第34回世界新体操選手権大会レポート4

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現地9月10日、世界新体操選手権シュトゥットガルト大会は個人総合予選と国別対抗が行われた。
本日は、最終種目。日本はクラブの種目である。
まず河崎羽珠愛は、昨日に続いて伸びやかな演技を見せた。身体難度もしっかりと見せようとする姿勢が見え、16.491。無事大役を果たした。
続いて皆川夏穂。出だしの足持ちのローテーションが1回転になってしまったが、気持ちを切り替えて、難しい技をこなしていく。しかし、DERの投げが高く上がりすぎ、わずかに落下。ジャンプをしながらのもも打ちと投げの部分では、キャッチに移動が出てしまった。16.616
最後は早川。DERは投げすぎのきらいはあったが、反応は非常によかった。イタリアンスキーでクラブを落下しそうになるが、ここも反応して落下を防いだ。少しミスがありながら17.433
河崎はクラブとリボンの2種目しか出ていないため、個人総合の対象者とはならないが、国別対抗に貢献し、日本は昨年の9位から順位を大きく上げ、6位となった。アジアでは1位であり、ブルガリアを破ったことからも、この結果は評価に値する。
そしてベスト3種目の合計点で競われる個人総合予選は、早川が17位、皆川が19位で、昨年に続いて個人総合決勝にふたりとも進めることになった(上位24人)。
予選はロシア勢3人が上位を独占したが、決勝に進めるのは各国最大2名のため、実際は早川が16位、皆川が18位となっている。
オリンピックの切符を獲得できるのは上位15名。予選10(9)位のフランスのMOUSTAFAEVAは、3種目合計が52.549。予選17(16)位の早川が52.133。0.4ほどの間に、8人がひしめいている。また皆川もミスがなければ17.500前後の点数が出せるようになっており、実力としてはもっと上に位置していてもおかしくない。予選の結果は決勝に持ち越さないため、個人総合決勝に進む24人全員に、オリンピックへ行けるチャンスがある。が、予選と違い、1種目でも大きな失敗があると、そのチャンスは失われる。力が接近しているだけに、みなが同じように、重圧のかかる1日となる。
成功の鍵は、「先のことを考えない」ことであろう。オリンピックに行けるか行けないかを考えたところでどうにもならない。まずはひとつひとつ、自分の作品を精一杯やりきること。それだけである。
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