2018新体操WC杯ミンスク大会レポート1

報告者:山﨑浩子

8月17日、WCCミンスク大会が開幕した。本日は個人総合前半(フープ、ボール)と団体総合前半(フープ5)が行われ、日本からは皆川夏穂、喜田純鈴、フェアリージャパンPOLAが出場した。

<個人総合前半 フープ、ボール>
試技順1番で登場した喜田はボールの種目から。
パンシェバランスの際にボールの処理にもたつき、手を床に着いてしまうが、全体的にはていねいな演技であった。
(D8.50 E7.15 15.650)←要確認

フープではMGキックでのキャッチで落下。しかし、この種目も全体的には伸びやかであった。(D8.40 E6.95 15.350)

春先に背中を痛めて以降、試合には出場せず、ひたすらリハビリを行って来た。やっと通しで練習が行えるようになったため、クラブ選手権に出場。しかし、ブランクが空きすぎて、試合勘も筋力も何もかも戻っていない状態だった。それからロシアに渡って練習を重ねてきたが、今大会を見る限り、状況はだいぶ良くなっていると言えよう。
喜田は今後に備えて、後半種目は棄権する。

皆川はフープの種目から。

ラストのAD(加点対象の手具操作)での投げが後方にそれ、キャッチはしたが、フープが床に着いていたため、落下とみなされた。(D9.40 E8.00 17.400)であったが、全体的に非常に大きさがあり、優雅。その中にも芯を感じる強さがある。これまで顔をのぞかせていた弱々しさが消え、なんとしてもやりきるんだという執着心が見えた。

その執着心は、ボールの種目でも生かされた。中盤の足蹴りがコースを外れ、あわや落下かという投げであったが、すばやく投げの方向へ転回し、なんとかキャッチ。ラスト近くの転がしのADが不安定になったため行わなかったが、18.350という高い点数を得た。
(D9.70 E8.65 18.350)
練習の内容を見ていても、これまでとは違い、試合に向かっていく練習がきちんとできているように見えた。動きの幅や大きさ、美しさはトップクラスであり、だからこそ細かなミスがありながらも8.65という実施の点が与えられている。一皮むけた皆川が、どこまで登りつめていけるのか楽しみにもなった。

前半1位はイスラエルのASHRAM。2種目とも大きなミスはなく、正確性も増している。
フープは20.500(D11.50 E9.00)、ボール19.550(D10.80 E8.75)。

2位はロシアのSOLDATOVA。ボールはエネルギッシュな演技で20.00(D10.90 E9.10)であったが、
フープでは後半手具操作にもたつきが出て、19.000(D10.00 E9.00)

3位はウクライナのNIKOLCHENKO。回転力があり、エネルギーやアピール性もある。
フープ(D10.50 E8.50 19.000)、ボール(D9.90 E8.35 18.250)

ロシアのSELEZNEVA、地元ベラルーシのSALOS、HALKINAらは、少々ミスが出ているが、まだまだメダルを狙える位置にいる。
イスラエルのZELIKMAN、ブルガリアのTASEVAらも高得点が出ており、メダル争いは混とんとしている。

皆川はボールで種目別決勝出場を決めた。

<団体総合前半>フープ5

世界選手権が近いということもあり、25か国という多くの国が出場(ブルガリアは棄権)。

日本は、前日に杉本選手が脚を痛め、その影響が心配されたが、杉本選手はケガを感じさせない動きをしていて胸をなでおろした。前転での足投げが短くなった選手がいたため、1か所落下。0.8の得点が加算されず、直後のステップの入りにも影響が出たが、その後は持ち直して演技した。
(D12.50 E7.15 19.650)
W杯バクー大会から今大会まで期間があき、若干硬さが見られたが、その分構成上の点数を積み上げてこられたことで、ミスがあっても12点台を獲得することができた。たらればの話にはなるが、ミスがなければ13点台に乗せられる予想がたち、いくつか手以外のキャッチや視野外でのキャッチ ができていない箇所もあったので、より正確性を増すことで14点台をも狙っていけるであろう。

出場選手
杉本早裕吏
松原梨恵
熨斗谷さくら
横田葵子
鈴木歩佳

1位はイタリア。
今日のイタリアはキャッチの移動も少なく、団体同時性やテーマ性も抜きんでており、文句のつけようがなかった。R(リスク=投げて2回転以上の転回を行う)で、手以外のキャッチを行わない選手がいたが、さほど大きなミスではない。
(D14.40 E8.65 23.050)

2位はロシア。
大きなミスがあったわけではないが、なんとなくしっくりこない感じで、イタリアと比較すると迫力にもかけた。
(D13.70 E8.35 22.050)
個人も団体も、いまのところロシアは2位に甘んじているが、ロシアといえどもエネルギーや正確性をもって演技をしなければそうそう簡単に王座は手にできないというところであろうか。

3位はスペイン。
オリンピック以降、メンバーががらりと代わり、苦労をしている印象であったが、ここにきて急にまとまりを見せた。スペイン本来の芸術性も出てきて、怖い存在となった。
ほぼミスのない演技で(D12.10 E7.75 19.850)。

4位が日本。

5位がイスラエル(D12.50 E6.50 19.000)。大きなミスなし。

6位ウクライナ。
連係で落下し、場外。予備手具に差し替えた。ほかにも落下があり、(D13.20 E5.90 場外ペナルティ0.3 18.800)。ミスがあった割には、残る点数が多く、構成上の点数の高さがうかがえる。

7位ベラルーシ。
連係で落下し、場外。(D12.30 E6.10  場外ペナルティ0.3 18.100)。

8位アゼルバイジャン。
交換で落下に見えた箇所があったのと、BD(身体難度)で減点が入る印象。(D11.40 E6.65 18.050)

日本とスペインとの差は0.20。まだまだメダルを狙える位置にいるため、積極的なパフォーマンスを見せていきたいところである。

明日は個人総合後半(クラブ、リボン)と団体総合後半(ボール3&ロープ2)が行われる。

大会情報・結果へ