W杯ポルトガル新体操国際現地レポート2

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現地4月30日、W杯ポルチマン大会(ポルトガル新体操国際)団体総合リボン&フープが開催された。
試技順一番はスペイン。リスクとコラボレーションでリボンの落下があり、後半リズムを崩してしまったが、お国柄のスペインらしさを発揮して、24.900。ボールとのトータル50.400。
イスラエルは相変わらずの強さを見せていたが、中盤の交換でリボンをうまく投げられず落下。イスラエルにしては珍しいミスが出て、がたついた。しかしその後は持ち直して25.350。トータル52.250。
ギリシャはリボンの身体へのからまりが何カ所かあり、またリボンも2カ所落下。難度もみえづらく24.600。トータル49.350。
今大会メンバーの故障のためリボン&フープのみに参加したスイスは、ほぼミスのない演技を見せた。メンバーが替わっているという不安感も出さず、26.000という高得点をたたきだした。
続いて登場したのはイタリア。リボンとフープが少々からまり、後半はリボンに結び目ができた。しかしうまく対処し27.200。脚の故障を抱えている選手がいるため、エネルギーがほとばしるというほどではなかった。トータル54.400。
そして日本(フェアリージャパンPOLA)。前半は非常によい滑り出しを見せた。しかし中盤の交換で、きちんときていたリボンをはたき落とし、そこからリズムが若干崩れた。リスクがらみのコラボレーションではプログラム通りには行かなかったがうまく対処したものの、やはりコラボレーションでフープが短くなり落下。最後までふんばったが25.550であった。トータル51.250。
ボールではミスに泣いたベラルーシであるが、今日は本来の力強さを見せた。ほぼミスのない演技で27.575。トータル53.575。
ボールでは日本の上に位置していたフランスは、ミスを連発した。早い段階でリボンに結び目ができ、それをほどかないまま進めたために、小さな落下となった。するともう1本のリボンにも結び目ができ、そのため投げが短くなったりして落下が続き、後半は構成が見えなくなってしまった。21.975という点数となってしまい、トータル48.075であっという間に下位に沈んだ。
ブルガリアにもミスが出た。リボンに結び目ができ、それほほどこうと試みたがほどけず、中盤2カ所の落下。コラボレーションもやれず大きく乱れた。しかし、結び目ができていればできているなりの投げを行っている様は、フランスとは違うという印象であった。25.825、トータル52.325。
ウクライナは落下というより投げのミスが相次いだ。小さかったり大きかったりして、場外まで走っていってキャッチするという場面もあったが、以前よりは構成の流れが見えるようになっている。24.425,トータル49.575。
ラストに登場したのはロシア。不正確なキャッチはあったが、全体的には思う存分、身体能力や連係技をみせつけた。
試合をこなすごとにあぶなっかしい場面が解消されており、イタリアに差をつけた格好である。28.200,トータル56.600。
結局フランスの失敗で日本は6位に上がった。だが、他の国がミスしている中で同じようにミスをしていては戦えない。だいぶ安定感は出てきたが、ミスのない演技が大前提で、その上に、質を高めていくことが重要であろう。
そしてミスしても怖い存在はスペイン。構成に工夫があり、エネルギーもある。中堅国の戦いは非常に厳しいが、そこから頭ひとつ抜けていく努力を重ねていきたい。
1位ロシア
2位イタリア
3位ベラルーシ
4位ブルガリア
5位イスラエル
6位日本
7位スペイン
8位ウクライナ
9位ギリシャ
10位ポーランド
11位ブラジル
12位オーストリア
13位フランス
14位アメリカ
15位スイス(リボン&フープのみの参加)
最終日1日は種目別決勝が行われ、日本は両種目ともファイナルに出場する。