【レポート】Chacott CHAMPIONSHIPS第34回全日本ジュニア新体操(女子)団体

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大会最終日は団体競技が行われた。
優勝はイオン。初出場で初優勝である。
試技順1番目に登場し、演技冒頭の交換を正確に移動なくぴたりと決める。次々と展開される難度要素を丁寧にプログラム通りにこなす。演技中盤、難易度の高いコラボレーションリスクを成功させ演技は更に波に乗る。選手5名の身体能力が高く、身体難度も明確に見えた。ボールを遠くで扱い、体を引き上げて演技が行われており動きの繋ぎがスムースであった。個人同様にプレパレーションなく演技を繋ぐのは容易ではない。美しさが印象に残る演技であった。D7.000、E8.200、得点15.200。
2位は静岡RG。昨年行われたアジアジュニア選手権大会でも優勝したチームである。身体難度、交換、連係を正確にこなし着実に得点を重ねる。交換は1歩も動かずに正確に行い、身体難度も明確に大きなミスなく最後まで演技を纏める。D7.250、E7.800、得点15.050。
3位にはすみれRG。演技序盤のコラボレーションリスクから交換難度を移動なく決める。次々と演技が展開されるがどの受け方もリスキーで会場が沸いた。すみれRGの個性を十分にいかした難易度の高い演技構成で、息つく暇がないくらい観客をドキドキさせた。D7.250、E7.600、得点14.850。
惜しくも表彰台を逃したが4位にはCACRG(得点14.650)、5位には町田RG(得点14.600)、6位にインタークオレス(得点14.550)と完成度の高い演技を披露。入賞圏内は僅差であった。
個人競技、団体競技を振り返り、身体難度の正確性と、バレエを基本とする美しい動き、無駄のない動きの繋ぎは必須であり、表現力や動きのダイナミズムやリズム変化はジュニアからシニアへ移行していく際の課題であろう。
上位8位の個人選手が全日本選手権でどのような演技を披露してくれるのか楽しみだ。