スポーツ選手活用体力向上事業報告:東京

■講師 水島宏一
■場所 東京都立川市立南砂小学校
■期日 2011年9月12日
■対象 4年生 51人
■趣旨 (依頼者側)
 子供達には、スポーツをする楽しさ、できたときの喜びを味合わせたいと考えています。ご指導いただく中で、お話とともに実際に技術演技など披露していただく場面があれば子供達も喜ぶと思います。また、自己の体力や運動能力に応じた、目標の立て方や練習方法などについても指導していただき、自ら進んで運動に親しむ態度や継続的に運動に親しむ習慣が身に付いていくことを願っています。
■事業内容(プログラム)の紹介 
 マット運動:中学年の基本技のひとつである前転を中心に行った。
 まず、はじめに「スポーツの楽しさ」について講話を行った。真夏のような暑い日の中での実施だったが、子どもたちは真剣に話を聞いてくれた。その後、小学校、中学校、高校で学習する技を1技ずつ説明しながら模範を行い、最後に技をいくつか組み合わせて演技を行った。少し難しそうな技をすると「すげぇ~」と感嘆の声を上げてくれ。次に、児童の指導を行った。
 子どもたち能力については、事前に先生方から器械運動が苦手だという実態を聞いていたので、中学年の基本技の前転と、転がるために必要な能力を身に付ける運動を行った。前半は、とりあえず子どもたちに前転を見せてもらい、色々な欠点を見つけて、その対応策をみんなで実践した。その後、前転の起き上がる局面に変化を加えて、練習をゲーム的内容にして楽しんだ。後半は、転がるために必要な能力である体の丸め方に挑戦してもらった。それは、お尻の高さが高い位置のまま、逆さまの姿勢でしばらく止まるという運動である。これが意外に難しく、子どもたちは簡単にできるかと思っていたようで「え~~~ できない」といいながら、楽しそうに挑戦していた。しばらくすると、あちこちでできるようになり、教え合いも見られるようになった。
■報告・感想 
 事業はじめは、少しおとなしい子どもたちという印象を持ったが、色々な動きに挑戦しているうちに、目が輝き、巡回指導している私を見て「目で見てください!」という、非常に強い視線があちこちで表れてきて、楽しい時間を過ごすことができた。また、4年1組のクラスで給食を児童と一緒に食べ、本来の子どもたちの賑やかな姿を見ながら、楽しい時間を過ごすことができた。
 現在、運動能力が低下しているといわれているが、子どもたち自身の欲求は、昔も今もおそらく変わっていないかと私自身は思っている。現に、この事業を通して、本当に子どもたちは、一生懸命に自分の持っている能力の限り動いている。この姿が、子どもたち本来の姿であり、この姿が小学校、中学校と義務教育の期間続くように、今年施行された新しいスポーツ基本法を活用しながら、現場が元気になることを期待します。