2019新体操リスボン国際レポート1

報告者:山﨑浩子

3月8日、リスボンインターナショナルが開幕し、日本からは特別強化選手3名(皆川夏穂、大岩千未来、喜田純鈴)が出場した。
参加人数は58人と多いが、地元の選手が数多く出場しており、トップ争いはブルガリア勢、イスラエル勢、そして日本勢の戦いとなった。

本日行われたのは前半2種目(クラブ、リボン)で、日本勢で先に登場したのは皆川。
リボンの種目は、モスクワグランプリの時と比較してリボンの張りと、身体難度の精度が良くなった。
リボンが身体に若干からまる箇所と、R(リスク=手具を投げ上げ、2回転以上の転回を行ってキャッチ)の投げが不安定になって不成立となった箇所があったが、全体的には大きさ、伸びやかさがあった。
D1(BD、Sステップ)4.40 D3(AD加点対象となる手具操作、R)5.70
D10.100 E7.750 計17.850

クラブの種目は、投げの乱れを攻めて処理していたが、ラストの2本投げでクラブがばらけて、惜しい落下。
D1 4.30 D3 5.40
D9.700 E8.400 計18.100

大岩のリボンは、アチチュードのローテーションからそのまま支持あり後方のローテーションにつなげるところがうまくいかなかった。
アチチュードのローテーションの軸はしっかりとしているが、体勢を大きく変化させなければならないので、もう少し練習が必要であろう。
そのほかはだいぶたどたどしさがなくなってきており、動きもなめらなかになってきた。
D1 4.60 D3 5.20
D9.800 E7.650 計17.450

クラブは、前半のADで落下。そのため全体的に落ち着かない演技となったが、その後の落下は回避した。
D1 4.40 D3 4.40
D8.800 E7.900 計16.700

喜田はクラブの種目から。
コーチの変更により今季のスタートが遅れたため、内容を変えたクラブの種目はまだ安定感に欠く。
2か所の落下があり、こなしきれていない印象であった。
D1 3.80 D3 4.90
D8.700 E6.700 計15.400

しかしリボンではダイナミックな演技を見せた。
ADのキャッチの際に操作に手間取る箇所はあったが、生き生きとした演技であった。
D1 4.40 D3 5.50
D9.900 E7.700 計17.600

TASEVA(ブルガリア)のクラブは、出だしのフェッテローテーションでいきなり大きくホップ。
その後もいくつかADをやらず、大きな投げから転がしで受ける箇所でも落下ミスがあった。
しかし、点数は残り、
D1 5.00 D3 6.90
D11.900 E8.150 計20.050

リボンはラストでスティックを落下させたように見えたが
D1 4.50 D3 6.20
D10.700 E8.150 計19.650

KALEYN(ブルガリア)のクラブはRの2本投げで落下すると、その後も落下が続き、ラストも手具なしで演技を終えた。
D1 3.10 D3 5.10
D8.200 E6.300 (場外P0.3) 計14.200

リボンはADで落下があったが、全体的には力強い演技であった。
D1 4.90 D3 5.30
D10.200 E8.100 計18.300

VLADINOVA(ブルガリア)のリボンは、投げる前のエシャッペで落下したが、スピーディーな演技であった。
D1 5.00 D3 5.50
D10.500 E8.000 計18.500

クラブは出だしで落下したが、後半持ち直した。
D1 4.90 D3 6.10
D11.000 E8.600 計19.600

イスラエルのTELEGINAは両種目とも安定感のある演技を見せた。
技への準備動作も少なく、よどみない演技であった。
リボン
D1 4.50 D3 5.60
D10.100 E7.600 計17.700

クラブ
D1 4.70 D3 5.50
D10.200 E8.750 計18.950

日本勢はクラブでは落下の程度により大きな差がついたが、リボンは3名ともほぼ横並び。
皆川に、大岩と喜田が少しずつ迫ってきており、このようにしのぎを削っていけば面白い戦いとなっていくだろう。
明日は後半2種目(フープ、ボール)が行われる。
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