トップアスリート派遣指導事業報告

9月8日(火) 茨城県潮来市牛堀中学校 対象:1-2年生(総数91名)
事業内容:講話と実技指導 運動種目:マット運動
実技指導内容:基本的な技(前転、後転、倒立など)
<事業の様子>
 土地柄なのか、非常に気さくな生徒たちでいい雰囲気の中、事業を進めることができた。まず、軽く準備運動を行ったあと、自身が模範演技を行い、本日練習を行う技の確認を行った。その後、前転の練習から始めていった。
 生徒たちの様子は、練習はじめは、「できな~~い」という声が多かったが、前転や後転に役立つ「ゆりかご」や「背支持倒立」、「お父さん前転」、「お母さん前転」を行っていくうちに、恥ずかしさが消えていったのか、自分から進んで技に挑戦していく姿が見られるようになった。
 最後に倒立を行ったが、指先に力を入れて床をつかむように、あるいはお尻に力を入れることなど、ポイントを指導することで止まれそうな生徒が見受けられた。
 事業開始時は、静かな雰囲気の中でのスタートだったが、終わり頃には生徒たち自身でああでもない、こうでもないという指導する姿も見ることができた。
 最後に、生徒たちに体操競技のすばらしさと魅力を感じでもらいたいことを伝え事業を終えた。
9月15日(火) 福島県安達郡大玉村立玉井小学校 対象:全校児童(279名)
事業内容:講話と実技指導 運動種目:マット運動
実技指導内容 低学年:運動遊び 中学年:基本的な技 高学年:基本的な技と発展技
<事業の様子>
 学校の周りは自然が一杯で、すがすがしい中での事業になった。子どもたちの様子は、講話、実技指導を通して目が輝き、子どもたちの情熱を体でひしひしと感じとることができた。
 今回の事業は、3つのセッションに分けて、低学年、高学年、中学年という順番で行った。
 感想としては、低学年の児童の方が恥ずかしさもなく、体全体で自分を表現していた。それに比べ、高学年、中学年の児童は、恥ずかしさや自分の運動能力を分かりはじめる時期ということもあり、自己表現がなかなかできなかった。しかし、前転の起き上がりを変えた「お父さん前転」、「お母さん前転」をみんなで行うことで、いろいろな形が出てきて児童から笑い声や「こんなのどう~」など自分をアピールする様子が見られるようになった。楽しくなってきた頃に各セッションともに終了時間になってしまい、後ろ髪を引かれる気持ちで事業を終えた。
9月25日(金) 東京都東村山市立回田小学校 対象:全校児童(511名)
事業内容:講話(全校児童)と実技指導(5-6年生)
運動種目:組み体操(いろいろな動き)
<事業の様子>
 今回のこの事業を行う小学校は、私の住む自宅から非常に近い場所ということもあり、知っている子どももいて、何かいつもの事業とは違う感覚で行った。また、このように感じたのは、実技指導内容が体操競技や器械運動ではなく「組み体操」であったこともその一つの原因であった。
 まず、小学校で学習するマット運動の技を一つずつ模範演技し、最後にこれらの技を組み合わせて演技を行った。子どもたちからは、割れんばかりの拍手を技を行う度にもらった。
 次に、組み体操を指導を行った。指導していくうちに、自分自身も小学校や中学校で組み体操を運動会前にやったことを思い出し懐かしく感じた。特に力を入れて指導したのは、倒立だった。しかし、この学校の5,6年生は男子児童、女子児童問わず、かなりいい形の倒立ができていた。あと、修正することは、いかにきれいに倒立を見せるかだけであった。そこで、男子児童、女子児童同士の補助の仕合だったので、倒立をしたときに補助者の足を見ることとお尻に力を入れることを指導した。日常生活で逆さまになってお尻に力を入れることなど行わないため、その確認の仕方を指導した。それは、倒立をしている人の足を持ったあと、その人のお尻を指でツンツンと押す方法である。このお尻を指でツンツンと押すということが、子どもたちにとって非常に楽しいことでもあり、お尻に力が入った瞬間にお尻がかたくなることが、倒立をしている人と補助者ともにに分かり、あちこちで、笑い声とともに、かたくなったよ~という歓声が上がった。
 この事業が終わる頃には、周りで見ていた保護者からも「わ~きれいな倒立になった!」という声が聞こえるようになった。
 この一週間後に運動会が開催され、全員とてもきれいな倒立をすることができたという連絡があった。そして、5,6年生全員から手紙が私のところへ届いた。この場をかりて、そのお礼を申し上げます「ありがとうございます!」
10月5日(月) 香川県さぬき市立松尾小学校 対象:全校児童(71名)
事業内容:講話と実技指導 運動種目:マット運動
実技指導内容
 低学年:運動遊び
 中学年:基本的な技
 高学年:基本的な技と発展技
<事業の様子>
 全校児童数71名という学校ということもあってか、すごく温かな児童だった。
 低・中・高学年ともに運動遊びで支える、転がる運動を行い、技を練習した。
 低学年の場合は、技といっても前転までだったが、段差を作った場では、はじめて前転ができて大歓声を挙げた児童もいた。中・高学年では、側方倒立回転を指導して、はじめはなかなかまっすぐ回転できなかったが、いろいろな場を作り、いろいろな動きを経験することで、
みるみる上達していく姿を見ることができた。
 低・中・高学年の指導の最後には、全員で記念写真を撮った。その写真をもとに私宛のメッセージカードが届いた。それは、とても工夫されたカードで感激した。ありがとう!
10月6日(火) 石川県川北町立川北小学校 対象:全校児童(230名)
事業内容:講話(全校児童)と実技指導(4-6年生)
運動種目:マット運動
実技指導内容
 低学年:運動遊び
 中学年:基本的な技
 高学年:基本的な技と発展技
<事業の様子>
 インフルエンザが蔓延している中、この小学校は、学級閉鎖が一つもなく、元気な児童が校庭で思いっきり遊んでいた。そんなこともあってか、基本的な技である前転は、全体的に上手く、次の発展技である
開脚前転を挑戦した。はじめは膝が曲がったりしてなかなかできなかったが、どうやったら膝が伸びるのかポイントを指導すると、できるようになる児童が見られるようになった。
 一通りマット運動が終わったあと、跳び箱と鉄棒で模範演技を行った。内容は、小学校体育で学習する技を行った。演技が終わったあと、子どもたちはやりたくてウズウズしていたが、終了時刻になってしまい。閉会になってしまった。
 退場していく中、児童の一人が、「マットの前転上手にできるようになったよ。ありがとう!」と笑顔で私に話しかけてくれた。その一言が、前日の香川県での事業を終え、石川県入りした疲労困憊の私を一瞬にして癒してくれた。