2023アジア新体操・アジアジュニア新体操選手権レポート4

報告者:新体操強化本部長 村田由香里

大会4日目(6月3日)
シニア個人種目別決勝、シニア団体、ジュニア団体、ジュニア個人種目別決勝が行われた。

●シニア個人種目別(4種目に出場)
【喜田未来乃】
4日間を通し一つの大会で4種目×3回ずつ、計12回フロアに立ったことは初めての経験である。
春先から、演技の熟練度や身体難度の精度はとても上がってきているが、試合をやり抜く体力はまたまだ足りないことを身に染みて痛感した大会となった。
4種目全体を通し、コンバイン難度(バランス)の形をハッキリとめるだけの筋力が不足しているのは明確であり、今後更に強化しなければならない。また、手具操作のスピード、特にリボンの図形においては弱々しく不明確になることが多いため早急に改善する必要がある。
フープ  30.200 (D15.200 A 7.550  E7.750) 5位
ボール  29.650 (D14.200 A 7.550  E7.900) 6位
クラブ  27.350 (D12.300 A 7.400  E7.650) 6位
リボン  27.200 (D11.800 A7.800   E7.600) 7位

【山田愛乃】
種目別決勝フープ・リボンでは、昨日までのミスを修正できた部分もあり、身体からのエネルギーも感じられたが、身体、手具ともに乱れる場面があったり、DB中の操作の不明確さによってノーカウントになることもあり、より練習において1つずつの質にこだわっていく事の必要性を感じた試合であった。
今大会を通し、自分自身と向き合いコントロールしていく姿が見られたため、今後修正していかなければならない課題がより明確になった。いかなる状況やコンディションでも、毎日課題をクリアし練習を積み重ねていくのみであると強く感じ、次に向け覚悟の決まる大会となった。
フープ  28.550 (D13.200 A 7.500  E7.850) 8位
リボン  26.550 (D11.800 A7.400   E7.350) 8位

●団体種目別決勝 ボール2リボン3
【シニア団体】
ノーミスで大会を締めくくりたかった最終種目、スタートから確実に連係、難度を実施していたが、リボンの中をくぐり抜ける連係にて足が引っかかり何とか落下は防いだものの、連係を2つ省く形になった。ミスをしない国が上にいけるこのルールにおいて、2種目まとめることが最大の課題である。
今後、練習の中でいかに技の確率を上げ作品の熟練度を増していけるか、そして選手たち自身がどれだけ揺るぎない自信を持てるかが重要である。ここから次のWCまで少し時間がある。数々の試合で経験した学びを生かし、世界選手権に向け更に磨きをかけていきたい。

ボール2リボン3  28.500 (D14.300 A7.650 E6.550)
種目別決勝 ボール2リボン3  4位

出場選手:鈴木歩佳、竹中七海、稲木李菜子、西本愛実、中村知花

●ジュニア個人種目別決勝
【丸山莉奈】
最終日のクラブ・リボンは今できることに焦点をおき、思いっきり挑戦することを目標にした。
クラブは、大反りジャンプでタイミングが合わず跳べないミスが生まれ、そのあと少し慌てたためDAで落下。しかし、抜けてしまったジャンプを途中で入れる判断ができとても冷静な対応であった。
リボンは、始めのパンシェローテーションで上体が揺れてしまったが何とか堪え、最後まで大きなミスなくノーミスでやり切ることができた。しかし、0.3点差でメダルを逃す悔しい結果となった。
今大会、予選のフープでは27点台に乗せることができ、練習の中でD得点を上げた成果が見られた。また、今年は国際審判の先生方からも評価していただき、成長していることを感じられる大会となった。
今後、世界ジュニア選手権に向けてRの得点を上げることやローテーションをルルベで実施することを目標に、技の精度に磨きをかけ一つ一つ確実に実施できるようにしていきたい。
クラブ 25.25( D10.800 A7. 350 E7.100 )
リボン 25.05

●種目別決勝ボール5
【ジュニア団体】
選手達にとって、4日間続く大会は初めての経験であり、最終日は体力的にも精神的にも最も負担のかかる一日であったが、最終日のボール5は今大会で最も堂々と演技することができた。
中盤の足蹴りの連係でボールが大きくなり場外となったが、すぐに予備手具に差し替え、演技を再開。投げの乱れに対応した箇所もあり悔しい結果となったが、臆せず挑戦するという姿が最後まで見られたことは大きな成長である。
今大会に向けた練習時間は限られていたものの、国内の演技会やアジア選手権を通し、選手達の対応力や世界で戦うことへの意識の変化が見える大会となった。ここから世界ジュニア選手権に向けて、技の精度を上げ、より明確に演技を実施できるよう精進したい。そして海外諸国の選手達の気迫に引けを取らない動きの大きさや強さを磨き、更なる成長を遂げられるよう取り組んでいきたい。

ボール5  25.45( D12.4 A7.0 E6.35 )
種目別決勝ボール5 3位

出場選手:土橋莉子、西寿里愛、田中友菜、真嶋あのん、花村夏実

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