2016新体操W杯ブルガリア大会レポート

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5月27日、W杯ソフィア大会初日は、個人総合前半と団体総合前半が行われた。
日本の団体(フェアリージャパンPOLA)は調整のため、本大会を棄権。個人は皆川夏穂、早川さくらがそろっての出場となった。
<個人総合前半 フープ、ボール>
皆川はボールの種目から。
DERの終末が、足キャッチが手でのキャッチになったり、もぐりキャッチに少し間が空いたりして、0.1ずつのポイントを稼げない箇所があった。指回しからのころがしも不正確になったが、全体的にはダイナミックに落ち着いて演技していた。特に、出だしのMGキックターンは非常に正確であり、会場からも拍手がわいた。17.800(タイムオーバー0.05)
フープは出だしの背中から腕の軸回しで落下しそうになり、あわてて対処した。DERのもぐりキャッチも、フープがあまり前に飛ばなかったために、キャッチにもたつきが出た。17.600
少しずつのミスはあるが、17点台後半はスッと出せるようになっている。
早川もボールの種目から。早川は左腕に違和感があったため、アジア選手権を棄権。この大会まで間が空きすぎたことと、まだ左手に違和感があるため、不安があるのか、昨日のポディウムトレーニングでは、まったく体のしまりがない状態であった。しかし、気持ちを整理して、ボールの種目では伸び伸びと演技した。17.650
フープではジャンプの踏切で抜けてしまい、ジャンプの難度が消えた。それをきっかけにMの場面で二箇所ミス。一箇所は落下があって16.200。まだまだ本調子とは言えないだろうが、そういう中でも良くやれており、徐々に力をつけていくと思われる。
皆川は以前から痛めている足の故障により、大事を取って2種目で棄権。次回スペイン大会に向けて調整を図る。
早川は試合勘を取り戻すため、このまま出場。ボールの種目は種目別決勝にも出場する。
個人総合前半1位はウクライナのRizatdinova。2種目とも実施ミスの少ない演技で、迫力もあり、いずれも18.700。合計37.400
2位はロシアのKudryavtseva。最初の種目フープのラストで、投げの際にフープを引っかけてしまい、大きく走ってやっとキャッチした。すべての投げを準備動作なしに投げているので、わずかなコントロールミスが、大きなミスとなった。17.950
ボールはほぼ完璧な演技で、こちらも非常に難しいキャッチをいとも簡単に行い、19.350。合計37.300。0.1の差でRizatdinovaを追っている。
3位は韓国のSon.ボールはやや不正確なキャッチが見られたが、それでもやはり実施ミスが少なく、合計37.200
上位陣は少しのミスも許されない状況となっている。
<団体総合 リボン5>
本大会には14ヵ国が参加。
前半1位はロシア。結び目ができていたが、それを感じさせず、以前よりだいぶ落ち着いてきたように感じる。無理な体勢でのキャッチも減ってきていて18.450
2位は地元ブルガリア。大きなミスなく18.400で、ロシアとわずか0.05の差。
3位はベラルーシ。キャッチに若干の移動はあったが、スピード感あふれる演技であった。18.200
4位はイタリア。18.000
5位はイスラエル。17.900
6位はウクライナ。交換で大きな移動と落下しそうになる不正確なキャッチがあった。17.350
ウクライナ以外はどの国も大きなミスがなく、レベルの高い戦いであった。
明日は個人総合後半、団体総合後半が行われる。
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