2015新体操W杯ロシア大会レポート2

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現地8月22日、W杯カザン大会は、団体総合後半、個人総合後半が行われた。

〈団体総合後半・フープ&クラブ〉
日本(フェアリージャパンPOLA)は終始落ち着いた試合運びをした。交換や連係の移動も少なく、17.450。今季のチーム最高点を出した。今日の得点のみでいえばブルガリアと同点3位。ほぼミスなく演技したイスラエルを超えられたのは自信になるだろう。日本は総合点34.700で単独の5位となった。

総合1位はロシア。交換で落下があり、ほかの場面でも不正確なキャッチがあったことで17.650。昨日の貯金が大きく、1位は死守した。総合35.950

2位はベラルーシ。大きなミスはなく、エネルギッシュな演技をした。17.850。総合35.350

3位はブルガリアとイスラエル。ブルガリアはDERとラストの連係で移動があり、17.450。イスラエルはパンシェのローテーションにバラつきがあり、17.400。総合点はともに35.000

5位が日本で、6位がスペイン。エカルテで少々のぐらつき。しかし、移動も少なく、メリハリの効いたいい演技であった。17.350。総合34.600

7位イタリア。連係の前に落下し、リズムが崩れると、連係でフープを落下。次々と連係が重なっているだけに、大きなミスが出てしまった。16.900。総合33.600

8位中国。大きなミスはなく移動も少なかった。16.550。総合33.050

9位ドイツ。

10位ウズベキスタン。ウズベキスタンはほぼミスのない演技で17.100を出したが、昨日のミスが響いて、10位となった。

アゼルバイジャンは2種目めを棄権した。

日本は徐々にクリアな演技ができるようになり、得点もジリジリと上がってきた。明日の種目別も丁寧な演技で、得点のほうも17点中盤で安定させたいところだ。

〈個人総合後半・クラブ、リボン〉
皆川夏穂はクラブから。前半の二本投げは大きく二本のクラブがずれたが、落ち着いてキャッチした。しかし、中盤のDERでわずかに落下。16.600。
リボンもDERの待ちが長くなり、16.850。順位を下げ、15位で終了した。投げが高く、豪快さはあるのだが、現在のルールでは、DERでキャッチまでに時間がありすぎると、DER自体がなくなってしまう可能性もある。シュトゥットガルトの会場も天井が高いようなので、それにつられることなく、投げを低めに設定することが必要だろう。

早川さくらはリボンの種目から。足持ちのローテーションが1回転になったのと、リボンのわずかな操作ミスはあったが、昨日より窮屈さはなく、17.200
クラブも落ち着いていたが、ラストのMでこらえきれずに落下。16.800

世界選手権まであとわずかしかないが、どう試合にアプローチして行くかという点が勝負の分かれ目である。淡々と、持てる力を発揮できるようにしてほしい。

1位はロシアのMamun。クラブのみ、難度のわずかなミスが出たが、4種目を通じて落下ミスはなかった。

2位はKudryavtseva。3種目を19点台に乗せながら、クラブで落下ミスを犯し、2位に甘んじた。

3位はSoldatova。荒削りながら、パワー溢れる演技を見せた。

4位にベラルーシのStaniouta。5位に韓国のSon、6位にジョージアのSalomeが続いている。Salomeは独創的な演技で、動きもなめらか。安定感も出てきて、見ごたえのある選手である。フランスのMoustafaevaは、リボンでミスが出てしまったが、他の種目は非常に安定感があった。

明日は種目別決勝が行われ、日本の団体は両種目に出場する。

レポート 山﨑浩子