Chacott CUP第36回全日本ジュニア新体操レポート③女子団体

報告者:広報委員会 藤野朱美

昨年に引き続きクラブ10で競われた団体競技は、どのチームも完成度が高く特に上位争いはミスのない熾烈な戦いとなった。

優勝チームはエンジェルRGカガワ日中、初優勝であった。
5名の選手の身体能力が高く、音楽と選手達のキャラクターにあったダンスステップコンビネーションを組み込んだ演技構成で観客を魅了した。Dスコアは11点を超える内容が評価され、間髪入れずに連係が行われていたが、動きの繋ぎに無駄がなく決して技の羅列には見えない演技であった。オリジナリティーに富んだ連係の数々を成功させ会場が沸いた。Eスコアも7点台に乗り、演技全体を通して選手達のルルベの高さや難度要素の正確性は群を抜いていた。Dスコア11.500 E スコア7.000 得点18.500

2位は町田RG。
動きの同時性に優れ、非常に力強く躍動感のある演技であった。交換・連係ではほぼ移動がなく、演技構成が明確に見えた。Eスコアでは最高得点を叩き出した。プログラム通りの演技をミスなく纏めた。Dスコア10.300 Eスコア7.250 得点17.550

3位は静岡RG。
交換・連係時の移動もほぼなく、1つ1つの難度要素も明確な実施でDスコアは10点を超える。リズミカルでアクセントの強い選曲が多い中、美しく伸びやかな演技であった。大きなミスなく纏めた。Dスコア10.700 Eスコア6.550 得点17.250

Dスコアを伸ばすためにはバラエティーに富んだ連係と交換、そして価値の高い徒手難度要素が演技構成に必要となる。会場を沸かせるリスキーな技に挑戦することは、失敗を犯すリスクも高くなる。上位入賞を逃したチームでも非常に完成度の高い演技を披露したチームは多かった。素晴らしい試合展開であったと感じた。伸びしろのあるジュニア選手の今後の活躍を期待するとともに、美しさを真髄とする新体操にとって不可欠な美しく妖艶な動きを大切にしながらも、技への挑戦に挑んで欲しい。