SASAKICUP第20回新体操ユース 女子レポート

報告者:広報委員会 藤野朱美

5月20日(金)~22日(日)までの3日間、SASAKICUP第20回全日本新体操ユースチャンピオンシップが東京体育館で開催された。20日(金)と21日(土)の2日間で232名の選手により予選が行われ、22日(日)の決勝には40名の選手が進出した。

今年度より採点規則が改正され、技術の正確性や芸術性が重んじられる採点となっている。

見事優勝の座に輝いたのは、鈴木菜巴選手(アリシエ兵庫/須磨ノ浦高等学校)であった。
フープではミスのないプログラム通りの演技を披露して29.550を叩き出した。
「フープはあまり得意ではない」とコメントを残しているが、身体の転がしを用いたDA(手具の難度)やR(リスク)を正確に次々と成功させ得点を重ねた。1つ1つのDB(身体難度)、DA(手具難度)が明確で無駄のない演技を披露した。
リボンでは、序盤の投げ技が少し不安定に見えたが、その後立て直し、最後まで大きなミスなく演技を纏めた。小柄な選手であるが、リボンを遠くで扱い動きに大きさを感じた。4月に行われた試合から更に安定感が増した演技であった。

2位につけたのは、海保結愛選手(イオン)。
フープは大きなミスなく演技を纏める。BD、DA共に明確に見え、動きの繋ぎに無駄がなく、スピード感がありメリハリのある演技を披露した。軸がしっかりしていて、回転難度は見応えがあった。
リボンは伸びやかに力強く演じたが、終末のDAで取り損ねるミスが生じてしまった。
2種目共に音楽のコンセプトに合った演技構成を披露した。

3位は田口久乃選手(安達新体操クラブ/あずさ第一高校)
フープはしなやかで妖艶な演技、リボンは対極のリズミカルでダンサブルな演技を披露。
フープではしなやかな動きの中に、大きさのあるRや投げ技を正確に実施。体の動きに無理なく巧みな手具操作が行われている印象を受けた。リボンでは、田口選手が楽しんで演技している感情が観客に伝わるように感じた。リボンの操作が巧みで、リボンの軌跡がしっかりと描けていた。ミスなく演技を終え、会場から大きな拍手が沸いた。

上位選手達は4月の代表選考会に参加した選手達であり、今大会では前大会より進化した演技を披露した。

今大会は2年ぶりの有観客での大会なった。選手達にとっても、大会主催側としても、観客の方々が会場に足を運んで下さることが、どれ程励みになるのかということを改めて感じる大会でもあった。

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