第72回全日本新体操男子レポート(番外編)

報告者:男子新体操委員会

第72回全日本新体操選手権大会エキシビション出演者として、宮城県名取高等学校と団体予選日にアクシデントがあり開始序盤で演技中止を余儀なくされた花園大学が出演した。

花園大学は急遽出演が決まったが、「フロアに立って演技できる喜びをしっかりと感じ、感謝の気持ちを持って3分間演技したい」とコメントした。演技は5名の選手で踊り切り、最後には出場できなかった選手を含め6名で会場の皆様全員に挨拶しこの大会を終えた。

19日に出演された、宮城県名取高等学校の作品について監督からコメントをいただいておりましたが、時間の都合上お伝えできなかった部分をここで紹介させていただきます。

今回作品の振付には「手話」を取り入れています。具体的には「ラストポーズ前の8カウント」で、意味は「ずっと,見て,くれて,ありがとう,終わり。」です。以前から手話を取り入れたいと考えていましたが、独学で調べた手話を活用することには不安がありました。理由は、伝えたい意味合いが異なっていた場合に、不快なを抱かせてしまうと思っていたからです。そういった中、この度聴覚に障害を持たれている方とお会いするご縁を頂きました。その方と共に、新体操で表現するにふさわしい意味合いの手話を模索し、さらには監修までして頂きました。手話なので新体操としてはどうしても動きが小さくなりがちで,「いかに競技と手話のバランスを保つか」が大きな課題となりました。試行錯誤を重ねた結果、監修して頂いた方からも「聴覚障害者から見ても正しく伝わるし本当に感動する!」とお墨付きの感想を頂けるまでに仕上げることができました。たった8カウントですが,挑戦して良かったです。

東京パラリンピックを来年に迎えるこのタイミングで、以前から挑戦したかった手話を取り入れた振付に挑戦できたこと、また、本当に微力ではありますが新体操によるノーマライゼーションの実践や新たなバリアフリーの形を表現できたことにも何かしらの繋がりを感じています。
【宮城県名取高等学校新体操部】

 

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