、落下ミスがあってその後のパンシェバランスをやらないなどのミスが出た。イスラエルにしては珍しく勢いのない演技だったが、得点は意外にも高く25.900。
 リボン&フープはほぼノーミス。ボールと比べるとエネルギーのある演技で27点という高得点であった。
トータル52.900。
3位に食い込んだのはドイツ。
 ボールはほぼノーミス。すべて両手取りが気になったがエネルギッシュな演技であった。
 リボン&フープは、リボンに結び目ができたり、落下ミスが出たり、後半は焦りから内容が良く見えない感じになってしまったが、得点は26.025でトータル52.675。
 最近力をつけてきていたスイスは、チームを引っ張るリーダーが故障。そのせいか両種目ともミスが多く、ボール25.325、リボン&フープ25.075のトータル50.400。
 アゼルバイジャンはボールは落下ミスなしで25.525。リボン&フープの演技は伴奏音楽からすべて変えてきたが、良い方向に変わった感じがせず、24.850。中堅国のトップ争いから脱落した感がある。トータル50.375。
 日本は惜しくもメダルを逃したが、これまでの大会で大きなミスを繰り返してきたことを考えると、まぐれではなく練習してきたことが出せたという点で大きな成長が見られた。二つの種目をある程度まとめられたことも評価に値するであろう。
 やっと戦いのスタートラインに立てたと思うので、今後はより一層投げの正確性をはかり、自信に満ちあふれた演技を追求していきたい。
 24日は種目別決勝が行われる。