新体操W杯イタリア大会レポート1

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新体操W杯イタリア・ペサロ大会は、現地4月7日に開幕した。日本からは団体競技にフェアリージャパンPOLA、個人競技には皆川夏穂と立澤孝菜が出場した(早川さくら、喜田純鈴はコンディション調整のため不参加)
今季から新ルールに変わり、審判員への申告書の提出がなくなった。そのため、どのような得点が並べられるのか、現状把握、傾向をみるためにも重要な大会となった。
試技順1番はイスラエルのFILANOVSKYのフープ。大きなミスはなく、昨年までの大会ではこの演技であれば17点中盤に乗っていたが、16.700。D(難度)得点は8.800で、E(実施)が7.900。動きと動きのつなぎの悪さなどにおける減点があったと思われるが、これまでより幾分低めの点数となっている。
そんな中、先に登場した立澤は、ボールは伸びやかな演技を見せた。バランスの難度が流れ気味になり、ところどころたどたどしさはあるが、以前より大きさが出てきたように思える。D7.600、E7.550 15.150
フープは、ボールよりスピード感や流れがあり、MGキックでその場の落下はあったが、D7.200、E8.050 15.250とまずまずの出来であった。
皆川のボールは、リスクの終末が不正確な場面があり、ラストのジャンプの着地も不安定になるなど細かなミスがあった。また支持ありの後方ローテーションは軸に乗り切れずに抜ける形となったが、全体的にはしなやかでダイナミックな演技であった。
D7.900 E8.350 16.250
フープは大きなミスはなく、リスクのキャッチもボールより明確であった。床上からのMGキックローテーションは脚が流れてしまったが、流れの良さは上位陣とまったくひけをとらない。D7.600、E8.700 16.300
足のコンディションを考えて、ジャンプをひとつ抜いているため、D得点が低くなっているが、E得点だけでいえばロシアのSOLDATOVAに次いで2位。今後より明確な演技をすることで得点のUPは見込めるだろう。
2種目を終えてのトップはSOLDATOVA。以前より身体のコントロールがきいており、ドタドタとした印象が消えた。美しさも出てきていて、パワーと美しさが一体となってきている。ボールが18.300でフープが18.900。
フープのD得点は10.000であるが、これは申告書がないため、10点以上の作品をつくっている事による。
現在2位のDina AVERINAも、ジャンプターンの前にフープを落下し、若干のミスによりつなぎの悪い箇所はあったが、D得点は9.900
昨年までには出なかった10.000や9.900が、今後もバンバンと出るであろうし、その点においては少々違和感があった。
皆川は54人中、現在7位タイ。フープの種目別決勝進出が決定し、ボールはリザーブ。
立澤は18位につけている。
団体競技の日本チームは当日の練習においてアクシデントがあった。
熨斗谷さくら選手が連係中に脚をひねり、出場不可能に。サブの竹中七海選手が入ることになった。
竹中選手はこれまで一度も海外の大会に出場したことはなく、どうなるかと不安視されたが、試技順1番で登場した日本は、そういったことを感じさせない演技を行った。
途中、交換でキャッチすると同時にフープが床に触れたため、落下とみなした審判員がいるかもしれない点と、キャッチに移動があったために、Eは7.550と伸びなかったが、Dは9.100で計16.650。
申告書がなくなって良かったことは、試合直前にでも演技を変更できる点である。竹中が入ったことでいくつか構成に手を入れたが、みなよく対応した。今後も試合前に何があるかわからず、どんな状況でも乗り切れたことは評価に値する。
出場選手:
杉本早裕吏
松原梨恵
横田葵子
竹中七海
鈴木歩佳
1位はブルガリア。オリンピックからメンバーは替わっているが、難しい交換や連係をほぼ移動なく行い、D10.000、E8.700 18.700。
2位は地元イタリア。
こちらも難易度の高い連係の連発であるが、連係で惜しくも落下ミスがあり、D9.500、E8.750 18.250。
3位には中国がつけている。移動キャッチも少なく、華やかな印象であった。D9.300、E8.250 17.550。
4位はベラルーシ。大きなミスはなかったが、D9.400、E8.000 17.400。
5位はウクライナ。前半の交換に落下ミスが出たが、後半はきれいにまとめ、D9.400、E7.600 16.700
6位に日本で7位はアゼルバイジャンがつけている。
優勝候補のロシアは、連係で落下すると、ラスト近くの交換でも落下し、フープは場外へ。時間がなかったことから、取りに行かず、手具なしでポーズ。D8.900、E7.350 場外0.3
計15.950で、この種目の種目別決勝はならなかった。
どこのチームもDで10点をとるために、10点以上の構成にしている。そのため、ひとつリズムが崩れると取り戻すことができなくなっており、難しさと安定感のせめぎあいが続いていくだろう。
8日は後半種目が行われる。
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