第11回アジアジュニア選手権(女子体操競技団体・個人総合)レポート

報告者:

女子団体総合兼個人総合 Ⅰ班
 カザフスタン、ウズベキスタン、ホンコン、モンゴル、韓国が出場。
韓国も含め全体的に落下、転倒など大きなミスが多かったが、質の高い演技を行った韓国が156.850を獲得して暫定1位となった。
 個人総合は、ウズベキスタンのDilnoza Abdusalimovaが比較的ミスの少ない演技で53.200を獲得して暫定1位、以下、Park Kyung Jin、Sung Ji Hye、と韓国勢が続いた。
Ⅱ班
○第1ローテーション
中 国 平均台
He Chuchu
 後転とび~後方伸身宙返りなど順調に演技を続けていたが、終末技の後方屈身2回宙返り下りで後ろに転倒。
Tan Sixin
後転とび連続からの後方伸身宙返りはうまくまとめたものの、 後転とび正面臥(コルブト)で落下、さらに前方かかえこみ宙返りで大きくバランスを崩す。その後の演技はうまくまとめ、後転とび連続~後方伸身宙返り2回半ひねり下りの着地は前に1歩。
Huang Huidan
 横向きの開脚前挙からの倒立で入り、後転とび~後方かかえこみ宙返り、後ろとびひねり前転とびを順調に実施していったが、側方かかえこみ宙返りで落下、さらに脚交差からの輪とびで落下、終末技は後方伸身宙返り2回ひねり下り。
Chen Shihua
 前方倒立回転上がりで入り、側方宙返り、後転とび~後方伸身宙返りを順調に実施。側方かかえこみ宙返りで大きくバランスをくずすがなんとか落下せずに演技を終了。終末技は後方伸身宙返り2回ひねり下り。
日 本 段違い平行棒
村上茉愛
 ギンガーはうまく決めたが、高棒から低棒への移動倒立のあとに足がマットに接触。終末技は月面宙返り下りをまとめる。
寺本明日香
 ギンガー、イエガーを安定した捌きで実施、ミスの無い演技で前方かかえこみ2回宙返り下りの着地もまとめる。
笹田夏実
 アドラーで落下、続くトカチェフはきめたものの、けあがり倒立で2度目の落下。月面宙返りの着地は踏ん張る。
谷口佳乃
 イエガー、パクと順調に実施、月面宙返り下りの着地もまとめる。
 
第1ローテーション終了時の得点
  団体:日本42.100 中国39.700
  個人:谷口14.30 Chen13.45 Tan13.20 笹田12.45
                  
○第2ローテーション
中 国 ゆか
He Chuchu
 後方かかえこみ2回宙返り、後方伸身宙返り2回半ひねり、後方伸身宙返り1回半ひねり~前方屈身宙返り、後方屈身2回宙返り。
Zhou Qiaohong
 He選手とほぼ同じ演技構成で終末技が後方伸身宙返り2回ひねり。
Tan Sihua
 前方伸身宙返り2回ひねり、後方屈身2回宙返り、後方伸身宙返り1回半ひねり~前方伸身宙返り、後方伸身宙返り2回半ひねり。
Chen Shihua
 2番手の選手の最初の2回宙返りを屈身にした演技構成。
 4選手中2選手が終末技がC難度であるなど演技価値点が低く、演技実施は素晴らしかったが高得点は得られず。
 この種目のチーム得点:39.350
日 本 平均台
寺 本
 前方倒立回転上がりで入り、720度ターン、後転とび~後方伸身宙返り、ジャンプ系の技をほぼ完璧に実施、トップバッターの責任を果たす。
谷 口
 コチェトコヴァ(後転とび1回ひねり)、後転とび~後方伸身宙返り、  側方宙返り、脚交差とび1回ひねりまで若干ふらつきながらも順調に実施していたが、側方かかえこみ宙返りで落下、後方屈身2回宙返り下りの着地は1歩に押さえる。
村 上
 開始技の後転とび上がりで落下、その後の後転とび連続~後方伸身宙返りなど演技はうまくつづけていったが、終末技の後方伸身宙返り3回ひねりで前に大きく1歩。
笹 田
 着台で少しふらついたが後方伸身宙返り1回ひねり上がりを見事に決める。その後後転とび~後方伸身宙返りで少しバランスを崩したがまずまずの演技で後方屈身2回宙返り下りの着地も後ろ1歩に押さえる。
 この種目のチーム得点:42.100
第2ローテーション終了時の得点
 団体:日本84.200 中国79.050
 個人:谷口27.35 笹田26.65 Chen26.40 Tan26.30
○第3ローテーション
中 国 跳馬
 
He Chuchu  前転とび前方屈身宙返り 前1歩
Tan Sixin   伸身ユルチェンコ1回ひねり
Chen Shihua  伸身ユルチェンコ1回ひねり
Zhou Qiaohog  伸身ツカハラとび2回ひねり(アカピアン)
 この種目のチーム得点:41.500
日 本 ゆか
谷 口
 後方かかえこみ2回宙返りで入り、2本目の後方伸身宙返り2回ひねり~前方かかえこみ宙返りで若干前に跳んだが、後方伸身宙返り3回ひねり、後方屈身2回宙返りの着地を見事に決める。
古西里咲
 月面宙返りで入り、前方伸身宙返り2回ひねりを順調に決め、大きなミス無く終末技の後方伸身3回ひねりもほぼまとめる。
笹 田
 月面宙返りで入り、後方伸身宙返り2回半ひねり~前方かかえこみ宙返りをうまくまとめ、終末技の後方屈身2回宙返りは若干着地が詰まったものの大きなミス無く演技を終了。
 この種目のチーム得点:41.400
 第3ローテーション終了時の得点
  団体:日本125.600  中国120.550
  個人:谷口41.05 Tan39.900 Chen39.800 笹田39.650
○最終ローテーション
中 国 段違い平行棒
Huang Huidan
 閉脚シュタルダー1回ひねり、大逆手車輪からの屈身イエガー、パクと素晴らしい実施だったが、高棒に移ってのけあがりで止まってしまう。
Chen Shihua
 閉脚シュタルダー、パク、大逆手車輪1回ひねり逆手倒立~1回ひねり大逆手倒立~イエガー宙返りなどほぼ完璧な実施で、月面宙返り下りの着地は両足でわずかに動く。
Tan Sixin
 逆手車輪1回半ひねり倒立~トカチェフ、エンドー~逆手車輪1回ひねり大逆手倒立~閉 脚イエガー、パクと素晴らしい実施で、大逆手車輪~前方かかえこみ2回宙返り下りも止める。
 中国は、4人目の選手は演技せず競技を終了。
 この種目のチーム得点:43.800
日 本 跳馬
寺 本 伸身ユルチェンコ1回半ひねり 前に1歩でまとめる。
笹 田 伸身ユルチェンコ2回ひねり 前に1歩でまとめる。
谷 口 伸身ユルチェンコ2回ひねり 余裕のある実施で着地を止める。
古 西 伸身ツカハラとび2回ひねり(アカピアン) 横に崩れ転倒
 この種目のチーム得点:42.750
 
最終得点
  団体総合:日本168.350 中国164.350 韓国156.850
個人総合:谷口55.65 Tan55.00 Chen54.75 笹田53.90
 この結果、第1回大会(1971年)以来となる日本の団体総合および個人総合優勝が決まった。(※1971年は中国不参加)