2016新体操W杯ロシア・カザン大会レポート1

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現地7月8日、W杯カザン大会初日は、個人総合が行われた。
当初の試合日程から変更し、ほぼオリンピックスケジュールに合わせた形で、今日は一日で4種目を行った。また1mほどのポディウムまで組んであり、オリンピックに出場する選手たちにとっては、申し分のない環境であった。まさにミニオリンピック。いや、出場している選手層を見ると、それ以上の大会とも言えた。
<個人総合>
?リオオリンピック新体操日本代表選手の皆川夏穂は前半2種目をうまくまとめた。
最初の種目フープでは、操作にもたつきが出る箇所や、DERの終末の回転が不正確になるものがあったが、17.850とまずまずの出だし。
続くボールは、ポーズをとったが曲がならず、いったん練習場に戻ってやり直しをした。指回しの箇所で、1回でボールが乗らずやり直したが、全体的には伸びやかな演技であった。ラストは時間がなくなりMをやらなかったが、18.050。
しかし、後半種目になると、きちんとやりきりたいという欲と、身体の疲れのバランスが悪くなり、クラブではDERが2箇所で乱れた。Mを行えなかった箇所があり、ラストのMも若干曲からこぼれた。17.150
リボンではジャンプの連続の2回目が跳べず、ダンスステップコンビネーションで落下。その処理で足にリボンがからみつき、技が抜けた。続く、DERで落下と、ミスが続き、15.300。浮き沈みの激しい結果となった。
個人総合で、1日で4種目を行うには相当の精神力と体力が必要。他の選手たちも後半になると場外への落下ミスや大きなミスが相次いでいたので、集中力の勝負とも言えた。皆川もオリンピック前にこの状況を経験できて良かったと捉えるべきであろう。
そんな中、ロシア勢は圧倒的な強さを見せた。
Mamunは、若干の操作ミスはあったものの4種目をきれいにまとめ、19点台を並べた。
前半わずかにトップに立っていたKudryavtsevaは、後半のクラブでポトリと落下。18.150 他の3種目は実施減点を探すのが大変なほどの出来だった。
Soldatovaは身体の締まりも良く、ほとばしるエネルギーも、きちんとコントロールできており、19点台を並べていた。
後半種目になると多少荒さが出てきて、18点台中盤から後半になってしまったが、バックルのローテーションで崩れそうになるのを粘るなど、集中力は最後まであった。
1位がMamun、2位がKudryavtseva、3位がSoldatovaでロシアが表彰台を独占した。
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